ま、今日も気ままにいきましょ。

ま、今日も気ままにいきましょ。

本、映画、ライブ、食べ物などの感想を徒然に書いていきます。

島本理生の作品。

 

文藝春秋から2021年に刊行。

 

「別冊文藝春秋」で、2020年から2021年にかけて掲載されていた。

 

主人公は、東京の大学院に通う春という女性。

 

宮沢賢治を題材に修士論文を書こうとしているが、なかなか進まない。

 

恋人の亜紀は社会人で、忙しいながらも春との時間を大切にしている。

 

「一緒に住んで、結婚しないか」と春に持ち掛けている。

 

春は院生の同級生から紹介された、作家の秘書のような仕事をアルバイトで行うことになる。

 

途中、春は亜紀と離れよう、別れようと考えるが、最後は亜紀ときちんと向き合おう、と決意して終わる。

 

時期がちょうどコロナ禍で、作中にもコロナのことは出てくる。

 

友人と気軽に会えなかったり、旅行に行くのもどうしようか考えたり。

 

島本なりの、コロナへの答えが本作に出ている。

 

春の家族は少し変わっていて、それが作品の1つ大きなテーマになっている。

 

読みやすくはあったが、展開が少し冗長で、最後もきれいにまとまっているので、納得いかない読者もいるかも。

三五館シンシャの日記シリーズ。

 

今回は校長だ。

 

著者は県庁に勤めていて、教員免許を持っていないが、商業高校へ校長として赴任することになる。

 

教員をずっとしていてという人ではないので、もともといた教員とぶつかることもある。

 

特に校則を変えようとするところは、読み手からすると「変わって当たり前では」と思うけれど、一筋縄ではいかない。

 

甲子園の存在が学校にとってこんなに大きいのも、読んで初めて知った。

 

赴任した2年間はコロナ禍で、もどかしいこともあっただろう。

 

その2年を経て、著者が答えを出した「今後の人生」について、「あとがき」で書かれる。

 

学校で、様々な事情を抱えた生徒と接してきたことも関係しているだろう。

 

教員採用試験のことも書かれているので、教員を目指している人、教育業界に関心のある人、現役の高校生におすすめ。

2026年公開の作品。

 

監督は石井裕也。

 

主演は綾瀬はるか。

 

ナズナという女性を演じる。

 

結婚し、娘が一人いる。

 

畑を耕し、そこで穫れた野菜を使った定食屋を営んでいる。

 

ある日、ふと思い立って手紙を書く。

 

相手は、24年前、女子高生だった時に同じ電車に乗っていた男子高生。

 

電車の脱線事故で亡くなっている。

 

事故の報道で、初めて名前を知った。

 

手紙は、男子高生の家族へ届く。

 

女性の存在を初めて知った家族は、当時のことを思い出す。

 

ナズナはかつて、病を抱えていた。

 

それが再発したとわかり、治療する。

 

綾瀬の闘病シーンを見せたくなかったのか、ナズナはその後すぐに亡くなる。

 

娘は母のことを思い、医師になる決意をする。

 

最後のシーンは、娘へのエールにも感じた。

 

綾瀬の夫役で妻夫木聡が出ているが、主演クラス同士の共演は、少し大きすぎたか。

 

他の俳優でもよかった気はする。

 

綾瀬は、定食屋でおにぎりを作っているのも、「カーテンの向こうに行くみたいに」と死を表現するのも自然だった。

 

現実と虚構をうまく演じ分けていて、SFっぽさも少しある。

 

音楽は岩代太郎、全体的に静かで力強い。

 

主題歌はOfficial髭男dismで、寄り添うような曲だった。

 

「これ」という答えを示さず、観た人に「なぜ」を委ねるような作品だった。