その瞬間、俺は咄嗟に後退した。 Qの腕が当たるのがわかったが、その感触は爆風によってかき消された。
皮膚が焼けるような痛みと焦げるような臭い。
このゲーム、現実世界の肉体にダメージこそは無いものの、精神世界の肉体であるアバターと 現実世界、精神世界共通の記憶にはダメージがある。
つまり、この皮膚の痛みと焦げる臭いは俺の現実世界に行っても俺の記憶に残り続ける。
「大丈夫か、Q。」
「ちょっと痛いけど、大丈夫。」
そんなQの腕には爆弾による傷が・・・ この傷の痛みを実際にQは精神で感じている。
「くそっ、爆弾ぶっぱなしやがって・・・」
Qはそういってマシンガンを爆弾野郎に向けて構えるが、銃口に爆弾がセットされていることに気づいていなかった。
「あぶねえ! 話せ! Q!」
俺はすぐさまQからマシンガンを奪い取り、銃口にセットされた爆弾を敵に向けて投げる。 ところが俺たちの目の前で爆発し、俺たちはまた吹っ飛ばされる。
「いってえ・・・ 大丈夫か・・・?」
俺の目の周りにQはおらず、もう爆弾野郎に向かって突撃していた。
「バカ野郎! そいつに近距離戦は!!」
Qは日本刀を持ち出して爆弾野郎が投げる爆弾を斬り避けるが、避けきれずに一つモロに喰らう。
「Q!」
俺の息が休まる間も無く、爆弾野郎はQに爆弾を投げる。
(まずい!!)
俺は腰から武器の一つであるウォーターカッターを取り出し、爆弾の導火線めがけて放つ。 ついでに爆弾野郎の胴も切断する。
「・・・!!」
Qはさすがにびびっていたのか、一気に緊張状態が放たれたかのように腰を下ろす。
「大丈夫か・・・?」
「だ・・大丈夫だから。」
「嘘付け。」
俺がQの目を直視するとQは目をそらす。 なんだか面白い。
つかの間の休息だったが、俺たちは仲間の窮地に気づいていなかった。 そして、自分たちの窮地にも。