突発性難聴専門 さいとう難聴鍼灸院です。




図引用 http://www.asahinajibika.com/original7.html





耳鼻科で行う一般的な聴力検査は、防音室にて、ヘッドホンを装着した状態と、振動する機械を耳の後ろに装着した状態、この2つを分けて測定します。

これは、聴力には2種類あり、それぞれの聴力を分けて測定することによって難聴=聴力低下を引き起こしている原因箇所を推定するために行っています。

あくまで推定であり、特定ではありません。検査結果はあくまで目安であり、実際の正確な耳の仕組みは解明されていない部分が多くあるのです。

ただ、原因箇所を推定することで治療方針がある程度決まるため、耳鼻科では2種類の方法を用います。

測定方法を2種に分けるということは、つまり聴力は2種類あるということです。

これが、気導聴力と骨導聴力です。




図引用 http://www.jibika.or.jp/citizens/hochouki/naiji.html


音の振動の通り道を示したのが上図です。通常の音の聞こえは気導聴力です。すなわち、空気の振動が外耳道を通って鼓膜に伝わり、中耳で増幅された振動が蝸牛に到達して聴力が作られます。


図引用  http://www.goldendance.co.jp/boneconduct/01.html



一方、骨導長聴力は頭蓋骨の振動による聴力です。頭蓋骨の振動が鼓膜を介さず、直接振動波が蝸牛に到達し、聴力を作り出します。

自分の声を直接自分で聞くのと、録音した声が違って聞こえるのは、気導聴力と骨導聴力の違いによります。




では、気導聴力と骨導聴力を分けて測定することによってなにがわかるのか。


気導聴力は鼓膜を介して蝸牛に振動が到達し、骨導聴力は鼓膜を介しません。

鼓膜を介しないということは、外耳と中耳の異常による難聴は、骨導聴力には(一般的には)異常をきたさないということです。


外耳と中耳の異常による難聴を伝音性難聴といいます。
伝音性難聴の場合、気導聴力のみが一般的には低下します。骨導聴力は内耳に直接振動が届くので、伝音性難聴においては骨導聴力は正常であることが多いです。



また、内耳以降の感音器官に異常がある難聴を感音性難聴といいますが、こちらは気導聴力と骨導聴力の両方が低下します。鼓膜を介しても介さなくても、電気信号の発生場所である感音器官の異常が起きることで、気導と骨導両方の聴力が低下します。





耳鼻科では気導聴力と骨導聴力を分けて測定することによって、伝音性難聴と感音性難聴を鑑別し、ひいては異常部位を推定することを目的に行います。


外耳と中耳の異常は目視で比較的診断できるため、治療がしやすいという特徴があります。一方、感音器官は頭蓋内構造ですから目視はできず、正確な病態を把握することは困難です。


感音性難聴の代表例である突発性難聴は、正確な病態が解明されず、有効な治療法も確立していません。ですから耳鼻科でも対処が困難であり、ステロイドや高気圧酸素療法といった正統的な治療を行っても改善が見られない場合、「聴力固定」と診断されます。すわわち、これ以上の聴力回復は見込めないということです。


しかし繰り返しになりますが、正確な病態が解明されていないからこそ、「絶対に回復しない」と言い切ることはできません。

わずかでも改善の可能性があるのなら、そこに希望を賭けて治療するしかありません。


当院は、耳鼻科で見放された難聴患者さんを専門的に診療する、日本唯一の突発性難聴専門鍼灸院です。




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