い、今までずっと知らなかった……ルドラの秘宝のサウンドトラックがまさかiTunesStoreで販売していたなんて!
ずっと再販しないかなーと思ってたけどもうあったんですね、これは嬉しい!! プレミアついてとても手が出せる値段じゃなかったもの。
ドットもきれいだし音楽もいいしリザちゃんかわいいし、いいゲームでした。
あとミスティックアークと天地創造もあれば素敵だなあ。
LIVEALIVEはでも復刻版CD出したのになあ?
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・小林泰三『玩具修理者』('99角川書店)
・小山田浩子『工場』('13新潮社)
・皆川博子『皆川博子コレクション3 冬の雅歌』('13出版芸術社)
・笙野頼子『タイムスリップ・コンビナート』('98文藝春秋)
・高橋源一郎『銀河鉄道の彼方に』('13集英社)
・松本清張『数の風景』('90角川書店)
・小林泰三『玩具修理者』
――玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。ある日、私は弟を過って死なせてしまう。親に知られぬうちにどうにかしなければ。私は弟を玩具修理者の所へ持って行く…。現実なのか妄想なのか、生きているのか死んでいるのか―その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。――
あ、はい、もちろんグロテスク系のホラーです。怖い、背筋がぞっとする、寒くなる系ではありませんが、人によっては気持ち悪くはなるかもしれない。
似たようなシチュエーションの作品だと、恒川光太郎の『夜市』もありますがあちらは和風系の不思議な怖さでしたね。そういえばどちらもホラー小説大賞がデビュー作でしたっけ。
喫茶店で男女が会話をしています。女性はいつもサングラスを掛けている。女性は幼いころに近所に住んでいた「玩具修理者」の話を始める。それはどんなものでも直してくれる人の話で、その人が「ようぐそうとほうとふ」と唱えると――
ということでクトゥルフ神話です。他の短編でもクトゥルフ神話をモチーフにした話が出てきますし、お好きなのでしょうね。
ちなみに同じ本に収録されている『酔歩する男』もクトゥルフ神話が入っています。
しかし肝はなんといってもその描写のグロテスクさと、ひねりのある結末です。
真夏の昼下がり、腐っていく弟を背負い、自身も腐りながら、玩具修理者を捜しまわる暑さと臭気の漂って来そうなシーン、汚い畳の上に、バラバラに解体し細分化した「部品」を並べていく得体のしれない男、意味のわからないセリフ。
濃い作品でした。オチも不気味で好きです。
もう一つの作品『酔歩する男』はタイムトラベルものです。長さでいえばこちらの方が長い。
とあるバーで見知らぬ男から「かつてあなたとは親友だったことがある」と声を掛けられることから始まる回想記。そして最後まで聞いてしまった男は――
この無茶なんだけど妙に説得力のあるロジックがなんともいえず癖になります。
堪能させていただきました。
・小山田浩子『工場』
――何を作っているのかわからない、巨大な工場。敷地には謎の動物たちが棲んでいる――。不可思議な工場での日々を三人の従業員の視点から語る新潮新人賞受賞作のほか、熱帯魚飼育に没頭する大金持ちの息子とその若い妻を描く「ディスカス忌」、心身の失調の末に様々な虫を幻視する女性会社員の物語「いこぼれのむし」を収録。働くこと、生きることの不安と不条理を、とてつもなく奇妙で自由な想像力で乗り越える三つの物語。――
巨大な工場施設であり、ひとつの町を形成している工場で働く三人の人。
ひたすら毎日書類をシュレッダーにかけるだけの日々である若い女性。
コケによる緑化を推進して欲しいと言われたものの、特になんの仕事もない研究者。
リストラに遭い、規則の緩い職場でひたすら書類を校正する男。
彼らの周りでは彼ら自身の性格も含め異変とも呼べないような異変や誰も気にしない疑問、見て見ぬふりの理不尽があるけれど、それが表だって現れることもなく、ただ不穏な不気味さだけがいつまでも漂う。
時系列も統一されておらず、改行も少ない文章で語り手も変わるので、読みづらいと感じる人はいるかもしれません。
何か大きな事件が起こるわけでもなく、三人で集まって何かをするわけでもない。ただ三人の日常を見ながら、「この工場、何か変」だと読者が読み取るという構成です。
工場にしか生息しない生き物たちは、でもちょっとファンタジー。
人物やストーリーではなく、タイトル通り工場を描きだした作品だと思います。真面目なこと言った。
『ディスカス忌』は普通というか、そんなに印象に残るほど嫌な描写も陰鬱な描写もなく(この作者にしてはという意味ではあるけれど)、すんなり読めるけどあんまり残らない。個人的にはです。
『いこぼれのむし』は嫌な描写も陰鬱な描写も気持ち悪い描写も多く、印象深い作品。
嫌いではないけれど、読むと胃がもやもやします。
何か、OLに嫌な思い出でもあるのだろうか。虫嫌いの方にはおすすめしないほうが無難。
・皆川博子『皆川博子コレクション3 冬の雅歌』
――精神病院を舞台に儚く脆い世界を驚異の筆力で描いた長篇表題作、バレエの稽古場を舞台にした「巫の館」ほか蠱惑的な狂気へ誘う5篇。――
宮尾登美子さん、亡くなりましたね。お歳が近いので、最近なんだか不安です。
前回『皆川博子コレクション1 ライダーは闇に消えた』を読んで、次は2巻目を読もうと思ったら無かったので3巻から。
表題作『冬の雅歌』は精神病院を舞台に、危うい感じの人間と危うい人間関係を描いた作品です。
耽美的というよりは、背徳感のほうが強い作品です。清廉潔白な人間や後ろめたいことのない人間などいないのかと思えてきました。
設定が細かく、緻密な描写で徐々に追い詰められていく人々を描いています。主人公が可哀相かなあ。
他に収録作品は、『魔術師の指』『海の耀き』『祝婚歌』『黒と白の遺書』『もうひとつの庭』『巫の館』が収められています。
ちょっと時代を感じる作品や、今読んでもなんら遜色のない作品もあり、そのどちらでも誰かしらが不幸です。
だがそれがいいので、次も楽しみにしています。
・笙野頼子『タイムスリップ・コンビナート』
――海芝浦に向かう「私」を待ち受けるのは浦島太郎、レプリカント、マグロの目玉…。たどり着いた先はオキナワか?時間と空間はとめどなく歪み崩れていく。言葉が言葉を生み、現実と妄想が交錯する。哄笑とイメージの氾濫の中に、現代の、そして「私」の実相が浮び上がる。話題騒然の第111回芥川賞受賞作の他、二篇を収録。――
【電話の主は「マグロ」か「スーパージェッター」か?時間も空間もとめどなく歪み崩れていく海芝浦への旅が始まった。】
帯です。笙野頼子の作品は帯も楽しい。
そして小説です! 純然たる、小説です。
今まで読んだ作品は「私=作者」という作品が多かったので、新鮮でした。
マグロと恋愛をする夢を見て、寝ぼけたまま電話に出ると、知らない相手から海芝浦という駅に行くように言われて、夢の延長のような会話をして結局行ってしまう女性の話。
恋愛用マグロとか、ブレードランナー、レプリカント、東芝、とりとめのない文章がリズミカルに流れていって心地よいです。
他に収録作品は『下落合の向こう』『シビレル夢ノ水』の二編。
『下落合の向こう』は、電車というものが実は幻想というか幻覚で、乗ったつもりで本当は下にザリガニがいて、自分も走らされているんじゃないだろうかとか、変な話です。
電車の中で読んでいたので物凄く奇妙な気分を味わいました。
『シビレル夢ノ水』は、迷い猫を保護して慣れた頃に飼い主が引き取りに来て、残されたのは蚤だけ。その蚤が私の血を吸い、部屋の中で増殖し、進化を遂げ、だんだん人間のようになっていく、しかし私は疎外されている。そんな寂しい話です。
いやあ、面白かったです。手元に置いて時々読み返してクスリとしたい本でした。
・高橋源一郎『銀河鉄道の彼方に』
――「いつか、人間は、世界の究極の秘密を知ることができるんじゃないだろうか」宇宙船から突如失踪したジョバンニの父。「宇宙でいちばん孤独な男」の話と、最期に遺された「あまのがわのまっくろなあな」という謎のコトバ。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』が21世紀に!高橋源一郎の新たな代表作!――
哀しい、また悲しい話の詰め合わせのような本です。
冒頭は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』と同じように始まり、星や銀河、宇宙の謎をG**とC**が話し合っています。
G**のおとうさんは宇宙飛行士で、まだ帰って来ません。C***のおとうさんは科学者で、おとうさんたちはG**とC**のように昔から親友同士でした。そして子どもの頃にも同じように宇宙の謎について話をしていました。
そしてC**のおとうさんは「宇宙でいちばん孤独な男の話」をしてくれます。
ここで「宇宙でいちばん孤独な男の話」が挟まれ、その中に「あまのがわのまっくろなあな」という言葉が出てきます。
ここで第二章に入ります。気が付くとジョバンニは列車に乗っています。目の前の椅子には帽子を深くかぶって皮の鞄を持った男。ジョバンニはおとうさんを探しに行くのです。
ジョバンニは男と会話をしながら、そういえば前にも同じことをした気がするな、と思います。
「加速加速加速」学生運動で捕まり、逃げた仲間は成功し、人生に取り残された男の挿話。
そして気が付くとジョバンニは列車に乗っていて、前にもこんなことがあったな、と気が付きます。
ということが、いくつもの、大半はかなしい話と交互に繰り返されます。ジョバンニではなく「私」が列車に乗っていることもあります。(小説家のタカハシさん?)
世界の秘密に気付いたことに気付かれないように、妹以外誰とも口を利かず、延々と物語を書き続ける男の話、いなくなった弟のキイちゃんを探し続けるランちゃんと、ランちゃんを守ろうと決めたジョバンニ。家族は本当は本物の家族じゃないんじゃないかと怯えるこどもの話、等など。
一続きのストーリーではなく、様々な断片が集まって合わさった作品群というか、テーマはあってもストーリーはないような本でした。
いつもの作品に出てくるような、性の話やジブリ、アトム、ドラえもんといったパロディ要素はあまりなく、どの話も比較的真面目で暗い話が多いです。
だからおすすめではないかというとそんなことはなく、是非一度読んでみて欲しい作品です。
分厚いけれど損はない。楽しい気分にはなれませんが、確かに読み終わった後にずしっと残る本でした。
・松本清張『数の風景』
――負債をかかえて逃避行をする谷原は、同宿の、設計技師と“計算狂”の美女との雑談から、大金儲けのヒントを得る。それは、石見銀山坑内発掘と高圧線下の細長い土地の利権にかかわるからくりであった。が、まんまと、電力会社から一億二千万の補償金を獲て、さらに勝負に出ようとした矢先、行方不明になってしまう。往年の殺人疑惑が谷原殺しを引き起こし、その接点には「数字のある風景」があった…。山陰とウィーンを飛び交う大胆な構想と緻密な計算が行き届いた、巨匠の傑作長編推理。――
こうあらすじが書いてあるとわかりやすいですが、実際読んでみると誰が主人公で問題は何なのか、なかなか分かってきませんでした。
石見銀山を観光地化するために、測量の下見に呼ばれた技師の板垣。
同じ宿に泊まっていた画家の矢部と意気投合し、同じく宿に泊まっている謎めいた女の話題で盛り上がる。彼女は自殺志願者なんじゃないかとか、計算狂なんじゃないかと推理を巡らせ、板垣の持っていた数字のびっしり書かれた測量図を渡してみたりする。
これが冒頭の(といっても分量は結構長い)ストーリー。
視点は矢部に移ります。彼は東京から負債を抱えて逃亡していた元不動産屋・出版社の社長で、本名は谷原。
板垣との会話で金儲けのヒントを得、強請りまがいの手を使いなかなか上手くやります。
石見銀山には地元の大手運送業者の元・妻の死体があるのではないかという推論、そこからの奔走が後半まで続き、上記の行方不明事件は最後のほうで起きます。
ここで視点がまた移り、谷原の社長時代の仲間の夏井、「計算狂」の女梅井聴久子。
そして最後は――
という、途中も何が主題か良くわからなくて。過去の殺人事件? 谷原の商売? 板垣の出張理由? 計算狂の音楽家?
松本清張を読み慣れていないせいかもしれませんが、それぞれ別個で面白いけれどそんなに収束感もないような。あるにはあるんですけれど、長くて忘れてしまうんですよ。
面白くない訳じゃないけれど、合わなかったかなあ、という印象でした。推論がいつの間にか確定事項になっているのもなんだか戸惑ってしまいます。
あ、作中では石見銀山を観光地化するのは無理、といわれているのもまた時代を感じました。今や世界遺産です。
好きな人は好き、でしょう。うん、当たり前ですか。
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ということで、また。
さようなら。
『オエッ、にげぇ!! 汚れた空のアメ玉はマズイや。』