暑さ寒さもお盆までとは言うけれど、夏の暑さから開放されて、涼しい風が吹く秋となり
秋の陽はつるべ落としと言うだけあって、今まで普通に屋外で活動が出来ていたのに
4時も過ぎると段々と暗くなり、アッと言う間に落ち葉も落ち始め、冷えた朝には霜が下り
気温が上がらない日が続き、地面は冷え切り、やがて霜柱が立ち、そして風に雪が舞いはじめ
いよいよ冬になるのだなと、窓から外を眺めている内に、本格的な雪が降りはじめては
辺り一面を銀世界に変えて、大地を覆う根雪の下では、多くの生き物達が冬眠をして
静かに寝息を立てながら、春が来るのを待っている。
もういいかい、まぁ~だだよ、さっき寝たばっかりでしょ、春が来るのはまだだよ
いっぱい雪が積もって、人間達がいっぱい、いっぱい遊んでからだよ
それから君達のために、春を呼んであげるから大丈夫だよ
それまでは土の中で温かくして、なにも心配しないでゆっくりと眠っていてね。
これからもっと寒くなるよ、森の中の木だって遠くまで響き渡る悲鳴を上げて
地面に立った侭で凍劣でパックリと縦に割れる、何もかもを凍らせる
恐い恐い冬将軍が来るんだよ、だけど君達には、真っ白で温かい掛け布団を掛けて上げるから
この掛け布団があればもう大丈夫、秋に芽を吹いた小麦も寒くなく眠れるんだ
冬将軍なんて恐くないさ、大丈夫さ心配しないで眠っていてね。
人間は寒くないのかいって、そりゃ冬だから寒いさ、人間は火を燃やせるから大丈夫なのさ
いっぱい燃やすのかい、そりゃいっぱい燃やすさ、燃やさないとしばれちゃうらね
人間って頭が良いんだね、いや、それ程でもないみたいだよ、壊しているらしいんだ
えっ、なにを壊しているの、ふふふ、それは君達に言えない、内緒の事なのさ。