令和6年5月場所予想番付の結果 | 三代目WEB桟敷

三代目WEB桟敷

力士分析などを行う相撲研究サイト「大相撲パラサイト」のブログです。

 

トピック

 

大関琴櫻が50年ぶり復活!

朝乃山が3年ぶり三役復帰

大の里、通算6場所目で新三役

 

 

ポイント

 

1 幕内昇進

入れ替えは5人か

 

 昇進候補は多数。1番手は2枚目12勝の水戸龍。星の上では4枚目11勝欧勝馬東西筆頭の8勝が逆転も有り得るが、陥落候補には事欠かないのでその比較は問題にならない。12枚目未勝利の島津海、14枚目3勝の北の若、下に1枚で5勝の遠藤は確実。下に半枚で7勝の大奄美、下2枚で6勝の妙義龍は微妙なところだが、幕尻の7勝は据え置きも珍しくなく、4人目は妙義龍だろう。

 意見が分かれそうなのは5人目。西3枚目9勝の友風は、星の上では両筆頭と同等。大奄美の「残留力」次第だが、星の上では友風と入れ替わるのが順当だろう。幕尻7-7で髙安と当てられたのが運の尽き。三賞を逃した里山を思い出した。

 

予想通りの5人の入れ替え。2勝で途中休場の剣翔が6枚目から17枚目まで落とされて幕尻。予想以上に落ちたので、その分入幕力士が少しずつ上に。2枚目12勝の水戸龍は予想通り13枚目止まり。好成績の入幕力士には相変わらず辛い。

 

2   幕尻優勝

尊富士はどこまで?三役は?

 

 13勝2敗で堂々新入幕優勝の尊富士。幕尻優勝というのもいかにも下剋上という感じがするが、こちらは4例目。2000年に発生した史上初の珍事だったが、2020年代に入りもう3例目。平幕優勝界の最大勢力である。

 貴闘力は翌場所小結に上がった。それまで昭和39年の富士錦以降、平幕優勝即三役という運用が続き、幕尻もおこぼれに預かったのだが、その後は三役枠の厳格化のためか、平幕優勝のボーナス的な昇進はない。7枚目の旭天鵬でも筆頭止まりだったり、9枚目の阿炎が3枚目止まりだったりとシビア。

 だが下位での優勝からの上がり幅は依然大きく、尊富士と同じく17枚目だった徳勝龍、照ノ富士は、それぞれ2枚目、筆頭に昇進している。14勝の徳勝龍より13勝の照ノ富士の方が上がっているのは、元大関の実績というより平幕上位の状況によるところが大きいが、いずれも予想以上に上がった印象だった(筆者は徳勝龍は5枚目と予想していた)。

 今場所は平幕上位が非常に混雑し、東4枚目8勝の翔猿を西3枚目と半枚上げるのがやっと。そこに尊富士を放り込むのは難しい。何とか筆頭で6勝の宇良に少々泣いてもらい、東4枚目に捩じ込むのが限界か。エイヤっと第3の小結に捻じ込めばうまく片付くのだが、4大関時代になって去年までの関脇・小結の量的緩和は収束したと見ている。

 

尊富士は東6枚目止まり。11枚上昇は勝越数と同じだが、優勝ボーナスはあるのか、令和2年の幕尻優勝2例と比べて随分辛い。上位混雑の煽りを受けたのだろうが、この地位では上位戦が組まれるかも微妙なところだ。