梶原一騎先生のパチンコ業界における業績は…(その23) | 不屈座のブログ

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梶原先生と、ちば先生は、あしたのジョーの作品において、以後3度目の衝突はもう、なかった。

ただし、前述したが、有名なラストは、ちば先生が電話で梶原先生に

ラストは変えますよ

と断りを入れ、梶原先生も了承している。

この辺りの話も詳細に語ると…

梶原先生から伝えられたラストの内容は

ジョーはホセ・メンドーサに判定で敗れ、段平が労いの言葉

お前は試合では負けたが、ケンカには勝ったんだ

と言う。そして

ラストシーンは白木邸で静かに余生を送るジョーと、それを見守る葉子の姿

だった。

※この幻のラストシーンは後年、ちば先生の絵で色紙に描かれ、その絵はTVにて紹介されている。

これを、ちば先生は

ここまでやってきて、ケンカに勝ったは、おかしいのではないのか

と、考えて電話で、ラストを変えますよ

に至るのである。

その後、ちば先生が新連載同様、最終回も担当し、アシスタントと共に

20通りのアイデア

を出すも、全てが、ちば先生の納得のできる内容ではなかった。

締め切り時間が迫る中、ちば先生が悩んでいた時に、本編を最初から読み返していた担当編集者が

ジョーが紀子に

ほんの瞬間にせよ、まぶしいほどまっ赤に燃えあがるんだ。そしてあとにはまっ白な灰だけが残る。燃えかすなんか残りやしない。まっ白な灰だけだ

と、語る名シーン(京楽版のジョーでは、チャンス目からの全回転リーチとして採用)を発見し

これこそが、あしたのジョーのテーマではないか!

と、ちば先生にそのシーンを見せる。

ちば先生も、この意見に同意し、このイメージで、あの有名なラストシーンを描き上げたのだった。

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