収賄:特許庁技官を容疑で逮捕 NTTデータ部長から
毎日新聞 2010年6月23日 東京朝刊
特許庁発注のコンピューターシステムを巡り、情報を漏らした見返りに
二百数十万円相当のわいろを授受したとして、警視庁捜査2課は22日、
特許庁のキャリア技官で先任審判官の志摩兆一郎容疑者(45)=神奈川県
小田原市千代=を収賄容疑で、情報システム最大手「NTTデータ」
(東京都江東区)第1システム統括部長、沖良太郎容疑者(45)
=江東区大島8=を贈賄容疑で逮捕した。
志摩容疑者の逮捕容疑は、05年8月~09年11月、特許庁が発注する
「業務・システム最適化計画」の設計や開発などの情報を提供した見返りに、
沖容疑者から約70回にわたり、二百数十万円相当のタクシーチケットや
代金の支払いを受けた疑い。捜査2課の調べに、志摩容疑者は容疑を認め、
沖容疑者は「弁護士と相談してから話す」と話しているという。
捜査2課によると、志摩容疑者は01~04年に
審査官兼情報システム課課長補佐として、特許審査や業務の
円滑化を目的とした計画の策定に携わった。
2人は93年ごろに仕事で知り合った。
計画の担当から外れた後も都内の飲食店などで
沖容疑者と密会し、内部資料を渡していたという。
特許庁は経済産業省の外局。
経産省によると、計画の設計は06年11月、3社が参加した
総合評価方式による一般競争入札で東芝ソリューション(港区)が
94億5000万円で落札し、NTTデータは受注できなかった。
直嶋正行経産相は「誠に遺憾。捜査に協力し
信頼回復のため努力したい」と談話を発表。
NTTデータは「警察当局の捜査に全面的に協力する」とのコメントを出した。
【酒井祥宏、川崎桂吾】
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毎日新聞 2010年6月23日 東京朝刊
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<NTTデータ事件>開札前に業者“失格” 指名停止が影響
7月8日2時30分配信 毎日新聞
特許庁のコンピューターシステムを巡る汚職事件が、
気象庁発注の300億円規模の入札に思わぬ余波を広げている。
贈賄容疑で社員が逮捕された情報システム最大手「NTTデータ」が
指名停止になった影響で、N社と共同で気象衛星運用事業に応札していた
衛星通信会社「スカパーJSAT」社は8日の開札を待たずに“失格”が決まった。
とばっちりを受けたス社は、
内閣府の政府調達苦情検討委員会への申し立てを検討している。
気象庁が入札を実施するのは14、16年に打ち上げ予定の
気象衛星「ひまわり8号」「同9号」のデータ送信や施設の保守管理業務。
契約期間は10~30年で、ス社によると事業規模は300億円に上る。
関係者によると、N社とス社は2回の事前審査を経て
5月に共同で応札し、8日の開札を待つばかりだった。
しかし、6月22日にN社の社員(45)が特許庁職員(45)に
わいろを贈ったとして、警視庁に贈賄容疑で逮捕されたため、
気象庁は6日付でN社の入札資格を1カ月停止した。
ス社は業務割合や出資比率などから「N社なしでも業務を遂行できる」と主張し、
単独入札でも有効とするよう求めたが認められなかったという。
ス社関係者は「実績を踏まえると落札する自信はあった。
ビジネスパートナーのせいでこんなことになるとは……」と落胆の色を隠さない。
N社は取材に「個別の入札案件には答えられない」と回答した。
【酒井祥宏、川崎桂吾】
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最終更新:7月8日2時30分
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不祥事を起こしながら、相変わらずNTTは、傲慢な態度である。
「個別の入札案件には答えられない」と、回答するところからしても
いつもながらの罪の意識が全くない、完全に口先だけの謝罪であろうと感じる。
典型的なお食事券、もとい、汚職事件であって、タクシー券と言えば霞ヶ関である。
あのお手盛り待遇は、今はどうなったのだろう、まだ続いているのだろうか
その辺の現在の霞ヶ関の現状の情報なども、とても気になるのだが
特許庁のキャリア技官、先任審判官、志摩兆一郎容疑者(45)は、よっぽど
喉から手が出るぐらい、タクシーチケットが欲しかったのだろう。
普通ならば現金か、銀行振込でスイスの闇口座に振り込ませるとか、巧妙な手口で
犯罪を犯すのだろうが、なんとも庶民的で、とてもキャリア技官とは思えないような
ごく有り触れた業者と公務員が癒着している中の、ごく普通の汚職事件であり
タクシーチケット欲しさに国賊のレッテルを貼られ、何もかもを失い懲戒免職に成っている
なんて、本人は、あまりにも、お粗末過ぎる結末に獄中で、苦笑いをしている事であろう。
それにしても相棒の「NTTデータ」第1システム統括部長、沖良太郎容疑者(45)は
自分で犯した犯罪に対し「弁護士と相談してから話す」などと言っていて、何処まで往生際が
悪い輩なのか、卑怯でずるがしこい性格と言うのか、狡い会社だから、狡い社員がいて当然の
事なのだろうか、それとも、経営者トップ達の、命令でやった事であって、自分には罪はないと
国民達に言いたい気持が満々なのか、まあ、検察も馬鹿ではないのだから、会社ぐるみでの
犯罪であると睨んでいるのだろうが、また此処で政治家の影とかが出て来るのだろう。
トカゲのシッポ切り、沖良太郎容疑者(45)も、結果的にはドボンなのであろう。
お互いに牢屋の中で見かけたり、懲役での作業などで再会したら、嫌な気分になるのだろう。
役所と業者は共に“失格” 指名停止、二人は人間“失格”公民権停止なのである。
どうして、役所と業者の汚職がなくならないのか、まあ、帯広市でも汚職や情報漏洩
民民(官制天下り関与)談合などが、現在も地下の深くで、市民には知られない闇の中で
「必要悪」とか威張りながら、脈々と続けられているのだから、全国的規模で考えたならば
氷山の一角と言うのか、サキッポのサキッポ、レコードプレヤーの針先の事件発覚であり
えっ、この芽はなんの芽だろうと引っ張ったら、出るは出るわ、出て来るわ
芋ズル式でズルズルと、あれもこれも、えっ、あれもみたいになるのだろう。
公金が使われる必要悪な時は、絶対にあり得ないのであって、それを容認している者達は
完全な悪党か、悪党の手下、国賊窃盗団と言っても、正に、過言ではないのであろう。
おわり