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ま、今日も気ままにいきましょ。

本、映画、ライブ、食べ物などの感想を徒然に書いていきます。

外山薫の作品。

 

2023年にKADOKAWAから刊行。

 

この本は広告に出ているのを見て知り、一度読もうと思ったが、読めていなかった。

 

今回たまたま手にすることができ、読んだ。

 

舞台は東京・湾岸エリアのタワーマンション。

 

そこに暮らす2つの家族が、主な登場人物。

 

春から冬まで、4つの中編が入っている。

 

最初は、読んでいて「暗いな、重いな」と強く感じた。

 

タワーマンションと軸に中学受験のことが出てきて、こんなに圧力がかかるものなのか?と思う。

 

登場人物それぞれ、日々プレッシャーの中で生活している。

 

後半になると、少し前向きな、どこか吹っ切れたような読後感がある。

 

受験の結果もわかる。

 

表紙をめくったところにも短編が1つあるという、面白い装丁だった。

綿矢りさの作品。

 

2021年に集英社から刊行。

 

2018年から2019年にかけて、雑誌「すばる」に掲載されていた。

 

主人公・海松子(みるこ)は変わった女性だ。

 

自分の世界を強く持ち、人と話す時は敬語を使う。

 

凧を揚げるのが好きで、作中、何度か凧が揚がる。

 

本作では、彼女が大学に入って一人暮らしをし、周りの人との関わりを描く。

 

話していると、「ここの部分は敬語だから、海松子が話しているな」とわかる。

 

タイトルが不思議な言葉で、その意味がいつわかるのか読んでいくと、最後の方で「力を発揮するためか」と理解できる。

 

両親、特に父親と話すシーンが印象的。

 

彼女になぜ一人暮らしをさせたのか。

 

父が語る言葉は現実感があって、「なるほど」と思う。

 

海松子が自分の世界を持ちながら、男性からアプローチされているところは、何だか微笑ましかった。

 

装丁が華やかできれい。

 

綿矢らしい表現で埋められた作品。

カズオ・イシグロのデビュー作。

 

小野寺健による訳で、2001年に早川書房から刊行。

 

1994年に『女たちの遠い夏』として、ちくま文庫から刊行したのを改題した。

 

王立文学協会賞を受賞している。

 

「これはいつの話なのか」「これは誰のことを言っているのか」と思いながら読み進める。

 

舞台は長崎。

 

全体的に低温の話なので、わーっとした展開はなく、淡々と進む。

 

女性の話が主だが、それを俯瞰しているような景色も浮かぶ。

 

会話文が面白い。

 

リズムがあって、どんどん読める。

 

話の後に訳者の解説と、作家・池澤夏樹の解説がある。

 

それを読むと、「そういうことか」とわかる。

 

改題してわかりやすくなったと感じる。