突発性難聴専門 さいとう難聴鍼灸院です。



難聴は伝音性難聴と感音性難聴に大別され、両者はまったく仕組みや原因が異なります。


鍼灸院に多く来院するのは感音性難聴で、内耳以降の感音器官に異常をきたしたために聴力低下と合わせて音の聞き取り能力が低下しています。



感音性難聴は病名ではなく、あくまで分類名です。


感音性難聴を引き起こす原因は様々ありますが、今回は間違われやすいものとして音響外傷と騒音性難聴の違いについて解説します。






両者とも音の振動によって有毛細胞が障害されることで起こります。

音の振動は衝撃波ですので、有毛細胞にダメージを与えてしまいます。





図引用 https://www.widexjp.co.jp/deafness/what/decline.html






音響外傷は外傷=ケガですので、急激な音の振動による急性難聴です。爆発音やライブハウスでの大音量など、急激な音の衝撃によって有毛細胞が障害されておこります。



音響外傷は患者さん本人が原因と結果をはっきり自覚できるため、難聴改善に対して積極的に取り組む傾向があります。








一方、騒音性難聴は長期にわたって徐々に有毛細胞が衰弱していく難聴です。




図引用 https://www.hosoda-cl.com/ear/312/





音響外傷のように急激な音の障害ではなく、生活環境や日常習慣によって徐々に衰弱していきます。


昔は漁船のモーター音や自衛隊の訓練時の騒音、工事現場の作業員などが起こす病気でしたが、最近では若い人の「スマホ難聴」など、音楽機器の長時間使用によって徐々に有毛細胞が衰弱していくことによるものが多いと言えます。





また、ヘアドライヤーなどの生活音でも長期使用によってダメージを負うとされているので、騒音性難聴を予防することは困難であるといえます。




図引用 https://medicalnote.jp/nj_articles/190305-001-IS




このように、音響外傷と騒音性難聴には発生原因に大きな違いがあります。


有毛細胞の衰弱は共通であっても、長期にわたって徐々に衰弱していく場合は自覚症状が出にくいため、難聴に気づいたときには修復不能なほど破壊されていることが多いです。





有毛細胞は完全に破壊されると再生しませんので、騒音性難聴は一度低下した聴力は回復しません。



日常生活からまずは見直し、耳に負担をかけるような生活習慣をまずは変えていくことが大切です。



くれぐれも、「ストレスで一時的に聞こえが悪くなったっだけ」などと安易に自己判断し、パチンコ屋でリフレッシュなどをしないように注意しましょう。











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