横山光輝先生の作品の中に『地球ナンバーV7』があって、これは週刊少年サンデーの昭和43年50号から翌年の14号にかけて連載したんだけど…
横山先生は、この作品が週刊少年サンデーの連載最終作品になったの。
ちなみに、この作品が週刊少年サンデー誌上において横山先生の最短連載作品になっている。
横山先生ご自身は意欲的に当初は大増ページで展開したんだけど時代を先取りし過ぎて…
まぁ、最終連載作品になったのは、それなりの伏線があるんだけど、それは今回の話と関係ないので置いといて…
実際に週刊少年サンデー編集部と揉め(てい)たのが、その翌年に単行本が
講談社
から発売されたことで、皆さんにもお分かり頂けたかと思う。
普通は小学舘からの販売ですよ。ただ、まぁその当時は
少年サンデーコミックス
が、まだ誕生してなかったから出ないのは当然なんだけど、それにしてもライバルの講談社かぁと…
きっと、横山先生も心に闇を抱えてたんだろうね。
そして、その後横山先生は(漫画家生命としての)暗黒期に突入して…まぁ評論家風に言うと
スランプ
に突入したんですよ。で、それを乗り越えるまで実に3年近くかかって…ちなみにスランプを乗り越えたのは、週刊少年チャンピオンのおかげで、この時に連載したのが
バビル2世
なんですよ。で、地球ナンバーV7の話に戻ると、この作品はバビル2世の
プロトタイプ
になるの。この作品と失敗があったからこそバビル2世が誕生し、横山先生も無事復活出来たと思うの。
で、その地球ナンバーV7の話を簡単に話すと…
主人公対敵(超能力者)の超能力バトルで、当初は主人公も敵に挑まれて倒すパターンだったのが、最後は自ら敵地に乗り込み敵を倒すも…
(超能力を持たない権力者の)人間から主人公含む超能力者たちが迫害され、最後は主人公が、超能力者たちを率いた反乱軍のリーダーとなり(自分を受け入れてくれない)地球からロケットで脱出し、行き先不明の
新天地
を目指すバッドエンドなお話なの。
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