この半年くらい、ユースケ・サンタマリアの出演作をいくつか見た。
意識して見たのではなく、「これにも出ているのか」と見ていて気づいた。
こんなに続けて見るのも珍しいというか、何かあるような感じを受けたので、彼について書いてみる。
改めて思ったのは、ユースケは、超越したところがあること。
わかりづらいが、大河ドラマ「光る君へ」での安倍晴明はそんなイメージとつながる。
あのドラマは時代が平安ということもあるが、SFで「ドラマ」になっている。
その中でも、安倍晴明は預言者という立場で政治に関わる。
超越したイメージが合っているとは思うが、「ここでユースケが出てくるのか」と意外さもあった。
続いて見たのは「踊る大捜査線」シリーズである。
映画版の1と2を見た。
20年以上前の作品だ。
ユースケは分析官・真下を演じる。
いわゆるキャリアだが、ふわっとした感じもあって、がちがちではない。
踊るの軽快さと気軽さに合っている。
「救命病棟24時」の4thにも出ていたのはすっかり忘れていた。
澤井という、病院の事務局長。
口だけなのかと思いきや、医師としての腕も確かで、的確に手術を進める。
医師の働き方や病院の在り方に疑問を持ち、最後は病院を離れる。
進藤や小島に比べて浮遊している感じがある。
ユースケ起用の理由を知りたいなと思った。
最後は映画「日輪の遺産」。
2011年の作品で、たぶん一度前に見ているが、今回改めて見た。
時代は終戦直前で、ユースケは女学校の教師・野口を演じる。
今回書いた作品の中では、一番「普通」だ。
戦中にありながら日本の姿勢に疑問を持ち、生徒に外国の小説を薦める。
最後は「彼女たちを引率するのが私の仕事ですから」と、生徒たちを追うように自害する。
異常事態にありながら、冷静に事態を見て生徒のことを思う。
印象的な役だった。
まとまりきっていないところもあるが、ユースケについてはいろいろ思うところはある。
「つよしくん!」と「ぷっすま」で草彅剛と掛け合っていたことも懐かしい。
カタカナの長い名前で印象付けているが、こうして見ていると、様々な作品で着実に印象を残している。
「他とは少し違う感じ」が、うまく合ってのことだと実感した。