プンゲンストウヒ・ホプシー(樹) | Read the mind

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プンゲンストウヒ1

目:マツ目
科:マツ科
属:トウヒ属 Picea
種:プンゲンストウヒ・ホプシー
学名:Picea pungens Hoopsii


前にコニファーの勉強を少しだけしました。
コニファーにはヒノキ種とマツ種、そしてイチイの木に分類されています。
上記の他にも該当する樹があるかもしれませんが、
今まで見てきたコニファーはヒノキが多かったです。

【プンゲンストウヒ】とはトウヒ属という、
マツ科の針葉樹の種類の樹になります。
このマツの針葉樹は子供の頃から防風林で何処にでも植えられていたので、
とても親しみがあります。
マツの他にはやはりイチイなどが今まで見て来た防風林の種類。

プンゲンストウヒ4

ただ、コニファーというのは、もう少しオシャレな雰囲気の樹です。
園芸種として庭などに植えられる種の事で、
防風林の事ではありません。
どちらも北の地に根ざした植物なのは変わりないのですが。

このトウヒ属ブンゲンス種というのは、
実はクリマスツリーの事なのだそうです。
よくクリマスに家にデコーレーションして飾る樹は、
トウヒ属の樹の事なのですが、
モミ属の樹とは又少し違うそうです。

モミ属とトウヒ属の違いは、
モミ類は松ぼっくりが枝の上に直立しますが、
トウヒ属は枝から下に垂れ下がること。
それから、松ぼっくりも小さくて外から見えない事のほうが多く、
モミ属は鱗片が脱落しますがトウヒ属では残る事などが当て嵌まるそうです。
何やらモミとトウヒは見分けるのが難しそうですが、
きっと、子供の頃から見てきた松ぼっくりは、
エゾマツやアカマツが多かったと思うので、
トウヒ属の方なのだと思います。

14.06.19森の中のマツボックリ
(14.06.19森の中のマツボックリ)

トウヒ属というのは凄く大きくなる樹で、
普通に5m位は成長します。
世界には95mまで成長した樹もあるそうです。

画像の【ホプシー】という種類は園芸品種「ブルーアイス」と呼ばれる種類のブンゲントウヒ。
葉の色がまるで銀色に凍ってしまったように見えて、
とても人気の高い品種ですが、
元々、ブンゲンス種というのは北半球が原産地で、
シベリア・アラスカ・カナダの北極圏、
南限はユーラシアではビルマとヒマラヤ、
北米ではメキシコ北部の高山地帯など気温が低い所で生息しています。
なので、南の暑い所では余り生息確認出来ていません。

暑い所で栽培するのには、色々な工夫も必要なようです。
日陰で育てる事やお水のあげ方など。
それでも、やはり美しい針葉に魅せられてしまった人達は、
大事に育てているようです。

プンゲンストウヒ3

この【ブンゲントウヒ】という樹は、ヒノキの性質に似ているので、
ヒノキ同等の扱いを受け、家具や食器など色々なモノに使われてもいます。
私が大好きな木材、パイン材も実はトウヒ属の木で出来たモノでした。
最近は2X4(ツーバイフォー)という構造で家が建築される事が多いですが、
これも針葉樹であるスプルース (S) とパイン (P) 、ファー (F) から作られる、
SPF材というのが使われています。

家具等の他には楽器類のピアノやギターの板などにも使われます。
いつも出掛ける森の博物館に塗装前のギターが展示されてあるのですが、
それは、森で切られたトウヒが使われていました。
そのギターは暖かみがあってトウヒの年輪が少しだけ残った研磨がされてあります。
塗装したら、どんなに綺麗なギターになるだろうと見る度に思います。

プンゲンストウヒ2

この【トウヒ】という機は日本原産のモノもあります。
以下の7種と1変種が分布するそうです。
それから、エゾマツとアカエゾマツ以外は日本の特産種として、
とても大事にされている樹です。

・アカエゾマツ Picea glehnii
・エゾマツ Picea jezoensis
・トウヒ Picea jezoensis var. hondoensis
・ヒメバラモミ Picea maximowiczii
・ヒメマツハダ Picea shirasawae
・バラモミ(ハリモミ) Picea torano syn. P. polita
・マツハダ Picea alcoquiana syn. P. bicolor
・ヤツガタケトウヒ Picea koyamai

今年は、雪が降る前に沢山マツボックリを取って来たいです。