週末に、幕末の奇才浮世絵師「歌川国芳展」に行って来ました。
お正月に、「時をかける浮世絵師~歌川国芳・江戸にスカイツリーを描いた男~」と、いう番組も放映されて話題になってる浮世絵師です。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/6f/41/j/t02200132_0250015011749831629.jpg?caw=800)
歌川国芳 東都 三ツ股の図
国芳のスカイツリーとは、いまのスカイツリーと、ほぼ同じ位置に描かれたナゾの塔のお話です。
この「江戸のスカイツリー」については、「きたろう散歩(名所江戸百景を歩く)」さんのブログに詳しい記事が載っていて興味深かったです。(きたろうさんて、妖怪繋がり???)
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/d3/4d/j/t02200107_0800039011749871831.jpg?caw=800)
前半の展示の目玉「相馬の古内裏」
肝心の展覧会ですが、「混んでいるかな」とは思ったのですが、とても寒かったし、雨も降っていたので、気楽な気持ちで行ったら、入場まで15分待ち。
中に入っても、えんえんと行列が出来ていたので、「見たい絵だけ見よう」と決めてまわりましたが、それでも1時間30分くらいかかりました。
(全部ちゃんと見るなら3時間は覚悟しておいた方が良いと思います。平日の夜に行くのが、たぶん一番空いていると思います。)
感想ですが、国芳の絵は発想と構図が本当に素晴らしい![アップ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/173.gif)
情報が少ない時代に、こんなにも自由に表現できるなんて、どんなことを考えていたんだろうと、ぼーっと考えてしまいました。
ちなみに、個人的に一番のお気に入りはこの「金魚づくし」でした。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/9a/71/j/t01910257_0191025711749831630.jpg?caw=800)
「金魚づくし」
金魚が立って、団扇を持って暑がっている。しかも、なぜだか「おたまじゃくし」の手をひいているのです。なんて、ユーモラス![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
しかし、これには、ちゃんと理由があるのです。
歌川国芳は、1797年日本橋本銀町に紺屋の息子として生まれました。歌川豊国の弟子となったのは14歳の頃。憧れの絵師は葛飾北斎でした。
その跳ねっ返りぶりが師匠に疎まれたのか、国芳が世に出たのは30歳を過ぎてからのこと。
不遇の時代に溜めこんだうっぷんを爆発させるように描き、たちまち売れっ子となった国芳は、やがてあらゆるジャンルの浮世絵を手掛けていきます。
ところが、天保12年に老中水野忠邦の「天保の改革」で贅沢や娯楽が禁止され、出版物や風俗の取り締まりが厳しく行われます。
浮世絵も目の敵とされ、華やかな役者絵や美人画が禁止されてしまいました。この御禁制の時代に国芳の才能が爆発します。
遊郭の絵が禁止されれば猫たちに力を借り、役者絵が駄目というのなら猫の百面相に名優たちの顔を忍ばせました。禁令の目をかいくぐり、猫の力を借りて戯画の団扇絵を大量に世に放っていったのです。
と、いうわけで金魚は人間のかわりなのです![!!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/176.gif)
また、国芳は無類の猫好きとしても知られ、常に数匹、時に十数匹の猫を飼い、懐に猫を抱いて作画していたと伝えられ、亡くなった猫はすぐに回向院に葬らました。
家には猫の仏壇があり、死んだ猫の戒名が書いた位牌が飾られ、猫の過去帳まであったといわれています。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120123/06/sumumu/ce/9d/j/t02200105_0630030111750487414.jpg?caw=800)
東海道五十三の地名を猫に当てはめた「猫飼好五十三疋」
国芳は影絵も得意でした。
「絵鏡台合かゞ身」シリーズの傑作『猫/しゝ・みゝづく・はんにやあめん』。団扇の片面に、障子戸に映りこむ獅子の横顔、みみずく、そして般若のお面の影が描かれています。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/4b/ed/j/t02200175_0350027911749871830.jpg?caw=800)
「猫/しゝ・みゝづく・はんにやあめん」
しかし、裏を返してみれば全部猫たちが影絵遊びをして出来たものだということがわかります。
親猫に子猫が2匹まとわりついた姿が、獅子の横顔。でっぷりとした猫の正面姿は、みみずく。高いところから飛び降りた親猫の足元に子猫がくるまって眠っているのが、般若のお面というわけです。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/67/57/j/t02200172_0350027411749871829.jpg?caw=800)
あとは、寄せ絵もすごかった![目](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/242.gif)
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120123/06/sumumu/f4/fe/j/t01900180_0190018011750491546.jpg?caw=800)
『みかけハこハゐが とんだいゝ人だ』 寄せ絵。
「大ぜいの人が よつて たかつて とふと いゝ人をこしらへた とかく人のことハ 人にしてもらハねバ いゝ人にはならぬ」
(大勢の人が寄ってたかって、とうとう、いい人をこしらえた。兎角、人の事は人にしてもらわねば、いい人には成らぬ)」と、書いてあります。大勢の人で、一人の人を創りあげるという発想が素晴らしい。そして書いてあることもすごいです。
そして妖怪の画。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/22/sumumu/e5/4c/j/t02200144_0540035411749980561.jpg?caw=800)
『百物語化物屋敷の図』
これだけ精緻に描かれていると、こわくてまじまじ見れないような・・・北斎に憧れたというのもよく分かる描き方です。(←北斎の絵も、信じられたいくらい緻密なので)
ちなみに、今回の展覧会は、前後半で作品が入れ替わり300点近くの作品があるそうなのですが、私が見に行ったのは、後期です。
気に入った作品は、細胞記憶にしっかりと、しまってきました。
海外でも人気が高い歌川国芳。もともと浮世絵が好きだったのですが、日本の文化の素敵さを改めて感じた素晴らしい展覧会でした![キラキラ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gif)
PS・
妖怪といえば、「妖怪さんによる2012年大事なコト予測☆」を読んだ「ぬりかべ」が大好きなお友達が、「覚悟」を決めてあるコトに挑んだら、それまで停滞していた出来事がスルリと先に進んだそうです。
「ぬりかべさん効果
」と、盛り上がってしまいました。信じるものは救われるのです![キラキラ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gif)
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お正月に、「時をかける浮世絵師~歌川国芳・江戸にスカイツリーを描いた男~」と、いう番組も放映されて話題になってる浮世絵師です。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/6f/41/j/t02200132_0250015011749831629.jpg?caw=800)
歌川国芳 東都 三ツ股の図
国芳のスカイツリーとは、いまのスカイツリーと、ほぼ同じ位置に描かれたナゾの塔のお話です。
この「江戸のスカイツリー」については、「きたろう散歩(名所江戸百景を歩く)」さんのブログに詳しい記事が載っていて興味深かったです。(きたろうさんて、妖怪繋がり???)
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/d3/4d/j/t02200107_0800039011749871831.jpg?caw=800)
前半の展示の目玉「相馬の古内裏」
肝心の展覧会ですが、「混んでいるかな」とは思ったのですが、とても寒かったし、雨も降っていたので、気楽な気持ちで行ったら、入場まで15分待ち。
中に入っても、えんえんと行列が出来ていたので、「見たい絵だけ見よう」と決めてまわりましたが、それでも1時間30分くらいかかりました。
(全部ちゃんと見るなら3時間は覚悟しておいた方が良いと思います。平日の夜に行くのが、たぶん一番空いていると思います。)
感想ですが、国芳の絵は発想と構図が本当に素晴らしい
![アップ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/173.gif)
情報が少ない時代に、こんなにも自由に表現できるなんて、どんなことを考えていたんだろうと、ぼーっと考えてしまいました。
ちなみに、個人的に一番のお気に入りはこの「金魚づくし」でした。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/9a/71/j/t01910257_0191025711749831630.jpg?caw=800)
「金魚づくし」
金魚が立って、団扇を持って暑がっている。しかも、なぜだか「おたまじゃくし」の手をひいているのです。なんて、ユーモラス
![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
しかし、これには、ちゃんと理由があるのです。
歌川国芳は、1797年日本橋本銀町に紺屋の息子として生まれました。歌川豊国の弟子となったのは14歳の頃。憧れの絵師は葛飾北斎でした。
その跳ねっ返りぶりが師匠に疎まれたのか、国芳が世に出たのは30歳を過ぎてからのこと。
不遇の時代に溜めこんだうっぷんを爆発させるように描き、たちまち売れっ子となった国芳は、やがてあらゆるジャンルの浮世絵を手掛けていきます。
ところが、天保12年に老中水野忠邦の「天保の改革」で贅沢や娯楽が禁止され、出版物や風俗の取り締まりが厳しく行われます。
浮世絵も目の敵とされ、華やかな役者絵や美人画が禁止されてしまいました。この御禁制の時代に国芳の才能が爆発します。
遊郭の絵が禁止されれば猫たちに力を借り、役者絵が駄目というのなら猫の百面相に名優たちの顔を忍ばせました。禁令の目をかいくぐり、猫の力を借りて戯画の団扇絵を大量に世に放っていったのです。
と、いうわけで金魚は人間のかわりなのです
![!!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/176.gif)
また、国芳は無類の猫好きとしても知られ、常に数匹、時に十数匹の猫を飼い、懐に猫を抱いて作画していたと伝えられ、亡くなった猫はすぐに回向院に葬らました。
家には猫の仏壇があり、死んだ猫の戒名が書いた位牌が飾られ、猫の過去帳まであったといわれています。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120123/06/sumumu/ce/9d/j/t02200105_0630030111750487414.jpg?caw=800)
東海道五十三の地名を猫に当てはめた「猫飼好五十三疋」
国芳は影絵も得意でした。
「絵鏡台合かゞ身」シリーズの傑作『猫/しゝ・みゝづく・はんにやあめん』。団扇の片面に、障子戸に映りこむ獅子の横顔、みみずく、そして般若のお面の影が描かれています。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/4b/ed/j/t02200175_0350027911749871830.jpg?caw=800)
「猫/しゝ・みゝづく・はんにやあめん」
しかし、裏を返してみれば全部猫たちが影絵遊びをして出来たものだということがわかります。
親猫に子猫が2匹まとわりついた姿が、獅子の横顔。でっぷりとした猫の正面姿は、みみずく。高いところから飛び降りた親猫の足元に子猫がくるまって眠っているのが、般若のお面というわけです。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/21/sumumu/67/57/j/t02200172_0350027411749871829.jpg?caw=800)
あとは、寄せ絵もすごかった
![目](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/242.gif)
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120123/06/sumumu/f4/fe/j/t01900180_0190018011750491546.jpg?caw=800)
『みかけハこハゐが とんだいゝ人だ』 寄せ絵。
「大ぜいの人が よつて たかつて とふと いゝ人をこしらへた とかく人のことハ 人にしてもらハねバ いゝ人にはならぬ」
(大勢の人が寄ってたかって、とうとう、いい人をこしらえた。兎角、人の事は人にしてもらわねば、いい人には成らぬ)」と、書いてあります。大勢の人で、一人の人を創りあげるという発想が素晴らしい。そして書いてあることもすごいです。
そして妖怪の画。
![水蓮流ことだま開運術](https://stat.ameba.jp/user_images/20120122/22/sumumu/e5/4c/j/t02200144_0540035411749980561.jpg?caw=800)
『百物語化物屋敷の図』
これだけ精緻に描かれていると、こわくてまじまじ見れないような・・・北斎に憧れたというのもよく分かる描き方です。(←北斎の絵も、信じられたいくらい緻密なので)
ちなみに、今回の展覧会は、前後半で作品が入れ替わり300点近くの作品があるそうなのですが、私が見に行ったのは、後期です。
気に入った作品は、細胞記憶にしっかりと、しまってきました。
海外でも人気が高い歌川国芳。もともと浮世絵が好きだったのですが、日本の文化の素敵さを改めて感じた素晴らしい展覧会でした
![キラキラ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gif)
PS・
妖怪といえば、「妖怪さんによる2012年大事なコト予測☆」を読んだ「ぬりかべ」が大好きなお友達が、「覚悟」を決めてあるコトに挑んだら、それまで停滞していた出来事がスルリと先に進んだそうです。
「ぬりかべさん効果
![!?](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/177.gif)
![キラキラ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gif)
![ベル](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/182.gif)
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