巣鴨の駅の公衆電話で、財布の中の10円玉を大量に取り出し、SANKYOの受付嬢に広報の呼び出しを頼んだ。
しばらくしてSANKYO広報が電話に出て、僕はパワーホールグループの名称を出さずにアポ取りのお願いをした。
僕は「これから出版社に渡した企画書を持って御社に伺います」と告げたのだが、SANKYO広報は、企画書は郵送にて受け付けるとの返事だった。
またタイムラグが発生するのか…
クィーンの画像が必要とはいえ、今の僕には1分1秒でも時間が惜しかった。
しかし、背に腹は変えられないので素直に了解の返事をした。
すると、ここで初めて広報から本活については一体どこまで話が進んでいるのか?を尋ねられた。
そこで僕は「現在は出版社の返事待ちですが、カタログについては正式にスポンサーの許可を得ました。なので始めてSANKYOさんにもお声をかけさせて頂いたのです」と言った。
当然ながらSANKYO広報としては寝耳に水で、個人がいきなり1機種で弊社の本を…と全てに驚きを隠さなかった。
『だから~その言葉はもう聞き飽きたよ…』と、僕は心の中で思ったが冷静に
「パチンコ業界の復興として是非SANKYOさんのご協力をお願いします!」
と情に訴える物言いをした。
この結果SANKYOから言われたのは…
『画像の使用許可をする以上、監修する立場になるわけで、内容については口出ししても良いか?』
だった。それは言葉使いもそうだが、内容が間違えている場合、僕がはたして修正に応じるのか?の確認だった。
これは僕にとっても有難いお言葉だった。
メーカーによる内容の擦り合わせによって、精度の高い僕の本がパーペキな本になる…
僕にとってSANKYOに電話をして一番の収穫がこれだった。
喜んで!!
『このようなケースは初なので何とも言えませんが、正式な回答まで1週間ほどお時間を下さい。ですが、まず大丈夫でしょう』
が要約したSANKYO広報の電話回答だった。
こうして外堀の1つが埋まった。
ヨシ、次は印刷所だ!その言葉と共に僕は踵(きびす)を返し、今来た道を戻った。
つづく
※この日の出来事は全てノンフィクションです。
不屈座