平成の幕内力士【師匠編】 ⑩潮丸 | 三代目WEB桟敷

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略歴

 

 四股名の通りまん丸い体を活かした押しとモロ差しの取り口で幕内12場所、十両31場所を務めた。おっと思わせる出足で快勝することもあったが、膝などの不調に襲われ番付は安定せず。幕下まで下がることもあったが、何度も立て直し5度目の入幕では新入幕以来の勝ち越しを記録した。最後の2年は十両を保っていたが、21年夏場所を最後に師匠停年のため部屋を継承した。

 

 

引退後

 

 弟弟子だが同時代に部屋頭だった小結高見盛にも厳しく指導していた姿が印象的。部屋も葛飾区に移転新設して自治体ともタッグを組み、これからという時に早逝してしまったのは惜しまれる。

 東関部屋は特例的に八角部屋預かりで1場所乗り切り、元高見盛が継承。しかし本人は部屋経営の資質がないと自覚しており、説得されて暫定的に継承したもののやはり厳しく、他に後継も立てられなかったことから、1年後に閉鎖となり八角部屋に合流した。

 高見山が外国出身初の師匠となり、横綱曙を擁した。高砂一門には珍しい成功した分家となったが、後継と見込んでいた曙が突然格闘技に転向して風向きが変わった。もし曙が継承していたら。不運が重なり、30余年の歴史に幕を閉じた。