興行規模の大きさにブラントと村田が争うWBAミドル級ってなんだろう?、と今更ながら虚しく考えさせられる。
それはさておきゴング。
初回、ジェイコブスはオーソドックスでスタート。ジャブを突いて距離を取ろうとするがカネロのプレッシャーが強い。ただし、カネロは手数が少な過ぎる。
2ラウンドも展開はほぼ初回と同じだが、カネロの手数が増える。序盤2ラウンドに両者共にクリーンヒットはほとんどないので採点が難しい。
3ラウンド、展開は前の2ラウンドと同じだがラウンド終盤にジェイコブスの左ボディからのアッパーが当たる。
4ラウンド、カネロはウィービングをしながらジェイコブスとの距離を詰める。うまく避けてリーチ差を補う。
5ラウンド、カネロのボディがいい。ジェイコブスの足を止めたいのだろう。徐々にカネロペースに傾きつつある。
6ラウンド、ジェイコブスはサウスポーにスイッチ。カネロは想定済みなのかお構いなしに前進。寧ろ対サウスポーの練習を積んだのか、右ボディ・右アッパーがよくヒットする。
7ラウンド、ジェイコブスはこれまでよりパワーを殺してハンドスピードを上げる。ダメージを与える事は出来ないが見映えが良い。
8ラウンド、これまでより距離が縮まる。接近戦はカネロ優位かと思ったがジェイコブスはショートの連打で対抗。ほぼ五分五分の戦いを見せる。
9ラウンド、互いに良いパンチを当て合う。ややカネロの手数が減っているのが気になる。
10ラウンド、ジェイコブスの細かい連打にカネロはやりにくそう。ジェイコブスに比べるとカネロは単調に感じる。
11ラウンド、手数の減ったカネロにジェイコブスは軽いながらも連打をまとめてポイントを奪いに行く。
ラストラウンド、クリーンヒットがほとんどない中、試合終了。
判定はユナニマスでカネロが三団体統一。
だが試合は期待された様なエキサイティングな内容ではなかった。プラン通りに試合を進めたのはジェイコブスの方。
DAZNからすると最大の看板であるカネロに次も見たいと思わせる試合を期待していたろうから不満に思える。
ミドル級のタレントはウェルター級程には充実しておらず、残りはWBO王者アンドラーデ、前王者ゴロフキン、WBC暫定王者チャーロ兄くらい。
チャーロはPBC傘下だから2019年下半期の対戦相手はアンドラーデかゴロフキン?
次は盛り上がる試合を期待したい。