その瞬間、俺は咄嗟に後退した。 Qの腕が当たるのがわかったが、その感触は爆風によってかき消された。
皮膚が焼けるような痛みと焦げるような臭い。
このゲーム、現実世界の肉体にダメージこそは無いものの、精神世界の肉体であるアバターと 現実世界、精神世界共通の記憶にはダメージがある。
つまり、この皮膚の痛みと焦げる臭いは俺の現実世界に行っても俺の記憶に残り続ける。
「大丈夫か、Q。」
「ちょっと痛いけど、大丈夫。」
そんなQの腕には爆弾による傷が・・・ この傷の痛みを実際にQは精神で感じている。
Qはマシンガンを爆弾野郎に向けて構えるが、銃口に爆弾がセットされていることに気づいていなかった。
「あぶねえ! 話せ! Q!」
俺はすぐさまQからマシンガンを奪い取り、銃口にセットされた爆弾を敵に向けて投げる。 爆弾野郎は上手くかわし、追撃の爆弾を数個投げてくる。
俺は武器の一つ、ウォーターカッターを取り出し、爆弾の導火線に付いた火を消していく。 そしてそのまま爆弾野郎の胴を切断した。
「ス・・・すごい・・・」
Qが素直な感想をただただ述べた。
「水ってのは勢いが強いと危ないんだぜ。 気をつけろよ。」
うなずく様子の彼女。 彼女は武器に爆弾がセットされていることに気づいていなかったことに少し悔しさを見せていた。
「まぁ、これで4VS3だ。 状況はこちらが優勢。」
「でもまだ油断ならないから。」
俺がQを落ち着かせようと言った言葉もいつの間にかいつもの状態に戻った彼女にあしらわれた。
(こいつもしかして・・・典型的なツンデレじゃ・・)
俺は彼女の人間らしい部分を知り、なんだか少しがっかりした。
「っていうか・・・まだSSを倒したスナイパーを倒したわけじゃないんだな・・・」
俺とQは再び警戒態勢に入り、上空を見上げ、高台からスナイパーが狙っていないか確認していた。
それが彼らの作戦だったのかも知れない。
下から現れた新たなる敵の持つ武器によって、Qの白い左足に大きな傷が入った。