反政府集会で「血の予告」、参加者から採血開始 タイ
3月16日14時39分配信 CNN.co.jp
バンコク(CNN) タイの首都バンコクで反政府集会を組織している
タクシン元首相派「反独裁民主同盟」(UDD=通称「赤シャツ隊」)は16日、
首相府に血をまいて抗議するため、参加者から採血を始めた。
UDDは下院解散と総選挙の実施を求めているが、アピシット首相が要求に応じないため、
1000リットルの血液を集めて現地時間の同日午後6時に首相府にまく構え。
赤シャツ姿の数千人が採血に応じている。
それでもアピシット首相が解散を拒み続ける場合、17日はさらに1000リットルを集めて
与党本部にまき、その翌日は数千リットルを首相公邸にまくと予告した。
反政府集会は12日から始まり、14日までに数万人がバンコクに集結している。
アピシット首相は武力による鎮圧はしない意向だが、観光省によれば、
この影響で同国への観光客は推定20%減少。
特に中国からの観光客に与える影響が大きく、中国商工会議所によると
キャンセル率は50%に達している。
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・ タクシン元首相の国内資産の約6割の没収命令、タイ最高裁
最終更新:3月16日14時39分
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タイ:タクシン氏、資産没収 国内保有の6割--最高裁判決
【バンコク西尾英之】タイのタクシン元首相一族の巨額資産没収をめぐる裁判で、
同国最高裁は26日、元首相による職権を利用した不正蓄財を認定し、
一族の国内資産約766億バーツ(約2068億円)のうち約6割の464億バーツ
(約1253億円)の国庫への没収を命じる判決を下した。
元首相は海外にも多額の資産を維持しているとみられるが、
多額の国内資産の没収は悲願の帰国・復権へ向け痛手となる。
元首相は同日夜、滞在中の中東のドバイからビデオ電話で演説し「政治的な判決。
私は不正義の被害者だ」と判決を非難した。
06年のクーデター後、政府は元首相一族の国内資産を凍結。
裁判で検察は「首相在任中に不正蓄財されたもの」として国庫への全額没収を
求めたのに対し、元首相側は「首相就任前に事業で得た正当なもの」と訴え全額返済を求めた。
最高裁は判決で、元首相が保有する株式を家族名義に書き換えて、
資産隠しを図っていたと指摘。
さらに首相在任中の税制改正やミャンマー軍事政権に対する借款増額などが、
一族が支配するシン・コーポレーション社などへの利益誘導に当たると認定し、
首相就任前に得た約302億バーツを除く総額の約6割の没収を命じた。
最高裁が資産の全額ではなく一部の没収にとどめたのは、国内に根強い
タクシン支持者に配慮した側面もあるとみられる。
一方で判決が元首相の在任中の政策の多くを個人的な利益追求のためと
断罪したことは、元首相にとっては経済的のみならず政治的にも打撃になりそうだ。
タクシン派「反独裁民主戦線」(UDD)は、3月14日からバンコクで
大規模な反政府抗議集会を計画している。
支持者の間に判決への不満が高まり元首相が帰国・復権へ向けた好機と判断すれば、
治安部隊との衝突で死者2人と多数の負傷者を出した昨年4月同様、
行動が過激化する可能性も否定できない。
◇豊富な資金で勢力維持
汚職罪で有罪判決を受け海外逃亡中のタクシン元首相にとって、
タイ国内の自派勢力を維持するための最大の武器は、
長年の通信ビジネスなどで蓄えてきた豊富な資金だ。
タイ政府報道官は今月、「タクシン派幹部に最近、海外から多額の送金があった」と指摘。
タクシン派は「情報捏造(ねつぞう)だ」と反発するが、元首相が子飼いの
政治活動家であるタクシン派指導者に資金を提供し、支持層の農民を動員させて
集会やデモを行ってきたのは間違いないとみられる。
タクシン支持層の中心は、タクシン政権の手厚い補助金政策の恩恵を受けた
北部や東北部の貧しい農民。
これに対し反タクシン派は、貧困層優先に反発した都市部の中間層などだ。
「反タクシン派に比べタクシン派農民にはカネがなく、
また自身で反政府行動を組織する行動力にも乏しい。
元首相からの資金が滞れば、タクシン派全体の活動が鈍る」。地元記者は指摘する。
タイの司法は全体的に元首相側に厳しい立場を取っている。
資産没収裁判は、元首相の資金を細らせタクシン派の動きを封じるための
政治抗争の一環との見方も成り立つ。
元首相への支持が根強い北部や東北部農民は人口ではタイの多数派だ。
アピシット政権は選挙でタクシン派に勝利できる見通しが立たず、国会解散に踏み切れない。
民主主義の原則にのっとった方法で政治対立の解消が図れないところに
「反タクシン」側の最大の弱みがある。
【西尾英之】
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■タクシン元首相をめぐる動き
73年 内務省警察局に任官
83年 副業でコンピューターレンタル会社(現在のシン・コーポレーション)設立
87年 警察局を辞職
94年 政界入りし外相に就任
01年 2月 首相に就任
06年 9月 クーデターで政権崩壊。事実上の亡命生活に
07年12月 総選挙でタクシン派勝利
08年 2月 タクシン派政権発足を受けて1年半ぶりに帰国
8月 滞在中の英国から帰国せず再亡命
10月 最高裁が汚職罪で禁固2年の実刑判決
12月 憲法裁がタクシン派政党に解党を命令し、反タクシン派政権発足
09年 4月 バンコクでタクシン派と治安部隊が衝突
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タイ:情勢再緊迫も 不正蓄財、26日判決 タクシン派抗議の構え
毎日新聞 2010年2月27日 東京朝刊
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日本国では、マニフェストだか、政党支持率アップとかで
税金のバラ撒きを目論んでいるが、タイでは、犯罪を犯し国外逃亡をしている
タクシンであるのに、熱狂的に支持をしている、お金が欲しい輩達が
血液をバラ撒く暴挙に出るとは、世界的に人々は金にやられているのだろう。
血液をバラ撒いたら、肝炎に罹っている人達がいたならば、血液に触れたりしたら
日本人観光客だって、肝炎に掛かってしまうも出る危険性も感じる。
汚職で有罪判決を受けていて、更に国外に逃亡している悪人を支持をしている人達は
金で頬を叩かれ、脳味噌の中をいじられている可能性も、なきにしもあらずであろう
完全に洗脳されているとしか、言いようはないのだろう。
日本国だけではなく、世界は、もう終わっているのかも知れない。
おわり