先月上演された『春のおどり』のトークショーが5月5日に大阪心斎橋のブルックリンパーラーでありました。

私は配信で観ましたので、その時の様子をお伝えします。

なお、文中の敬称は略させていただいています。

 

『春のおどり』公演を観劇した感想記事はこちらです↓

 

 

 

◆11:30の回 

 

出演者:翼和希、椿りょう、唯城ありす、純果こころ、瑠音あかり、凰寿旭、ことせ祈鞠、桃白透衣

 

それぞれ印象に残った場面について前もってあげていただいて、その場面の写真をバックスクリーンに映し出しながらお話しする、という形式です。

 

 

~お稽古中のエピソードについて~

 

司会:純果こころ

 

《ことせ祈鞠》

ことせ:フィナーレの場面。お稽古場で、今回かつらが上手く作れなくて悩んでいたのですが、舞美さんが初めから作ってくださって、初めてこの作り方を教えていただいて、こんな作り方もあるんだと

すごくかわいいかつらを作っていただいたので、とてもありがたくて一生大事にしようと思いました

翼:すごく贅沢ね~、私も作ってもらいたいわ

娘役さんの頭飾りを作る技術はほんまにすごいと思う。普通に髪の毛作る以外の材料を駆使して作る技術がすごくて、見ててこんなものを使うんだなといつも尊敬する

唯城:輪郭に合わせて、こうした方がいいよとか、頭飾りの角度とか教えてくださったり

翼:お稽古場に頭飾りつけて全員並んで、上級生に見ていただいている、ひな壇のように並んで

椿:ダンダンダンって(並んで)ハイ右向いて、ハイ左向いて

唯城:360度バランスを見ていただくので

翼:抜けがないように見ていただいて。頭飾り見るのが好きやから、ちょっと通りすがりながら見るもの好き、こっちは責任ないんで、あっ可愛い、これ素敵とか

 

 

《瑠音あかり》

瑠音:ラインダンス。今回、階段から始まるので、階段で踊るのが初めてで、結構緊張して、結構片足になるフリが多くて

お稽古場では平らな所でしか練習できないので、本番どんな感じになるかなと思いながら、ラインダンスのみなさんと一緒にお稽古場近くの階段で練習していました

翼:ラインダンス、結構な人数が出ているので、ごっそりいなくなったので神隠しにあったのかなと思って「みんながいない」と驚いて、階段の方にいったらみんながいたので安心した

椿:でも、(本番の)階段ってめちゃめちゃ幅が狭いじゃないですか、サイズ的に私つま先が出ちゃうんですけど、ここ(階段の奥)に電球が付いてるので、中まで入らなくて怖いんですよね

翼:階段の下がこう(引っ込んでて)なっててそこに電球があるから、ここの部分にかかとがクーっと入るんですね

椿:入ります!

翼:だから危ないんですね。みんなにこにこ踊ってるけど

純果:でもドレスより意外とダルマのお衣裳の方が、足さばきは(下が見えるから、と翼さん)と、ちょっと思いました

翼:今回振り付けの麻咲先生のこだわりが緻密に計算された上でフォーメーションがコロコロ変わるから、一階席で見ても楽しいし、二階席三階席で見るのも楽しいと思います

 

 

《唯城ありす》

唯城:河内音頭。二年生の時に『春のおどり』に出演して以来の民謡の場面で、七年ぶりでした

でもOSKと言えば民謡メドレーという私のイメージがあったので、しゃかりき元気なところを日舞で表現できたらなと思っていたんですけど

お稽古場で客席降りをイメージしてお稽古していたのですが、実際に客席降りした時に、河内音頭歌ってくださる方がいらっしゃって、うれしくてアイコンタクト取っててフリを忘れそうになってしまいました

客席降りは本当に久しぶりで、へぼ侍でも降りてなかったので、実際に降りてみなさんと一緒に楽しめてすごく楽しかったです

お稽古場で手ぬぐいのお稽古で、自分の持っている手ぬぐいと実際にお衣裳さんからいただいた手ぬぐいの長さが違って、自分の手ぬぐいで上手くいってたことが本番の手ぬぐいでは上手くいかなくて、襟もとに仕舞う仕草も全然上手くいかなくて、取り方も難しく、長さだけでなく生地感も違っていたので、どうやってきれいに表現するのか、お稽古場でお稽古するのが大変だったなと、で民謡メドレーがとにかく楽しい!

あとは、麦屋節では白藤さんと一緒に歌わせていただいていて、そこは方言が入っているので、歌詞の意味の説明プラス方言なんだよ、ということが共に伝わればいいねと言っていただきながらお稽古していました

節々を合わせながらお互いの個性を出すようにしました

 

 

《椿りょう》

椿:殺陣のシーン(みんなで翼さんを?取り囲んでいるシーン)

今回専門の先生がついてくださって、一回目はまず正座と黙とうから始まりました。全員目をつぶってじーっと精神統一から始まるんですけど、やったことないので、あ、こんな感じからスタートするんだって、たまに薄目開けて先生のこと見ながら(お~いこら!精神統一してないやないか!と翼さんと他の劇団員さんたちのツッコミ⇒椿さんもみなさんと共に爆笑)

慣れてきたらちゃんとしてたんですけど、どういう感じかなとやってて(笑)

そこから、じゃハイやりましょうとなって、二人ずつペアになって殺陣のワンシーンみたいなのをやりながら、それをみんなで見て

自分たちではすごいやり合ってる感じなんですけど、それが実際お客さまに届いているかという経験をする時間

ぐっと寄りすぎてしまうと何をやっているのかわからない、という状況じゃなくて、ちょっと距離を置いて、刀と刀の距離感とか、バ~ンとはじかれた時にどうやったらすごくやられているように見えるかとか、そういうところをオーバーリアクションかつ嘘っぽくならないように、本物っぽくなるようにと、リアリティとそうでない部分のちょうど瀬戸際みたいな部分を狙いましょう、というお稽古をさせてもらったんですよ

だから、普通の振り付けという感じじゃなくて、とても意味合いを持って、自分の中で理解しながらお稽古できたということがありまして

それは稽古中のことで、ここは(殺陣のシーンがスクリーンに映っている)最高潮に楽しかったです

というのも、二年前の陰陽師の作品で、私四天王寺という鬼の役をさせてもらったんですけど、翼さんとなぎなたで結構やり合うことが多くて、その気持ちが出ちゃって

そこの瀬戸際も結構狙ってまして、やりすぎず、一応今回は人間なので、最後クライマックス、やられるところまですごく楽しくて、バッサーッとやられた時は「おのれ~~」と思って(全員爆笑)

翼:やっと刀になって。ここ最近長いもの持ってたじゃない

椿:はい、ずっと自分の身長より高いものを持ちながら・・・今回やっと人間らしい(斬る動作)・・・刀を持たせていただきました

お稽古場では基礎からのスタートで、とっても今の自分に学ぶことができてより緊張感を持ちながら、身体をどこの場に向いたらいいのかとか、勉強できる機会だったと思います

 

※陰陽師は、2022年7月9日~19日まで京都・南座で上演された『レビューin Kyoto』の第一部「陰陽師 闇の貴公子☆安倍晴明」という作品。(SPICEによる紹介ページ⇒こちら

 

 

《翼和希》

翼:胡蝶の舞。一回(ドラマで)やってたのをやるということで、お稽古場でお稽古用の羽根を付けた時「なんか懐かしいなぁ」と、なって

荻田先生に「一年ぶりにこんにちは」と言われて「どうも」って言ってやってたんですけど

意外と覚えているもので、フリ(胡蝶の舞と四季の宴)が結構、放送されたものにより近い、ほぼほぼ同じフリをさせてもらっていたので、思い出し稽古やってたんですけど、意外と覚えているもので意外とできたなぁということがいっこうれしかったことと、

後、ご一緒させていただいている白藤さんの羽根の扱い、自分のものにするスピードがものすごく速くて、これ意外と布の分量が多くて、(頭の上に)かけて回した後に開くフリとかめっちゃ難しくて、羽根の中でこう暴れるんですよ

本当にもうもみくちゃになるから、広げた時に(羽根が)ひっくり返ってしまったり、羽根が引っかかってきれいに広がらなかったりして、めっちゃ難しいのに、何回かお稽古した後、百発百中で広がるようになっちゃって、はぁ~っと思って

しかもお稽古用の羽根って、本番用と違うオーガンジーのようなちょっとふわふわした生地感なんですよ、なんでめっちゃまみれやすいのに、そのお稽古用の羽根でふわっとされたんで、うわーすごいなと思って「どうやってやってるんですか?」と聞いて「いや、もうお稽古お稽古」と言われて、コツとか教えていただいたんですけど

私は幸い、クルクルするフリはなかったんで、ご披露する機会はなかったんですけど、そういうコツをつかむ早さ、お稽古の濃密さみたいなものを、白藤さんの短時間のお稽古期間での追い上げてきかたが本当にすごいなと実感した

本番はもちろん、こんなに美しく羽根を扱う姿が、後ろで見ることが多い振り付けだったので、こうやってやりつつ(自分のポーズ)ちょっとチラ見しながら、本番中もいつも見させていただきました

あと、お衣裳のこのペロペロッとしているこの子(腰回りについている布)がすごく裏返るのが難しかった

羽根が上手く扱えたと思ったら今度はここのやつがペロっとねじれちゃうんですね、その扱いもすごく難しくて、お衣裳同士の時は結構「ああああ」ってなりました

あと、ちなみにドラマと違う点は、足元が変わりました。あ、気づかれた方いらっしゃいますか?あ、ありがとうございます

ドラマの時はバレエシューズだったんですね、今回はジャズシューズを履きました、足首まであるやつ

で、これも本番中の話になるんですけど、リノリウムがドラマの時はなくて、その時代にはなかったので、しかもバレエシューズだとツルツル滑るんですね、だから踏ん張らなきゃと思って踊ってたんですけど、今回はジャズシューズで滑り止め貼って、(床は)リノリウムが敷いてあったので、しっかり踏ん張れました

あとは「羽根を忘れないんですか?」とよく聞かれるんですけど、今回本当に羽根を忘れて出てきたら、それは本当に忘れていますので、そいういう時は「あ、忘れたんだな」と思ってください

 

 

~本番中のエピソードについて~

 

司会:瑠音あかり

 

《桃白透衣》

桃白:ラインダンスの場面。初舞台生は途中から一番前の袖から出ていくのですが、袖にカーテンのようなものがあって

翼:見切れを防ぐためにカーテンのようなものがあって

そのカーテンのようなものを毎公演、翼さんが持って私たちが出やすいようにしてくださっていて、それだけでもうとてもとてもうれしかったのですが、初日に「初舞台おめでとう」と声をかけていただき、毎日幸せをかみしめて登場していました

翼:いいエピソード!後でなんかあげるから(劇場内:爆笑)本当にみんないい顔して待ってるんですよ、袖で。漫画でよくある鼻から湯気が出てくるあの感じで

椿:でも逆袖の鼓珀響さんもそんな感じでした

翼:今でもね、気持ちが。そっからソロのフリやってってね、初日どうだった?

桃白:本当にもう幸せすぎました

翼:本当にもう、きれいなバレエでね、足きれいに開いて。ずっと袖から見てました、あバレリーや

盆の近くって、回るからちょっとこう(盆との境目部分がほんの少しだけカーブしている)なっているんですよ、そんなところできれいなピルエット2回も、パンプスで本当にすごい

桃白:ありがとうございます

 

※「見切り」とは、舞台裏をお客様の視線から隠すために使う道具のことで、見切りが不十分で舞台裏が見えてしまうことを「見切れる」(みきれる)と言うそうです。(参照:舞台・演劇用語 )

 

 

《凰寿旭》

凰寿:殺陣のシーン、楊さんの後ろで構えてるシーンです

今まで、お稽古場には階段もなかったり花道もある体で同じ長さくらいの距離を取っている状態だったんですけど、初めての舞台稽古で、実際にセットがあったりとか花道があった時に、すごい距離も遠く感じたり、逆にみなさんとの距離が近く感じたりとか、緊張感を持ちながらみなさんで助け合いながら殺陣を創っていった感覚がすごい忘れられなくて、舞台稽古もすごい濃かったなと感じてます

私、2回楊さんに斬られるのですけど、この前に(スライドを指して)楊さんを斬ろうとしたら抑え込まれて斬られて、舞台袖に引っ込む、そしたらまたすぐ出てこなきゃいけなくて、お稽古場では数秒心がまえをしてから別人として出る時間があったんですけど、実際舞台に行くと袖までの距離が遠くて、あ斬られた、わ~~となってUターンしてすぐ出ていかなきゃいけなくて、気持ちを切り替えるのに1秒あるかないかくらいで

翼:へぇ~新橋大変じゃん

凰寿:一回引っ込みたいんですけど(笑)そこが自分でも楽しくなってしまって

椿:わかるわかる、やられる方ね

凰寿:斬られ役というのも本格的にやるのは初めてで、殺陣の楽しさというのも感じてすごいよかったです

2回目に斬られる時は、花道の前で最後倒れてるんですけど、舞台中心を見て倒れていて、こだわりとして目を開けて死んでいたいと思って、右はちゃんとつぶって左目は半目みたいな感じで

翼:ええ?こういうこと?(と両目を半目にして)どういうこと?

椿:ウィンク?

翼:あ、ウィンク!男役を極めてるやん

凰寿:両目をつぶらずに倒れたいというこだわりで、なので最後まで視界がぼやけつつも、楊さんと翼さんの照明が絞られる瞬間まで薄っすら見えていて、(みなさん:へぇ~~)なのでお二人が納刀される姿がすごいカッコよくて「こりゃ惨敗だ」と

翼:もう物語出来上がってるじゃん、すごいね。注目ポイントや

唯城:オペラグラスで(と見る真似を)

翼:すごい楽しみ

 

 

《純果こころ》

純果:大阪ブギウギの場面。2部で出させていただいている中で、今回唯一、カッコイイ女性の感じが強い場面だなと思っていて、あまりそういう場面が2部でなかったので選んだんですけど

それまで東京ブギウギで「ハ~イ」とか結構明るい場面で太陽みたいな感じで踊っていたところが、急に娘役さんだけになって、ポイントとしましては、男役さんが1列目に多くいらっしゃって、私2列目にいさせていただいているんですけど、振り返って引っ込まれるその雰囲気を受けて、次の曲に入るのが結構好きで

その間毎日、私の間を楊さんと華月さんが通られるんですけど、毎日違う雰囲気と表情をされているのを見るのがとても楽しくって

途中カノンが入ってるフリがあるんですけど、そのあたりからだんだん掛け声が増えてくるんですね

で、本番お客さんが入ってだんだん楽しくなってしまって、本来、掛け声ここで出そうねっていう以外も「ハァ~イ」とかカッコイイ掛け声をみんな出したくなってしまって、それがすごく心地いいというか、楽しい場面でした

翼:二番に入る前のみんなの低めの「ブイウギ♪ア~ィ」みたいな(掛け声に)「おおおお~」と思って

純果:そこもお客さんいらっしゃってから、掛け声の雰囲気もだんだん変わってきて、それを感じながら踊るのも楽しかったですし、その掛け声の種類の違いを楽しんでいただきたいな、と思うところがポイントのひとつかなと

翼:いっこ聞きたいんだけど、足だしてこうやってるところ(手で、足をなでおろす仕草)あれ「ディヤ~」って言ってるの?

純果:そこの多分オリジナリティがありまして、基本「デュワ~ッ」って

翼:デュワ~ッなの?

純果:私はデュワ~ッていっちゃう

翼:デュワ~ッ、わかった!

純果:その後キュッと立つときに、「ハイッ」って言いたくなるんですけど、そこは本来じっとしているところなんですけど、たまに出ちゃった時に、隣にいる真織ちゃんが私の声に「フッ」とコール&レスポンスしてくれる、その気持ちも届けって思いながら、きっと前の列に人には聞こえているかなと思いながら

翼:それも楽しみにしていただきながら

純果:掛け声ポイントです

 

 

 

《唯城ありす》

唯城:蝶のようにの場面。舞美さんがスッポン(花道にあるセリ)から上がってらっしゃる場面があるんですけど、千穐楽の日にお芝居の蝶としての感情以上に、舞美さまが神々しくて美しくてお着物も真っ赤ですごく華やかで、そのお姿を見た時に、一瞬唯城ありすになってしまって

翼:蝶じゃなかったんだね

唯城:蝶じゃなかったんですけど、ダメだダメだと思いながらなんかこみあげてくるものがありまして、その瞬間に新橋演舞場ではどうなっちゃうのかな?こりゃもうお扇子震えちゃうじゃないかなと

翼:がんばって~

唯城:舞美りらさんがセンターに歩み寄られてくるんですけど、その時も見てくださるんですよ、〇〇してるんでこうやって返してくださるときとかもあって、その時が本当にもう照明と相まって美しすぎて、その一瞬一瞬がすごくかけがえのない瞬間だなととても思いました

後は、この場面はお芝居をみんなで大事にしておりまして、舞美さんと千咲さんは女王のアゲハ蝶、モンシロチョウで、私たちはお二人に憧れているモンシロチョウになりたいミニモンシロチョウ、まだなり切れていないモンシロチョウで「モンヒロチョウ」みたいな感じで

その気持ちをすごく大切にしているんですけど、モンシロチョウになりたい私たちが一番最後の総踊りで全員で踊る場面があるんですけど、一回嵐がやってきて、その中で舞美さん演じるモンシロチョウが晴れにしてくださって、嵐が去ってその後にみんなで舞うんですけど、そこは日本からどんどんパリだったりニューヨークだったり、みんなで海外を飛んでるイメージでやりましょうって

「ティルルティルル~♪」とお扇子をこうやってやる時に、(扇子を翻しながら)「ニーハオ」って

翼:ニーハオなんだ?やっぱりパリにも行くにもだいたい一回経由したいもんね

唯城:はい「シェイシェイ、ニーハオ」って思って。一番最後はちなみにですね、ニューヨークブロードウェイ、ジャ~ンってやってます、ね、世界旅行をみんなでね(と向かい側の純果さんに言われ、純果さん「はい」とうなづかれる)

翼:すごいね~あの時間で世界旅行したんだ

唯城:はい、舞美りらさん筆頭にみんなで世界旅行、お天気のいい中で空を飛び回ってるんです実は、そういう風に総踊りは考えながら楽しくやっています、シェイシェイ(とポーズ)

 

 

《椿りょう》

椿:たけのこの場面。拍手、写真見ただけで拍手!ありがとうございます!

翼:そりゃそうやろ、もう、かつお節持って(場内:爆笑)

椿:えっと~(笑いが止まらない様子)

翼:何が言いたいんだい?言ってみな

椿:もうとにかく楽しかったです(笑)

個人的には私、日舞のレビューショーでお歌やら台詞を一人でしゃべでることが初めてで、今回

オープニングが終わって、すべての装置が準備され、赤幕上がってる最中、頭擦れるんちゃうかという時に出てきたりしてるんですね、早く出たくて、やってるんですけど

なんせ翼和希さんがですね(と急に改まった風に)

翼:なんや椿りょう

椿:懐がとっても広い方でして、何をやっても全部返してくださるんです

こんな体質なんで

翼:体質!(笑)

椿:先生に毎公演なにやってもいいからと

別に笑わせようとしなくていいと、好きなように楽しくやってくれたらそれでいいと言われて、それを素直に「ハイ」と言って「じゃあやらせていただきます」と。(それを)全部(翼さんが)拾ってくださって、なんて気持ちいいんだ!と(翼さん、笑い転げている様子)「ほな行ってこい」って、遅かったら「遅かったやないか。どうしたんや?寄り道か?」ってな具合で(笑)色々色々言ったんですけど、全部返してくださってそれが楽しかったということとですね

まぁとにかく装置が不思議な装置じゃないですか、イメージしたのはもっと「ガラガラガラ~(と開けて)、ガラガラガラ~(と閉める)」みたいな

翼:そうそうそうそう、わかるわかる、引き戸絶対あったよな、この(頭の)中には

椿:あったんですけど、なんと紙芝居方式

翼:パタパタしちゃう、これもすごい楽しかったですけど

椿:で、私が持ってるこのかつお節削る機械とかつお節、大道具の方と綿密に話し合いをしまして、後ろの方にスタンバイしてもらっているんですけど「どうしますか?椿さん。中のかつお節は入れますか?」「入れません」「わかりました。じゃかつお節は何個にしましょう?一応予備で五本あるんですけど」「一本で大丈夫です」「じゃ今回は一本と中身はこうしましょう」「千穐楽はどうしますか?」「てんこ盛りで!(場内爆笑)てんこ盛りで入れてください!」「じゃかつお節どうしましょう?」「じゃ五本全部!」って

それを本番直前に翼さんに「あの、かつお節五本と中に削り節てんこ盛りに入れてるんですよ。対応お願いします」と

翼:承知いたしました!

椿:「ええよ」と言われまして。「かつお節って、受け取らなあかんの?」と言われまして

翼:いいよと言ったものの、手二本しかないじゃないですか、五本どうする?って

椿:何とかして、全部渡していくんで、と

翼:「もろたやつ、とりあえず袖に入れるな」と言って(袖にかつお節をどんどん放り込む仕草)

椿:とかいう会話をオープニングの前にさせていただいていまして、無事やったんですけども、最終的に千穐楽の時は、全員三人ともかつお節持ってる場面がある

翼:私がもらったやつをあげた(壱弥さんに)、たけのこもらったから

唯城:おすそ分けみたいな感じ

椿:自由にさせていただいた、という思い出がございますので、新橋はどうなることやら

翼:どうなるんやろ?

椿:果たして?乞うご期待!でした

 

 

《翼和希》

翼:たけのこの場面(たけのこの景で、椿さんが翼さんに耳打ちしているところ)。【そのポーズを椿さんと二人で真似すると、場内大爆笑】

引き続き、たけのこトークショーをお楽しみください(場内爆笑)

今回私も、日舞のショーで、お芝居でコミカルな場面っていうのは初めてやったので、大丈夫かなとすごい心配したんですけど、やればやるほど楽しくて、友五郎先生からも「爆笑はとらなくていい、ププックスッ、ぐらいででいいんだよ」と言ってもらって「あ、そうか、狙いすぎなくていいんだ」と、たけのこ会議を連日繰り広げていたんですよ

「たけのこ~」っていったら壱弥と椿が「ハイッ!」ってこうやって(と、両手で頭の上で三角になるような仕草)

「この手(三角を真似して)何?」って、あれおもしろかったね

椿:おもしろかったです

翼:で今回松竹座公演、合計48回走るんですよ、これもお稽古場の時に一回目二回目は走るんですよ、三回目だけは前を通ろうかということになったんですけど、諸事情で通れなくなって、三回とも走ろうということになって

で、意外と平気なんですけど走ってて、すごいお客さまから「がんばれ~」「がんばれ~」ってすごい応援してくださって、なんかがんばれちゃうと思って走ってたんですけど

そうしたらいつか忘れたんですけど、三回目走ってる時にコケたんです、べちゃ~となっちゃって

で、その日がビデオ撮りの日で、もしかしたら映ってるかもしれないです、最後階段駆け上るだけだ、べちゃっとなって

椿:なにしてるの?

翼:コケました~って。でも、この衣裳が本当ふっかふかなんですよ、もうお布団みたいな。だからコケたものの、なんもケガしてなくて、打ち身もなく、だから意外とコケたと思われていない人もいたみたいで、その方がよかったんですけど、それも対応してくれたんですね「どないしたん?」って「コケました~」って、美味しく失敗を回収してくれて、素晴らしい、ありがとうございました(と椿さんに)

椿:いやいやいや(と、お互いに相手に敬意を表すように両手を差し伸べる様子)

翼:そういうアクシデントとかも対応できるのがこういうコミカルな楽しさかなと思ったり。だからアドリブも毎回変えてくれてるのが楽しくて。でもこうやって言ってくれてますけど、結構「今日はこうします」とか言ってくれてますからね

「ちょっとあそこの場面でしゃべってみようと思うんですけど」と「全然いいよ」と聞いとくわと思って、(相談)あったうえでやってくれてるんで、安心して観ていただきたいというのはあるんですけど

そこは毎回楽しくやらせていただいてまして

新橋はより広くなるので、走る時間が長くなる分、殿のアドリブもたくさんあって

忘れてはいけないこの壱弥くんね、壱弥さんは衣裳合わせに行った時に「翼さん見てください!私がたけのこです、たけのこ色!私たけのこみたいですね!」と、ひとり豪華なおべべ着てね

でも、あんなにたけのこ生えてて、くれたっていいのにね

椿:そうです

翼:くれたっていいよね?ただの愚痴になっちゃってる

 

※翼さんが、階段を上がる時に転ばれたのは、Xでフォロワーさんがちょうど観劇された日だったそうで、4/11(木)の11時の回だったそうです。ビデオ撮りの日だったそうなので、DVDで確認するのが楽しみですね。

 

 

◆撮影タイム

 

みんなで『たけのこ』のポーズをしてくださいました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆14:00の回

 

出演者:翼和希、椿りょう、唯城ありす、純果こころ、瑠音あかり、凰寿旭、ことせ祈鞠、桃白透衣

 

~お稽古場のエピソード~

 

司会:瑠音あかり

 

《桃白透衣》

桃白:ラインダンスの場面です、お稽古中に憧れの舞美さんにフリを見ていただく機会がありまして、ちょうどこのシーンのちょっと前にジャズ調になるところがありまして、カッコいいフリなんですが、私はバレエが長かった分、ジャズのカッコよさを出すのに苦戦していたのですが、舞美さんからカッコよく踊るコツを教えていただき、とても心に残っているので、こちらを選ばせていただきました

翼:ソロ振りの後の音が変わる場面だよね、その時の桃白の顔、めちゃくちゃにカッコつけてて、いいと思う!

私は個人的に、移動している時に、三角形の頂点のところに華蓮がいるじゃない、で桃白さんがこう行くじゃない(と、指でその時の形態を表す)、こうなった時に(すれ違う時)ニコってアイコンタクトを取ってた、そこを見るのが好きでした

おぉ~めっちゃ見てる、今日もやってるわぃ、と。袖から見るのも楽しいんだよね

これって(衣裳)ブギウギの時の?そういうのもうれしかったです。全部一緒?

椿:手(手袋)も一緒?

純果:一緒、もうフル装備

椿:朝ドラで着ていたものを着たという

翼:へぇ~すごい。フリとか曲は全然違うけど、こうやってまた「ブギウギだ~」って思うもんね。衣裳のインパクトすごいからね、紅白の

唯城:後ろにおっきいおリボンが、可愛いですね~

翼:フィナーレはあれにおっきなスカート履いてね、可愛いよ、あれちょっと着たいよ(みなさん笑ってます)

椿:お似合いです

翼:で~(本当に?という風に椿さんを指して)、次!

 

 

《凰寿旭》

凰寿:二部のオープニング。この二部は、総踊りの振り付けから始まって、普通だったら最初から順番につけて(フリ)いただくことが多いと思うんですけど、中盤から始まってそこから少人数のフリつけていただいたので、完成した時にパズルが完成したような、全部が合わさって一つの作品になるんだと感じられた瞬間で、すごい振り付けだけでも濃厚で印象に残っています

椿:先生って、本当に静かに淡々と進めらるよね。じゃ○○行きます、椿来なさい~、(踊っているフリをされる)、ハイ以上です、淡々と進められる、多くを語らない、カッコいいんだよね

一回じゃ覚えられない、もう一回お願いします!と言って何回も踊っていただいて、先生の所作を見るんです

凰寿:先生もカッコよくって、振り付けも緻密、手、足、首、とバラバラに動かさないといけないフリだったりとか、カノンでみなさんがバラバラに順番にやっていくフリも、一カウントずつずれていったり、すごく計算されていて、でもそれが映像で見てみるとすごい立体感になってて、わ~すごいなってなってたんですけど、最初はやるのが精一杯で、上級生の方にもたくさん教えていただいて

椿:何?何~?

凰寿:難しいステップがあった時に、うまくやろうとしなくていいんだよ、カッコよけらばいいんだよ、と

椿:あれでしょ?これでしょ?ダーダダンダンダンダン♪覚えてます

凰寿:シンプルなんですけどシンプルなゆえに見せるのが難しくて、椿さんにお聞きしたんですけど、椿さんは選択させてくださっているのかなと思ったんですけど、よくよく考えてみたら、カッコよくなる過程が上手くなることに繋がっていることに最終的に気づいて、考え方の転換をさせていただいたので、ありがとうございました

翼:はぁ~~すごい!

椿:いやいや、本当にもう真面目さんで、私と考え方が全然違うんですよね、ゴールに対する進み具合が違うんですね

ものすごい真面目さんやから、こういう視野(両手を顔の横に当てる仕草)でやってたので、オープンマインドオープンマインド、明るくやってね、と

凰寿:サルサステップというんですけど、それが何回か出てきて、一回三人でやった時回りながらやると中心がずれていくし、同じ歩幅で行かなくてはいけないのも難しくて、そこも舞音ことはさんと華蓮いろはさんとご一緒だったんですけど、そこも一緒にたくさん練習させていただいて、みなさんでアイディア出しながらやったのがすごい印象に残っています

 

 

《純果こころ》

純果:ちゃっきり節。この香盤が出た時、おやおやおやってなって。まず娘役さんばっかりとせいらとなって、これはどういう形になるんだろう?と思っていたら、フリがついたらこのようになって

学校生の時の発表会の時に民謡メドレーを結構しっかりめにさせていただいたんですけど、その時木曾節をやったんですけど、その時もせいらと二人で、依吹が木曽節を歌ってくれて踊りは二人で、というのをすごく思い出して、あの時より成長していなければいけないと思いましたし、そういう意味での緊張が振り付けの初めからもうワ~っと沸いてきてしまって、ずっと手が震えていたんですけど、ずっと緊張しました

この場面はさっき、たけのこをポーズでみなさん(集まって)いらっしゃるとお話が一回目の時あったんですけど、私たちは「ちゃっきりーズ」か「ちゃつみーズ」という名前を(考えて)「ちゃつみーズ」というと「ハイ」とすぐ来てくれて「ちゃっきりーズ」でも来てくれて、その掛け声を

椿:ちなみにそこにせいらは入っているんですか?

純果:せいらは・・・女子ということでやっていまして、一回ちゃつみーズで会議をしまして、いったい私たちは何ぞやと、ストーリーを考えまして、ストーリーとしては私は茶摘みの新人で、勝手に考えた設定なんですけど、みんなはちゃつみーズの先輩に当たりまして、最初に1人でどこが茶畑かわからない状態で勝手に出てきて「あ!茶畑がある!」って見つけて、そこからなんであの子は勝手に行っちゃった状態で出てきてくれて、一人さまよってるところを舞音ちゃんが呼んでくれて「あ、私はここで摘むんだ」というところで踊りを始めるという

翼:そこに茶畑があるからお茶摘んだ

純果:本当に自由奔放な新人、みたいなストーリーを作りまして、やっておりました

結構会議が楽しくて、この場面はこういうフリが付いているからこういう風なお話しでやろうと、そういうのを会議している時間が楽しかったです

翼:楽しいよね、そういうのが舞台づくりの醍醐味だから

純果:せいらさんがどういう名前かというのも、勝手に私たちがあれこれ出して考えて、各々の多分名前があるっていう

その辺も新橋で観ていただけたら

 

 

《唯城ありす

唯城:四季の宴の場面。私はこの場面が大好きでして、すごく夢夢しくてファンタジーな世界だと思うんですけど、すごく歌劇らしくて演じていてとても楽しいです

お稽古場エピソードとしては、みなさん春夏秋冬、なんかこうクセというか、それぞれがちゃんとこう分かった方がいいよねと、お話しをいただいた時にそうだなと思って

私、ブギウギの時に蒼井優さんが演じられていた冬の女王の代役をさせていただいておりましたので、その時の蒼井優さんの冬の冷たさがありながらも華やかさもすごく印象に残っています、その雰囲気を大事にしたいなと思ったのと、クセを付けようと思って、三日間ぐらい考えて、出てきた時に「冬担当です」ってわかりたいなと思って、小さい時にバレエの発表会があって、その時にお姉さんが冬役、雪の役をされてて、手をひらひらさせて雪の結晶が落ちてるというポーズされてて、そいういう振り付けがバレエであって、それをパッと思い出してそれしようと思って、両手でやると(ドレスの裾)踏んじゃうから、片っ方持って、片手でひらひらさせて、雪の結晶が落ちてるイメージとみなさまにごきげんようという気持ちを込めてやってるんですね

翼さん、夏でこう(手で太陽光を遮る仕草)やられられてるじゃないですか

翼:そう、無駄に太陽光をこう

唯城:みなさんひとつづつクセ持ってらっしゃって、作ってらっしゃっるので

翼:城月さんは、風飛ばしてた(右手と左手で交互に、風を飛ばす仕草)

椿:なるほど、春だから

唯城:華月さん、木枯らしを、なんか一個あればいいなと思ってそれをお稽古場の中で編み出しまして、舞台上でもちらちらちらちらやっております

あと、ある日まつげが上手くいかない日があって、左がちょっと癖ついちゃって、翼さんが眺めてくださる時があるんですけど、どうしよう恥ずかしいと思ってやっていたら、翼さんがウィンクを返してくださって、私はその日はとてもうれしく楽しかったです

 

 

《椿りょう》

椿:楊さんと舞美さんのデュエットダンスの場面。お稽古場エピソードとしては、私HPで椿日記というブログを書いているんですけど、みなさんお稽古場見られないじゃないですか、お稽古場を垣間見られるような記事にしようと思いまして、なんこか隠し撮りしてるんですけど、

曲調と言い、お二人の集大成に相応しい、いつもまでも見ていられる、そんな感じで

歌いながら踊る、踊りながら歌う、踊りは歌うように、歌は踊るように、と上級生の方に教えていただいて、本当にお二人は歌うように踊りをされるんですよね、

フリがたくさんついているわけでもなく、ただ見つめ合っているだけ、手を取っているだけ、で物語性がすごく出てて、見てておっ勉強になるなと、カシャカシャと撮っていました

本番、踊っているところを見ていてもお稽古場以上に感動的な、二人が踊っているシーンが個人的には一番印象に残っている場面だなと思っています

あと、舞美りらさんのティアラ、めっちゃ可愛いです!王道のティアラつけるんだとわざわざ見せにきてくれたんですけど

一同:可愛い~

椿:なんてお綺麗なんでしょう、って言いましたけど

純果:プリンセス

椿:プリンセスなんですよ、でもシックにお二人決まっているので、とってもカッコイイな~と思いながら見ています

翼:お稽古場で舞美さんが一人で踊ってたら、楊さんが(行かれて)、一人で踊ってたのに急にデュエットで踊られるんですね

椿:本当にお二人だけの空気感、空間が作られてて、本当にすごいなと思いました、そこは

 

 

《翼和希》

翼:殺陣の最後の場面。誰か死んでるなぁ(華月さん、と他の方の声)もうすごい斬られ方!みなさんの個性豊かな斬られ方もそうなんですけど、

殺陣をこんなに丁寧にやっていただいたことがなくて、殺陣を教えてくださった市瀬先生が木刀、本当に重いんですよ、木刀を持ってずっとやってたんですよ、しかも早くやるんじゃなくてずっと段取り確認、こっちいってこっちいってこうこうこうこう、というのを何回も何回もずっとやってて、で通しをする頃、だいぶ後半になって初めて(刀を)持たせてもらったんですよ、サッサッサッサッといきまして

椿:いきましたね

翼:こんなに違うんやと思って。丁寧に丁寧に間合いとか距離感とかやっていただいて、先生が見せる殺陣をすごく重要視してくださって、お客さまから見て重なっていているように見えればそう見えるから、実際問題こんなに(と、両手を広げたぐらいの幅)距離取っていたとしても、これぐらい(手のひらぐらいの幅)に見えるから、それをこうするだけ、と言ってくださって

後は、ひし形というか、まっすぐ向かうんじゃなくてお互いこうずれるように行けば絶対に当たらないし斬ってるように見える、誰もいないから思い切り振れるでしょって、危なくないからやって、と

それがリアルな殺陣をしているように見えるし、はじかれてるように見えるからと教えていただいて、ハッなるほど!と思って

そこからお稽古のやり方が明確になったし、なんで今こうなったか分析しやすくなった

今まで殺陣って、危ないから怪我をさせてはいけないという方に意識が行きがちだったんですけど、そうやってひも解いて、一個ずつプロックを組み立ててやっていくということを教えていただいたら、自分たちでやる時に「今これダメだったね」というのがはっきりするから、お稽古場で安全に集中してめっちゃ楽しくできたのが、すごく印象に残ってます

後は、それぞれの斬られ方の極意を見ていただきたいです

稽古場で頭の向きとか、ちょっと今一回倒れて、と倒れた人の向きとか調整して、これだったらばらついてるように見えるよねとかみんなで相談してやってて、映像とかで撮ったのを見ていたら、日に日にこだわりが、斬られた後のどういう風に倒れていくまでの過程とかそれぞれ違って、それが見ててめっちゃ楽しかったです

私は奏叶のスライディング、奏叶が斬られた勢いでそのままステンって滑っていってた回があって、それが面白かったです

椿:私は絶対階段上でコケたかったんです、絶対に階段上がよかったんですよ。でやってみたんですけど、楽しかったです

一同:爆笑

翼:やっぱり斬られた瞬間からどういくかですね、私は刀を振ればみんな倒れてくれるのでありがたい役をさせていただいていたんですけど、斬られた後が、みんなの役者魂が燃え滾っていて、斬られた後の倒れ方、どういう風に倒れていくかに注目していただけたら面白いかなと思います、それが稽古場の時点でできていたのが楽しかったなと思いました

 

 

~本番のエピソード~

 

《ことせ祈鞠

ことせ:ラティンクスBの場面。私は初めてセリ上がりを経験しまして、ポーズした床で上がっていくので毎回ドキドキで、一番後ろの一番端だったので乗る時もすごく怖くて、後ろ落ちないかと怖くて

椿:タップダンスした時も怖かったですね

翼:怖かったね~

椿:私たちも男役でセリ上がるところやったんですけど

ことせ:上がっていくのも怖いし、上がって踊るというのも怖いし、降りる時も怖いですよね

純果:本当に感覚でしかわからないから、本当にこんなに上がるんだと思いました

ことせ:足ガクブルってしながら、ちゃんと踊らなきゃと思いました。途中からもう、上のお客さまと目線が近くなるので楽しくなりました

唯城:目線が近くなる、うれしいけど怖い、と

翼:セリの前も怖いよね、セリが上がる前がちょっとだけ(隙間が)空いてる。結構危なくてね、舞台稽古の時はしっかりスタッフさんが見てくださってちゃんとガードしてくださって、ちゃんと安全が確認できた上でいつもやってくださるから、私たちも絶対これより下がったらあかんよ、というのを舞台稽古でしかと確認して踊るというのをやってましたね。だからこの華やかなオープニングが完成されるんだろうけど。お疲れ!(と、ことせさんに)

純果:南座も新橋も、上がってる楽しさを

 

 

 

《璃音あかり》 

瑠音:胡蝶の舞の場面。私もブギウギで全く同じ格好をさせていただいていたんですけど、また新たな場面も加えつつ、ブギウギ要素も入りつつ、この場面が楽しいなと思いながらしていて、たくさんの小道具を今回持たせていただいて、最初は何も持ってないですね、次に出てくるときはちょうちょをパタパタやりながら出てきて、次は傘さしながら出てきて、最終このミモザを持ってきていたのですが、ちょうちょをパタパタさせるときに、本番中にちょっと調子が悪い子がいて

翼:調子が悪い子がいるの?

瑠音:はい。で、ちょっとほほ笑んでパタパタして欲しいと先生に言っていただいて、「あ、今日調子悪いちょうちょだな~、今日は調子悪いなぁ~」と思いながら

唯城:笑顔だけは絶やさず(笑)

瑠音:でも、調子悪いちょうちょを元気に振っておりました。すごい伝わるのが難しくて

椿:やってみました、嵐の格好で(パタパタという仕草)やったんですけど、すごい大変なんです

翼:ちょうちょの気持ちわかんないと嵐できないから

椿:できないです

翼:えらいね~

椿:私のせいかな(蝶がしょぼんとする仕草)、と思って

純果:棒の長さがもっと長かったんです。じゃあどの長さがベストかと、小道具さんとお話させていただいて今の長さになったんです

翼:緻密な計算のもとに

純果:はい、結構長さが(変わると)振り方とか具合が変わるんだなって

瑠音:はい、今回胡蝶のお話しをしたくて、頭飾りにちょうちょをつけて参りました

一同:おぉ~~!かわいい~(と拍手)

 

 

《唯城ありす》

唯城:柳下佳人で楊さんと踊る場面。こちらの場面も大好きな場面でございます。舞台上ですごく不思議な体験をいたしまして、私には見えていないんですね、楊さんが近づいてくださって○○されていくんですけど、ある日楊さんがここ(顔の真横)にきた瞬間にブワって鳥肌が立ちまして、すごくゾワゾワってしたんですよ。その感覚がすごく入り込めたというか、世界観に入れた気がいたしまして、不思議な体験だなって思ってたんですけど

そいうしたら、楊さんに「えっ?毎日鳥肌立ってるよ」って言われて「え?私気づいてなかったんだ」って「ほんとですか?」って

でも、楊さんが背後から迫ってくるあの気迫とか妖しさとかですごくゾワゾワっとさせていただいて、とっても楽しく出ています

翼:でも、めちゃくちゃ無邪気な少年のようなお顔で

唯城:はいはいはい、そうなんです!見えちゃいけないので、楊さんがあちらにいらっしゃる時、何をしているのかなと探しに行く時、楊さんとバッチリ目が合っちゃった時がありましてお稽古の時、おっこれはいけないと思って(目をそらす素振り)、楊さんが視界に入るように踊ってくださったりとかするんですけど、見たいけど見れない。すごく無邪気な印象がありまして、笑顔だったりとか「ニヒヒ」という表情をすごいしてくださるので、でも何となく何となく見てるんですけど、見たいんですけど

その瀬戸際が難しいなと思いながら、舞台上ではそんな新鮮な体験を楽しめたのがすごくうれしかったのと、

後、桐生さんに第一婦人、第二婦人、第三婦人、といらっしゃるんですけど、それぞれ愛したいからと言っていただいて、

唯城だけ舞台上で目が合う瞬間がないよね~とお稽古場で言っていただいて「そうなんですよね~」と

「どっかで目を合わすタイミング作ろうか?」って、ちょっとポーズするところがあるんですけど「そこちょっと早めに行ける?」と言っていただいて、「ハイ!全然大丈夫です!」って

翼:食い気味やなぁ(笑)

唯城:はい、待っております~と出て行って、そこで桐生さんが「もとむなり~」と最後のところで、必ずいつも目を合わせてくださるのをそのタイミングもいつもうれしくて

そのお話をしてくださったこともうれしくて、思い出に残っている場面でございます

 

 

《椿りょう

椿:黒燕尾で楊さん、翼さん、椿さん、華月さんで立っている場面。楊さんの横顔か背中を見る、というシーンが多くて、

で、また楊さんがすごくいい表情をされるんですよ、お稽古場からね、で本番になると汗がね

翼:わかる!

椿:わかります?(とうれしそうに)汗いただくんです、結構距離が近いんですよね、センターに楊さんが立たれていて、一番中ぐらいに入っちゃいますもんね

翼:床運動でくるっと入って立った時よりちょっと寄る

椿:寄りますね

翼:いただく

椿:いただくんですね、本当にポンって手を伸ばしたら肩持てるぐらいの距離感に来させてもらえるんですけど、これは特等席だなと。その後華月奏さんの歌で階段を上がって、みなさん階段上で楊さんがお一人残るんですけど、稽古中にどうしても楊さん見てしまうんですよ、でも先生から楊さん見やんといてと言われて、まっすぐ見なあかんまっすぐ見なあかんと思って

翼:近いから見てまうでしょ、これで(近い距離)見れちゃうから、んんぅって(見る仕草)

椿:見たいし。でも見やんといてって。でもシンクロして踊る場面あるんですよ、階段上で。楊さんは足も使って身体も使って動かれるんですけど、私は階段上で手だけやるんですけど、シンクロしてる自分にも楊さんにも周りの男役にも感動しちゃって、稽古場とは違った空気感を舞台上でいただけるなって思いながら、そして楊さんが毎回違うお顔をされている、すごく微笑んでいらっしゃる時もあるし、何かを思いながら幻想的に踊られている時もあるんですけど、それを近くで見て汗をいただくという経験を今回させていただけるんで、新橋でも大いにその空気を味わいつつ、サッサと引っ込みたいと思います

この写真からもわかると思うんですけど、本当に楊さんがお綺麗で

翼:美しいよね

椿:美しいです。こういうスタイルってないよね、燕尾のシーンでトップさんが真ん中で、全員後ろってとってもあるようでないようなシーンとか

お客さまも存分楊さんを堪能できる、たくさんあるんですけどここも一場面で好きだなぁと思って選びました

 

 

《翼和希》

翼:ラティンクスBの極楽鳥の唯城さんと並ぶ翼さんの場面。私は総スパンのお衣裳初めて着させていただいたんですけど、なかなかの曲者でして、総スパンの上にフリフリがいっぱいついてて、大野先生の振り付けすごいカッコイイんですけど、それをお稽古着を着てた時の格好のまんま踊ると、私はフリルを浴びるんですね、パッと(右手を)上げたらふわっと(顔にかぶさる)なるんですね

こんなこと起きるんやと思ってて

お衣裳付き同士ってお稽古場でもやるんですけど、その時右に(フリルが)ついてて、ペロンってついてて、その時スパンコールがフリルに引っかかって、結構毎回イレギュラーな動きをなさるんです(フリルが)

だから、あ~お衣裳の扱いって難しいなと思ってお衣裳同士が終わって、で舞台稽古になってこっち(左袖)にもついたんですね、こっちにバフっとした、なんかキャノン砲みたいななんか出てきそう、ロックマンみたいな感じのを付けていただいたんですけど、そのお衣裳をつけた状態で踊るのがすごく難しく、特に鳥さん(唯城さん)ね、なんせ鳥さんすごいボリュームだったから、二人の距離感が難しくて、唯城の手を取りたいんですけど、なんせここ(左袖)にモフモフついてるから手が見えなくて、ハイってなって(手を差し出す仕草)、毎回(手を)取ってくれてたんで毎回いけたんですけど、ここの二人の移動下がると危ないし、前にあれ以上行くと客席降りしちゃうし結構難しくて

立ち位置とかがね結構緻密に絶対そこって決めておかないと危ないとこ多かったもんね(と唯城さんに)

唯城:お稽古場とは違いましたね、実際に着て見ると

翼:本番始まってテンションぐっと上がってしまって、羽根落ちてもうたやん、バ~って踊っててパッと横見たら一本コロンと落ちてたんですよ「羽根!!」ってなって。羽根に敏感じゃないですか、羽根をなくすとか忘れるとか、だから「羽根!!」ってなってとっさに拾ったんですけど、拾ったはいいものこれどうする?ってなって、最後まで行っちゃう?でもどうしようかなと思ったら、拾ったすぐそばで桐生さんが拾った私のことを見てたのか「ちょうだい」ってやってくださって、(助かったとばかりにその羽根を)渡したら、桐生さんがその羽根を使って踊りながら引っ込んで行ったんですよ、ウワ~~(パチパチパチと拍手)と思ってめっちゃ感動して、なんか生の舞台っていいなって思って、羽根のもらってくださり方がまたスマートで、手を差し出してくださって、手を乗せそうになりましたけど羽根を渡して、私じゃない羽根だと思って、こう(手を差し出す)いきたかったけど羽根をね

椿:隠せないですもんね羽根って

翼:そうやねん、私さすとこもないし唯城に返すわけにもいかないじゃん、どうしようと思ってたらすぐ、拾った時には気づいてくださっていたと思うんですよ、私が顔を上げた時にはもうハイっていってくださって「ひゃ~~」ってなって

椿:すごい

翼:や~カッコよいとなって、そこからの総踊りめちゃくちゃテンション上がった、そういう時の対応がまたスマートで、一つのエンターテイメントにしてしまう桐生さんの。そしてそのままバトンタッチする楊さんに、スピード感が、内心拍手しながら踊ってました

わりと前半やった、まだ本番の舞台にはちょっとずつ慣れ始めてきたころをちょっと焦ったけど、私もそんな人になりたい!と思って、よくいらしゃったのよね、カフスとかイヤリングとかアクシデントで落としちゃったのをどうカッコよく拾おうかと

上級生の方めっちゃカッコイイ、こうやってシュッと拾って、いや~~ってなりますよね

 

 

 

◆撮影タイム

 

翼:どういうポーズやろう?あれかわいい、みんな踊ってたもんね、あの声ってみんなどう出すの?「ちゃっきりちゃっきりちゃっきりよ」(と娘役さんのような高い声でかわいらしく)どうやってやるの?

純果:かごを左手で持って右手で摘みます(とみなさんに指導)

全員:ちゃっきりちゃっきりちゃっきりよ♪(このリズムで、上手下手センター配信とやってくださいました)