東野圭吾の作品。
2021年に幻冬舎から刊行。
500ページ超の大作だ。
「小説幻冬」に連載していた7編を元にしている。
このことを最後に知って、東野作品のすごさを見せつけられた。
本作では、2つの殺人事件が出てくる。
1つは現代、弁護士が殺害された事件。
もう1つは1984年、金融業者が殺害された事件。
この事件は容疑者が逮捕されたが、刑務所で自殺している。
現代に起きた事件で逮捕されたのは、倉木という男性。
妻に先立たれ、愛知県に住んでいる。
たまに上京して、息子のところを訪ねる。
この倉木が、1984年の事件も犯人だという。
「本当なのか?」と、息子は疑問を持ち、調べ始める。
読んでいる側としても、倉木は違うように思った。
何かをかばうというか、本当のこととは違うことがあると感じる。
終盤、話は急転する。
「そうか、そうつながるのか」という、納得の展開だった。
タイトルの意味も、「なるほど」と思った。
加害者の家族、被害者の家族について考える作品でもある。
「被害者参加制度」は初めて知った。
様々な思いが交錯し、時代を超えて放たれた作品だと思う。
思い切って読めてよかった。