全蝎(ゼンカツ) | すみれ漢方施薬院薬局のブログ

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香川県高松市のすみれ漢方施薬院薬局のブログです。
当院は中国・台湾・韓国・日本古来の漢方薬中心の漢方専門薬局です。
当院の薬剤師は中国各地の中医薬大学や付属病院で漢方研修後、国内でも定期的に中国医師の漢方研修会に参加して最新の情報交換を実践しています。



年末に薬局を掃除した時に、こんな写真が出てきました。

30年ぐらい昔、四川省成都に漢方研修に行った時、有名に薬膳料理店で食べた「全蝎」。


冬蟲夏草のスープと同様に最初は「ゲ」。

でも食べると意外に美味しい。

蝎は熄風鎮痙の常用薬となる動物性生薬の一つ。

脳卒中後の半身不随の治療にも使用されます。


中国では蟻も食べますよ。



医科大学付属病院の薬剤での実習。

医師の処方通りに生薬を調剤していきます。

日本に比べて使用する生薬の量がとても多いのにビックリ。

理由を訊いたら硬水なのでエキスが煎じにくいとか。

小さい時から馴染んでいた香り=臭いなので気にはなりませんでしたが、そうでない研修生は困っていたようです。

当時は顎髭は剃っていたようです。




成都で一番大きい(中国でも大きい)生薬市場。

冬蟲夏草と蜈蚣(ムカデ)を探していて仲良くなった市場の人達。

ご家族でした。

昼ご飯を御馳走になりました。


本当に当時(1990年代)の中国はパラダイス。

市場にカメラを忘れたら夕方に大学まで届けてくれました。

この時の赤ちゃん、今は立派に店を継いでいると思います。