盛り上がるか、9月場所 | ハッキヨイ!よっちゃん相撲日記

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大相撲取材歴20うん年!よっちゃんです!

            

 大相撲秋場所が12日、初日を迎えます。オリンピック、パラリンピック、そして夏の高校野球と、大きなスポーツイベントも終わって、さあ大相撲と言いたいところですが、いまのところ、もう一つ盛り上がりに欠けています。

 

 コロナ禍の終息が見通せないことが深くかかわっています。今場所も観客の入場が制限されます。さらに横綱白鵬が所属する宮城野部屋も感染者が出て、全員休場という事態。新横綱照ノ富士がどんな相撲を見せるか、思うような力が発揮できない2大関が、どこまでやるか、ぐらいでは、なかなか盛り上がりようがありません。

 

 各力士たちは場所前、必死に稽古を積んでいるはずですが、大部屋と少人数の部屋のあいだで一段と格差が広がるのではないかと、心配しています。

 

 相撲部屋のあいだには、弟子の数や十両以上の関取数では大きな開きがあります。関取がいない部屋は42部屋中14部屋(5月場所時点)。力士が1桁しかいないところもあれば、30人前後の弟子を抱える大所帯部屋とさまざまです。横綱柏戸を生んだ鏡山部屋は、弟子がわずか2人しかいなく、7月、51年の歴史に幕を下ろしました。

 

 この弟子の数と、関取がいるかどうかが、コロナ禍の下で明暗を分けています。

 大人数の部屋なら、さまざまなタイプの力士、上位力士の胸を借りて稽古もできますが、関取が一人と言った部屋の力士はなかなかそういきません。

 これまでなら、少さな部屋の力士でも、近くの部屋などに出かけて出げいこを積んで鍛えてきました。ところが、コロナ過で昨年から出げいこが厳しく制限されてしまい、これができなくなってしまったのです。

 

 裸で激しくぶつかり合う相撲は、密集スポーツの最たるもので、やむを得ないとは思います。ただ、このままいけば、大人数の部屋とそうでない部屋の力士との間に大きな開きが出てくるのではないか。けがが増えているのも、存分に鍛える稽古の機会が減っていることにも関係しているかもしれません。

 

 こうなると、秋場所が盛り上がるかどうかは、力士一人ひとりの奮起以外になさそうです。