宮島未奈の作品。
2024年に新潮社から刊行。
「成瀬」シリーズの第2弾だ。
5つの話が入っている。
前作では中学2年生だった成瀬も、高校3年、大学1年と時を進めている。
成瀬は前作で様々な活動をするが、今作も負けていない。
行動範囲という意味では、今作の方が広い。
どの話も印象的だが、「びわ湖大津観光大使」になった「コンビーフはうまい」は、成瀬の指針を感じられる。
地元への愛を感じるし、同じ大使になった篠原かれんのキャラも良い。
最後の話「探さないでください」は2025年から2026年になる大晦日の話で、今を感じた。
今作で出てきた登場人物が、いなくなった成瀬を懸命に探す。
成瀬に一番会いたかったのは、島崎みゆきだろう。
大学進学を機に東京へ行った彼女は、成瀬とすれ違いで滋賀に帰ってくる。
大晦日の風物詩に登場した成瀬は、年越し目前に帰ってくる。
そこで島崎と久々に再会するが、そのシーンはじんとくる。
次作で成瀬シリーズは最後だという。
「成瀬ー!」と叫びたくなるが、成瀬がいくつになるまで描かれるのか、楽しみだ。
大使の制服を着て、腕を組んで堂々と立つ成瀬のイラストが装丁。