8521玉のカードを持って店内をうろつくもこれは!と思える機種はなかった。
この玉ではまだMAXタイプで勝負出来ないな…
MAXタイプで勝負するなら再び一万発にしてから…と考えていただけにシマを回っても打ちたい意思は生じなかった。
だが…
その僕の気持ちをある機種が揺さぶった。その機種の名は
CRミリオンゴッドライジング
だった。実を言うとこのゴッドは12月に2度目の潜伏台を見つけたこともあり、実際にチャレンジしてみた。
だが、潜伏STの200回転以内に大当りをすることなく、自力でそのままチャレンジを続け1100回転代でようやく潜伏に当選し、赤図柄で直撃し、チャレンジゾーンに突入することなくゴッドゲーム(ST)になったのに…
即スルーという悪夢の現実を体験したのである。
それ以来、僕の頭の中にゴッドという名の機種が消えた…
しかし、その存在感の消えた機種が今目の前に潜伏台として僕の目の前にいる…
この台はそれまで実戦していたお客さんを僕はかすかに覚えていた。
そのお客さんは千円札を台の下に置いて実戦していた。
もしかしたらあれがあの人にとって最後の打てるお金だったのかもしれない…
頭上のデータランプは66回転だった。あと134回転がSTか…
昔と違い意気揚々と座ることはなかった。
またSTをスルーするのではないのか?という怯えしかなかった。
だが、目の前に潜伏台と分かっていてそれを見捨てることは僕は今までしてこなかった。
これは生き様の問題なのだ!
潜伏台を見つけた以上、それを果敢に攻めるのが業界人である僕の存在の証(あかし)だった。
こうして思いがけない偶然を得て打つことになったミリオンゴッドライジング、果たしてここで念願の一万発を突破したのか?
その答えは…