ようやく2横綱が揃ったのが昨年名古屋。
番付崩壊と嘆かれた乱世もついに終幕かと言われたが、以降4場所横綱の優勝は1度だけ。
優勝ラインは未だ戻らず、直近2場所も12勝3敗。
そして今場所。
新王者を期待された大の里が一つも勝てず休場。
不戦敗となった4日目は他の横綱大関も敗れて上位全滅。
9日目も出場した3人が総崩れだった。
3連覇での綱取りを狙う安青錦までもが乱調で、11日目には琴勝峰の叩きに落ちて再び黒星先行。自身初1場所5敗、さらに戦後最長記録となった新入幕からの二けた勝利も途切れた。
3連勝スタートで復調を期待された琴櫻も、あっという間に脱落。
そんなことなので、中日すぎまで平幕勢が成績上位を占める、近年「珍しくもない異常事態」が繰り広げられているが、元大関である両関脇も前半好スタートを切った。
5連勝スタートで期待された髙安は中盤で沈んでしまったが、もう一方の関脇霧島は1敗を守って終盤へ。昨年から前半飛ばしながら後半失速する場面が目立つが、今場所はよく踏ん張って相手の攻めを捌いている。
11勝で大関復帰もと静かに期待されているがあまり話題には上がらず、過度なプレッシャーはない。前頭10枚目豪ノ山の相星対決でも、突進を巧みにかわして単独首位に立った。
ここで立ちはだかるのが、壊滅状態の上位陣でなんとか面目を保っているのが豊昇龍だ。すでに2敗、危なっかしい勝ち方も少なくないので好調とは言い難いが、体はよく動いている。
12日目の直接対決。1場所違いで大関昇進した元ライバルが、かたや大関取りと首位固め、此方、逆転への横綱初優勝に向けて。共に譲れない大願をかけて戦う。
2敗で琴勝峰、豪ノ山が追いかける。3敗には藤青雲一人。
混戦になったとしても人数は知れている。
さて、十両では早くも3人が残留の難しい成績となった。その一角をこじ開けたのが、幕下4枚目の炎鵬。先場所あと1つで優勝して関取復帰の機会を逃してしまったが、因縁の延原を破るなど順調に白星を重ね、この日十両14枚目の荒篤山に8敗目をつけて1枠を自力で開けるとともに、昇進相当の5勝目を挙げた。まだ復帰は確実とは言えない。自分より上位の幕下力士6人が勝ち越しの可能性を残しており、5勝で終われば最悪6番手になる可能性がある。今のところ落ちそうなのは最大6人と微妙なところ。6勝しても、2枚目5勝1敗の大花竜と3勝3敗の両筆頭が勝てば、昇進確実な3番手以内は確保できない。状況に左右されるが、今度こそ奇跡の関取復帰を期待したい。