ペレニアル・ビーバイン(宿根スィートピー)花 | Read the mind

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大好きなお花のコトと自然摂理。

ペレニアル・ビーバイン1

目:マメ目
科:マメ科
亜科:マメ亜科
属:レンリソウ属Lathyrus
種:ペレニアル・ビーバイン
和名:スィートピー・ジャコウレンリソウ(麝香連理草)
英名:Perennial pea, Perennial sweet pea
学名:Lathyrus latifolius


植物園の片隅で、又珍しい花を見ました。
【ペレニアル・ビーバイン】は、
どの図鑑を見ても載っていないお花だと思います。

大学の植物園には先頁にも載せたように、
自然環境や保全などの範疇から視た植物の研究がなされているので、
普段は見る事の無いお花が沢山存在しています。
特に北の地では到底、屋外で育てる事の出来ないお花もあります。

ペレニアル・ビーバイン2

この花の名前は【Lathyrus latifolius】ラティルス・latifolius 広葉の
これはラテン語読みだそうです。
読み方が解らなくて色々調べましたが未だ解りません。
そうしたら、植物学の学名は結構ラテン語が多いのですが、
これはギリシア語をラテン綴りにしたものだそうです。
英語もイマイチ解らないのに、ラテン語は本当に難しく、
不可解な所が沢山です。

そして英名は【Sweet pea】となっています。
そう、あの「スィートピー」です。
ですが、品種名は【ペレニアル・ビーバイン】
和訳してみるとペレニアル=宿根 
ビーバイン=ビーの意味不明、動詞?
バインvainは空・カラッポ。という意味?

要は宿根草だけれど、実が成らないという意味でしょうか?
元々、スィートピーはマメ科の植物で美しい蝶花を咲かせるのですが、
実際はエンドウ豆や大豆のように出来た豆を食すると、
毒素の為に骨格異常などを引き起こす怖い豆なのです。

なので、スィートピーはもっぱら鑑賞用のお花として、
1600年代には、そのように確立していたのでした。


でも、英語のサイトでは「Venus」ヴィーナスの文字も見え隠れしています。
スィートピィーは「永遠のヴィーナス」と呼ばれていたお花だという事でしょうか?


ペレニアル・ビーバイン・白花
(ペレニアル・ビーバイン・白花)

と思ったら、ココで園芸用語の「バインズ&クライミング」
というのがヒットしました。

vines=vine(蔓・ 蔓草・ 蔓茎)
クライミング=つる性植物(クライミングプランツ)

【ペレニアル・ビーバイン】宿根蔓性植物

という結果になりました。
本当に花名って難しいなぁ~と思っていたら、
この「vine」と呼ばれるものも、
元々は印欧語と呼ばれるもので、
印度の口頭語を欧米語に訳したものだそうです。
南アジア植物名には往々に、このような言葉も出典されているらしく、
やはり、自生地が変わると呼び名も変わったりするので、
他国の言葉を訳すのって凄く難しいのだな~っと思ったり、
今回の【ペレニアル・ビーバイン】に関しては、
学名さえ「latifolius」→ 広葉の。
っというような広すぎで大雑把な訳され方をしています。

ペレニアル・ビーバイン3

元々のスィートピィーという花は、
イタリアのシシリー島原産の一年草で、
花卉市場に出回るスィートピィーの殆ども1年草切り花です。

それに代わり【ペレニアル・ビーバイン】というスィートピィーは、
シシリー島からヨーロッパに齎せれて品種改良されたモノになります。

この【ペレニアル・ビーバイン】は宿根多年草です。
花色も豊富で、今回見掛けた濃ピンク・白の他にもラベンダー色などもあるそうです。
乾燥地でも容易に咲く事の出来る強い性質で、
お日様が大好きな品種。
市場に出回っている品種のスィートピィーよりは香りが劣るみたいですが、
派手な色が好まれて少しだけ流通しているようです。
(日本では無く別な国々で)
現在では、世界中の温暖化の土地に帰化していたりもしますが、
やはり日本で見掛ける事は少ないようです。
そして、蔓性植物の為、色々な所に侵入もしてしまいます。
その為、海外のサイトなどでは花が終わったら種を待たずに、
剪定をするように促しもされています。

今回は【ペレニアル・ビーバイン】の事を調べていたのですが、
ラテン語や印欧語という言葉が凄く大事なのだという事も解りました。

元々、スィートピィーという植物は移植が大嫌いなお花です。
来年も同じ場所で【ペレニアル・ビーバイン】を見られるように、
また頑張って勉強しようと思います。