オリンピックが閉会したと思ったら、夏の高校野球。忙しいですねえ。
長年、春、夏は甲子園の取材に駆り出されていました。
そのせいか、高校野球が始まると、何となくソワソワしてしまいます。
全国から駆け付けたブラスバンド、応援団の大歓声に囲まれながら〝野球漬け〟の毎日でした。
ピッチャーの投げ過ぎ(登板過多)問題はじめ、高校野球には冷静に見なければならない問題もたくさんあります。そうしたことも目をそらさず書いてきましたが、甲子園には、選手と観客の熱気に包まれる独特の空気が満ちています。
長いペナントレースをたたかうプロ野球と違って、高校野球は負けたらそこでおしまい、の一発勝負。それだけに選手は真剣そのもの。たくさんのドラマも生まれ、見てきました。
初めて取材した1992年の夏には、いきなり高知・明徳義塾のピッチャーが、石川・星稜の松井秀喜君を5連続敬遠するという、とんでもない試合に遭遇。直後から日本中で「四球、敬遠は是か非か」と大きな議論になりました。新米のおっさん記者はオタオタしながらも「高校生が真っ向勝負を避けるなんて、おかしいぜよ」と書いてきました。
今大会でもすごいプレーが飛び出しました。二日目の広島新圧―神奈川・横浜戦です。9回表まで2-0と押され、9回裏2アウトに追い込まれた横浜。もう駄目だなと思った次の瞬間、一年生の緒方君のバットから逆転の3ランホームランが飛び出したのです。鋭い打球がレフト席に飛びこんだときは「えーっ!」「ウソッ」と、思わず息を飲みました。
横浜高出身で自身でも数々のドラマをつくってきた松坂大輔大先輩(現西武ライオンズ)も、この場面を見ていたとしたら、大きな声を上げていたかもしれません。
他のスポーツとはまた一味違った高校野球のあれこれを、少し書いてみます。
それにしても、観客のいない中でのプレーは、やむを得ないとはいえ、やはり寂しいです。
(写真は、1915年の第1回大会から1昨年の第100回大会までの歴代優勝校を刻んだ記念タオル。ちょっと珍しいかもしれません)