大栄翔(だいえいしょう)、御嶽海(みたけうみ)。ともに幕内優勝を経験している実力派力士。厳しい立ち合いから大栄翔が激しい突っ張り。御嶽海は必死に右へ右へ回り込んで、最後はなんとかはたきこみましたが、防戦一方でした。
名古屋は御嶽海にとっては初めて優勝を遂げた、縁起のいい場所。しかも出身地の長野県にも近く、いつも大声援があがります。しかし今場所はここまで不戦勝をはさんで5勝2敗。まだ期待に十分応えきれていません。
御嶽海は2018年の名古屋に続いて翌19年秋場所にも優勝を遂げています。2回とも関脇で成し遂げました。大関昇進がかかった翌場所で思うような成績を上げることができなかったものの、いつ大関に上がってもおかしくない力を持っています。
でも、なぜ、大関に上がれないのか。
独断と偏見でいえば、よく言えば理論派、俗っぽく言えば〝理屈派〟だからです。 7日目のNHKの相撲解説をしていた元横綱鶴竜(かくりゅう)親方の話を聞いていて、この〝独偏〟も間違っていないかもしれない!と、思わず膝を打ちました。
鶴竜親方はその中で「(力士は)頭で考える前に体が動かなければいけない」というのです。その通りです。
相撲理論や体づくりにたいする御嶽海の考えは、本当に詳しい。相撲界では間違いなく1、2番の理論派でしょう。その通りに行けば毎場所優勝してもおかしくない。
ところがその理論(理屈!)のように動く稽古が不足しているので、先に相手の攻めを許してしまう。けがが多いのもそれと関係していると、自分は見ています。
大学相撲出身力士には、どうもそういう傾向があるような気がします。
取り組みを見ながらそんなへ理屈を考えてしまいした。