いゃ~、まぁ~そのぉ~、正直いって、行く気はなかったんですよ、ホント、マジで
自分自身も行く気配すらも、微塵にも感じていませんでした。
微塵は嘘です。わたくし嘘を申してしまいました、ごめんなさい。
爪の先からヒジまでの、ほんのちょっぴりだけ、行きたいなと思っていました。
出もそれは、AM10時までの話しで、一本の電話が入り、仕事で何故か海方向へ
行かなくてはならなくなった用事が出来て、しかも、そこは、広尾道、高速道路ICの
直ぐ近くとは、これは、神様が行けって言っている天の声なのだと、勝手に解釈をして
仕事を終わらせて自動車を走らせると、既に、ICには入っていて気が付けば
なんと、1時間後には、広尾に到着をしていたのでありました。
振り出し竿とリール、タックルBOX、そして「Version2.1号機」は
いつでも実験が出来るように、車の中に積みっぱなしにしましたし、前回、忘れ物として
失敗した撚り戻しは、失敗したあの日にタックルBOXに入れましたし
もう、広尾に到着をしたら、竿を振るしかない訳であり、十勝港へ続く坂道を下りながら
車の窓から、楽古(ラッコ)川の河口を覗くと、大勢の釣り師達が浜辺に車を並べていました。
当然に、スルーして、「ひゅうが」が停泊をしていたフェリー埠頭を見ると
船は一隻もなくガラ~んとして、釣り師が数人ブッコミ釣りをしているし、なにかこの場所は
気が進まないからと、もう少し港の中を見ようと思い、ノンストップで車を低速で走らせ
キョロキョロとしながら、今年初の釣りをした、あのヒトデゲット場所に行くと
釣り師が誰もいないので、ここで釣る事に決定、早速、サササッと用意をして第一投
キェ~飛ぶねぇ~最高だねと心の中で叫びつつ、ルアー交換、キェ~飛ぶねぇ~最高だねと
またまた心の中で叫びつつ、ルアー交換、キェ~飛ぶねぇ~最高だねと、思っているだけで
サッパリ魚信がない、何か生命感も感じない海なのである。
偶に、カモメがイワシのプラグを狙い急降下するぐらいで、海の中には流木とクラゲとゴミが
プカプカと浮いているだけで、キェ~飛ぶねぇ~最高だねと、感動しているのにも飽きて
しまった頃だろうか、リールのレバーの調子が気になり、フローティングのミノーだし
根掛かりは大丈夫だろうと、手を止めてリールを確認、「Version2.1号機」とルアーは
海底に沈み動きを止めた、暫く経ってリールを巻くと、グググッ、重い、あらら、根掛かりだ
これは外れないぞ、最悪だと思いつつ、引っ張る角度を何度か変えながら、グッと強く引くと
ムニュゥ~とラインが動き出し、竿の負荷も軽くなり、おっ、ラッキー外れた、外れました
「Version2.1号機」のロストなし、ルアーは駄目だろうと諦めかけた時、おっ、いるいる
すべて、ロストなし、サブラインを道糸と同じ太さにした事が良かったのである。
「Version2.1号機」に、もっさりと海草が付いていて、ルアーの3本フックの一本だけが
フニャリと真っ直ぐに伸びていて、ラインを細くしていたら完全に、プチッと切れていた筈
実験を行い良いデーターが結果として取れて、ここに来たのは無駄ではないと、自分を褒めて
それでも、生命感を全く感じない海に、陽が強く射せば、これが良いとか、曇ったからこの色が
良いんじゃないかなと、試行錯誤を繰り返しながら、ルアーを交換しつつ夢中になって
何度も何度も海に投げ込み続けていると、時が経つのも早いもので、良い子のみなさんは
お家に帰る時間ですよと、お姉さんの声とチャイムが流れ、ああ、もう5時だ、残すところ
後1時間、その間に結果を出さなくてはと、気持は焦りつつ、お魚さんの食事タイム
マズメに期待を膨らませて、更に30分が経過、クルセーダーチヌーク17g行って来い
ヒューーーン、ギリギリギリ、ギリギリギリ、コッ、コツン、ガクッ、来た
空かさず合わせを入れる、フックON、こりゃ~石斑魚だなと思いつつ、岸壁に抜き上げた
ビシャヒシャッと暴れる姿に、こりゃ石斑魚じゃないぞ、アメマスだわ、推定25冂?戮
ビィビーアメマスをゲット、フックも綺麗に掛かっていて、傷も浅いので、即行にリリース
これで、ボウズは免れたと一安心をし、しかも、通称「ヒトデ埠頭」を攻略をして
リベンジも達成出来たのであるから、Wで嬉しいのである。
1匹、魚の姿を見ただけで満足感があり、後に数投したが、石斑魚のライズを見ただけで
アタリは全くなく、納竿となったのであります。
釣りをはじめて1時間ぐらいの時に、港湾関係者の人が、一人歩み寄ってきて
関係者「なに釣っているんだい?」私「カラフトでも来たら良いかなって投げてます」
関係者「フフフフ、まだ早いよ、オホーツクの方では上がっているみたいだけどね」
私「そうですか、やっぱりカラフトは、まだ早いですよね」(苦笑い)
あっさりと釣れないと言われてしまったが、「Version2.1号機」は、投目であったが
公安関係者の人に、形状をしっかりと見られてしまった、でも、それはなんだねとは
聞かれなかったので、ラッキーだったのである。
そして、暫くして、何やらバケツを持ったオジサンが、私の所へ歩み寄ってきて
アキアジ用のソーダカツオの内蔵を捨てに来たと、わざわざ、私に報告しに来た訳では
ないだろうが、釣れるかい、いや、全然ですよ、そうだべ、コマイも釣れないんだから
今日は駄目だな、これから帰って餌づくりをすると言って、帰って行った。
見られたのは、ルアーだけで、それにタコベイトを付けて、カレイ狙いのついでに
アキアジも釣れたらと、複合的な釣りもしていると言っていた。
偶々、車の所でルアーをチェンジ中だったので、あのオジサンには
「Version2.1号機」は、一切見られなかったので、これまたラッキーだった。
まあ、見られても大丈夫そうなオジサンではあったが、メアリーには注意なのである。
十勝港の中では、なにも釣れていないのか、その頃になると「ヒトデ埠頭」には
数人の釣り師が集まりだしていたが、しかし、誰もなんにも釣れていない
なにも釣れていない時の、神頼み的な、テトラの間で落とし込みをする釣り師も見える。
きっと、なにがなんでも、本日の1匹目を釣ろうと頑張っているのだろう。
しかし、釣りはなんとも残酷なもので、落とし込みの、その餌にさえ喰おうとしない魚達
誰の竿も曲がらずに、殆どの人は、私と同じ時間に釣りを止めて帰り支度をしていた
すっかりなにも釣れなくなった十勝港、なにがどうしたと言うのだろうか、遠くに見える
フェリー埠頭でも、誰も魚を釣り上げた姿がなかったのである。
しかも、大きな貨物船がフェリー埠頭に接岸、荷下ろしをし始めて、釣り師達は
待避せざるを得なかっただろうし、海底のゴミもスクリューで巻き上げられていたし
あの場所で釣りをしていたら、最悪だったのだろうと、ビィビーアメマス&ヒトデ埠頭攻略に
まあ、小は大を兼ねると言う事で、気分上々、帰路についたのである。
「Version2.1号機」の釣行は つづく