畑野智美の作品。
2017年に光文社から刊行。
「小説宝石」に、2014年から2015年にかけて連載していた。
連作短編集である。
「連作で何か読みたい」と思っていた時に、畑野作品で見つけたのが本作だった。
舞台は、地方のシネコン。
そこで働くアルバイト、社員を巡る話が7つ入っている。
いずれも、クリスマスイブの日のことが描かれる。
読んでみて、「シネコンで働くのってこんなに大変なんだ」と思った。
多くはないスタッフで、チケット・飲食物・グッズの販売をこなす。
上映が終わったら清掃を短時間で行い、次の開場へつなぐ。
時期によってはお客さんが少なくて閑散とするが、クリスマスイブはとにかく混む。
読んでいて、私もシネコンにいるかのようだった。
働く人たちの人間関係や、過去の事件も興味深く描かれる。
短編を連作で読ませるのは、畑野作品らしい。
最後はほっこり終わるので、読んでいて「よかったね」と思えた。