僕のお花畑 | totoporuto 4thのブログ

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お話や、お絵かきをしています。

夢と期待に弾けそうになりながら、

顔を出したところは、

埃と、喧騒に包まれた場所でした。

雨の日は、どろどろの水が押し寄せ、

晴れた日には、排水溝から悪臭が立ち上り、

宿根の草たちは、

「冬の初めには皆、役所の職員に、刈り取られるんだぜ。」

そんな恐ろしい話を聞かされて、

ずっと震えていました。

 

でも夏は素敵でした。何もかも忘れて、仲間に呼びかけました。

 

勿論返事はありませんでした。

 

お前は、こんなところに咲く花じゃないからな。

 

そうなのかもしれない。

でも、僕は此処にいて、

花を咲かせて、種になって、飛び立つんだ。

きっと、

大空に向かって旅立つことを信じていました。

でも、種は、僕ではありませんでした。

 

冬の始まりに、

宿根の草達が言っていたように雑草刈りが始まりました。

 

地面すれすれに切られる草たち、中には根こそぎ引き抜かれてしまう草もあります。

 

僕は、

もうくたくたでした。

刈り払い機の振動で、種たちはみんな飛んでいきました。

きっといいお花畑に行くんだよ!

僕は、

僕には、

此処が素敵なお花畑なんだよ。

みんな、

忘れないでおくれよ。

 

草刈は、

路肩をきれいにして、どんどん進んでゆくのでした。

 

 

 

いろんな場所に生まれた者たちに。

 

 

 

おわり