東野圭吾の作品。
2025年に集英社から刊行。
「マスカレード」シリーズの5作目だ。
前作で刑事の新田は、ホテルマンへの転身を勧められる。
「この展開なら次作もあるだろう」と思っていたので、本作は「待っていました」という作品である。
今回、タイトルに選ばれたのは「ライフ」という言葉。
初めてそれを見た時、「スケールの大きな言葉を使ってきたな」と感じた。
だが作品を読み終えると、「ライフがふさわしいな」と思う。
話は、新田が高校生の時のエピソードから始まる。
これが少し冗長で「早く本編へ行きたい」と思うが、後から振り返ると、このエピソードも重要だったと気付く。
本編は、2つの出来事を軸に進む。
1つは、ある文学賞の選考会に向けて、受賞者になるかもしれない人物について。
もう1つは、ある母娘の足取り。
新田は山岸とともに、ホテルの保安課長として動く。
そして本作では、新田の父も重要な人物として登場する。
今まで話には聞いていたが、これが新田の父、という風に読み進める。
ラストは、これら全てが絡み合って、「そうだったのか」という結末を迎える。
「人生とは、何なのだろう」と思わせる内容である。
新田は刑事時代の読みを劣らず発揮し、山岸のホテルマンとしての行動も見事である。
また次の作品も読みたいと思う、良いシリーズ。
書き下ろし作品。