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Qに初めて名で呼ばれた。 と言ってもゲーム上の偽名だが。

「どうした?」
「他の人どこに行ったと思う?」
「森のほうだろ?」
他の人とは最初に別れた魔法使いおじさんと野球一色の男 『野球人』 である。

「森のほうに行ったなら・・・ 私たちと同じ人数の敵と戦っているとして、そろそろ私たちと同じ元の場所に戻ってくるものじゃないかなと。」

Qの言うとおりだ。 俺たちは爆弾野郎を倒した後、最初のスタート場所に戻ってきていた。

「あー。 なんとしてでも勝たなきゃならねえな・・・ 」
「それは私も。 ライフ減らしたくないし。」
「ライフが減るくらいどうってことないだろ。 課金アイテム使って調節できるし。 まっ、俺はそうもならない状況だけど。」
「私もそういう状況・・・どうして課金できないの?」
Qはぐいぐい聞いてくる。 俺は仕方なく答えていく。

「俺のせいで、俺の家は家庭崩壊したんだよ。」
「・・・ごめん、ヘンなこと聞いちゃった。」

「いや、まあ俺のせいだし。 俺のせいで家族が大変な思いしてるから、もう俺は課金しないし、このゲームも金稼ぎだけに専念する。」
「私も言わせちゃったから言うけど、私も課金できる状況じゃないんだよ。 だからあなたと同じように金稼ぎでココ来てる。」

一気に重たい話になった Qは続ける。
「なんでライフが減るのが嫌かって言うと・・・」

その瞬間、俺たちの目線の下から敵が現れる。 そして、俺の横にあったQの白い足に敵の武器・・・ ドリルが刺さった。


俺が驚く間も無く、敵が地下から現れ、右手に持ったドリルをQの足から抜き、左手のドリルで今度はQの胴体を狙う。
Qの足から赤い鮮血が流れるが、Qは咄嗟に日本刀を抜き、敵のドリルに対応する。

「ちっ、殺し損ねた。」
「・・・!!」

俺は的の後ろから小刀を取り出し、ドリル男を斬ろうとするが、すぐ後ろの近くにレーザーポインターの気配を感じる。

「!!?」
俺の背後にいたのは・・・俺が初めて攻防ゲームをしたときに敗北を喫したチームのプレイヤー。 そして、初めて俺が1VS1で負けた男だった。