ひげおを追って山の中へ | 十勝・帯広を洗濯いたし申し候

十勝・帯広を洗濯いたし申し候

Yahooの勝手な事情からの移民です。トホホ

飼い猫追って山中6日間 62歳女性保護 山形
11月11日6時13分配信 河北新報

 飼い猫を探しに出かけたまま4日から行方が分からなくなっていた山形県大石田町次年子、
無職海藤ユキ子さん(62)が10日、自宅近くで無事発見、保護された。

脱水症状があるため入院し、手当てを受けているが、命に別条はないという。

 尾花沢署によると、海藤さんは4日午前、「数日前にいなくなった飼い猫2匹を探しに行く」と
言ってバイクで出掛け、行方不明になった。

10日午前10時ごろ、自宅から約150メートル離れた県道沿いの
自動販売機の前に立っているのを近くの女性が見つけ、自宅に連れ帰った。

 家族によると、海藤さんは山の中で道に迷い、沢の水やササの葉の上にたまった
雨水を飲んだりして6日間を過ごした。

「捜索のへりが上空を通過したのを見つけて手を振ったが、気付かれなかった」と話したという。

 山形地方気象台によると、4日から10日にかけて大石田町周辺は
例年よりも気温の高い日が続き、極端に冷え込む日がなかった。

海藤さんの長男(24)は「心配したが、無事戻ってきてホッとした」と話した。

 探していた猫のうち1匹は4日夜、海藤さん宅に戻ったが、
もう1匹は行方が分からないという。

最終更新:11月11日6時13分

--------------------------------------

ひげお~っ、どこに行ったんだ、早く出て来ておくれ~

釧路方面には、行方不明となった、ひげおと言う名の、猫を探し続けている人がいると言う。

ひげお~ひげお~と呼ぶ声が毎日の様に山中に響き渡り、ひげおを一緒に探し歩く

山々に住むと言う精霊、木霊を引き連れながら、声を枯らし呼ぶ悲痛な叫び声が

共にひげおの行方を心配をする人々の心を、強く打ちながら物悲しく響く声は、もう既に

冬も本番となり凍てつく空気までも小刻みに振るわせては、毎日毎日、響いているのであった。

町の人々は、もう冬なのだから山の中で迷っては大変だと、心の底から心配をして

そんなに必死になって探すのは止めなさいと、優しく声を掛け諭しているのだが

そんな人々の声には、全く耳を傾けず、聞き耳も持たずに今日も又、ひげお~と呼ぶ声は

途切れる事もなく、深々と雪が降り積もる、しんと静まり返った山の奥から聞こえ続け

愛するひげおの姿を探し求め歩く人の、息を切らし歩く息使いが、尚も一層人々の胸を打ち

ひげおの姿を思い浮かべながら、深く深くと悲しくさせるのであった。

山の奥には降り積もる雪で埋め尽くされ、探し続ける人の身体を容赦なく腰の付近まで

深く埋めながら、雪を漕ぎワッサワッサと歩くその後には、一本の道が造られていて

山の奥へ奥へ深く続いていて、お~い、もうこんなに雪が深く積もった冬なのだから

ひげおはとっくの間に冬眠している筈だぞ、ひげお探しは雪が融けた春にしたらいいべや~

必死になって雪を漕ぎ、ひげおを探し続ける姿を見て、この侭ではきっと

行き倒れになってしまうと心配になった、一人の木こりが止めさせようと声を掛けたのであった。

すると、猫は冬眠なんてしないべや~、お前、ウソを言うなぁ~と声が帰って来て来てしまい

木こりは騙し作戦は失敗だったかと小さな声でポツリと呟き、ガックリと肩を落としたその途端

まるで全身の力が抜けたかの様に、膝から崩れる様に雪の上に座り込んでしまったのである。

おわり