大関照ノ富士(てるのふじ)が人気力士・遠藤(えんどう=西前頭8枚目)の力相撲に屈し、14日目の優勝は持ち越しになりました。最後まで攻め続けた遠藤の攻めは見ごたえ十分、見事な相撲でした。それでもまだ照ノ富士の優勢は変わりません。
それにしても、ここまで優勝争いを引っ張ってきた照ノ富士の奮起は、改めてすごいと思います。
先日、照ノ富士が2015年夏場所後に大関に昇進してからのことが、テレビで取り上げられました。当時、彼は毎晩のように飲み歩き、一本十万円以上もする高級酒を次々に注文して飲みまくり、周りにふるまっていたそうです。
それが、膝のけがを悪化させました。糖尿病、C型肝炎、腎臓結石を誘発し、相撲を取れる体ではなくなり、序二段まで急降下。そこから這い上がってくる道のりは、すさまじいものでした。
今場所初日に放送されたNHKのインタビューで照ノ富士は、爆弾を抱えたような膝のけがのことにも触れながら、自分には後ろがない、上(横綱)を目指してやり切るだけと言い切りました。そこからは、たとえ取り返しがつかないような失敗や、どん底を経験したとしても、それを決して無駄にはしたくないという、すさまじい気迫が伝わってきました。
それが実るのか、はたまた先伸ばしになるか。誰もわかりませんが、千秋楽の相撲が楽しみになってきました。
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