昨日は「風のかたち」の上映会に行ってきました。

現在、小児がんの子どもは全国に約2万5千人。そのうち7~8割の子のガンは治るのに、まだまだガンは治らない病気だと思われていて、ガンというだけで差別や偏見を受けることもあるそうです。

小児ガンは治る病気だと伝えたい    。そんな、伊勢監督の想いから生まれた「風のかたち」は、小児科医・細谷亮太医師と小児がんの子どもたちの生き方を10年にも及ぶ時間をかけて撮りつづけたドキュメンタリー映画です。

明確な答えが用意されている映画ではなく、事実を淡々と述べているため、映画を見て受け取るメッセージや感想は人それぞれだと思います。

私は、患者さん側に感情移入していたのでボロボロ泣けてしまいましたが、親御さんの立場からご覧になる方、医師や看護士さんの立場から見る方、ドキュメンタリー映画として受け止める方、イロイロだと思います。

伊勢監督がトークライブの際に、おっしゃっていましたが、伊勢作品は、「余白を大切」にしていて、「自分が考えることで完成する」映画。

字幕スーパーを多用して、同じ理解をしてもらうより、誤解でもいいから、自分の頭で意味を考えて欲しいそうです。

子ども達の映像や、自然は、はじめからこうしようと意図して撮ったわけではなく、「撮って欲しい」と言っているものを撮影していった積み重ねで、映像は1000時間を越え、映画の完成までに、撮影に10年、編集に3年の歳月がかかったそうです。

派手な作品ではないけれど、心に沁み込んで問いかけをくれる作品です。

伊勢監督の作品は、『風のかたち』のほか、

第85回2011年度キネマ旬報ベストテンの文化映画部門で1位だった『大丈夫。-小児科医細谷亮太のコトバー』

宮城県亘理町で被災した伊勢監督の友人のシンガーソングライター苫米地サトロさんを震災後4日に訪ねていくところから始まり、一年にわたって撮影を続けた『傍(かたわら)~3月11日からの旅~』

などの上映も決まっています。

上映スケジュールや、詳細については、いせフィルムのページをご確認ください。

伊勢作品は、谷川俊太郎さんの「あなたに答えは贈らない あなたに ひとつの問いかけを贈る」のような作品だと思います。

何かを感じてみたい方におすすめです。



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