私のスーパーカブのエンジン、
昨年暮れにそれまでのキタコ85ccライトボアアップ仕様(ノーマルヘッドを使用)から
同じキタコ製のNew STD 88ccボアアップキット(専用ヘッド仕様)に換装したのですが
そのときの記事↓に書いた通り
どうもこの仕様は自分の使い方に向いてない
それまで使っていた85cc仕様と比べて特段パワーアップするわけでもなく
私が一番望んでいた上り坂のトルクでは逆に85cc仕様よりダウンしていて
それなのに燃費は10km/L以上も悪化。。。
それでもせっかく組んだエンジンなので1ヶ月ほど我慢して乗り続けていたのだけれど
やっぱどうにも気に入らない
こうなるともう自分にとって選択肢は二つだけ
パワーアップは諦めて燃費の良かった85cc仕様に戻すか
それともさらなるパワーアップを求めてクランクシャフト交換のストロークアップによる108cc仕様にバージョンアップするか
(キタコの88ccからのバージョンアップはストローク51.0mmの108cc仕様)
どちらかだなあ、、、と
本当にさんざん悩んで考えたけど
85ccに戻すということは、大枚はたいて買った88ccキットのヘッドとシリンダー・ピストンはただのゴミになるだけだし
88ccキットを入れておいて、バージョンアップ仕様の108cc化を試さずに諦めてしまうと
どう考えても後になって後悔しか残らないよなあ と
そんなわけで気持ち的には108cc化に傾いて
「やるとしたらいくら位掛かるのか?」
と、
キタコのバージョンアップKIT(専用のクランクシャフトキット)を物色してみたのですが
いくつかネットショップを調べても
取り扱い無しか
「只今一時的に在庫切れ 入荷未定」
・・・
これは諦めるしかないかなあ
と思っていたら
Amazonでこんな物↓を見つけたのです
まず 安い
キタコや他社製の1/2から1/3の価格
(2023/1月現在の相場)
そして在庫はあるみたい
ただしストロークはキタコの51.0mmに対し他メーカー(武川とかクリッピングポイントとか)主流の52.0mmで、
ボアφ52.0mmで110ccになる仕様
つまりストロークがキタコ製より1.0mm長い
まあストローク1mm違いは良いとしても
(多分圧縮比には影響するけど)
ピストンハイトの設定が合うかどうかが問題なのです
(図はwebからお借りしました)
これが合わなくてピストンヘッドがシリンダーTOPから上に飛び出てしまうようだと、最悪はバルブとピストンが当たって使い物にならないし
キタコ88cc仕様に使用したというレビューは自分が見た時には無かったので
キタコのピストン寸法に適合するかどうかはやってみなければわからない
・・・・・
うーん
ま、安いから試してみる価値あるか
って感じで
最後は持ち前のテキトーさで
「もうここまで来たら沼にハマってやろうじゃないの!」
とばかりに
ポチッとな
というわけで
適合するかどうか素性の分からないクランクシャフトに交換して
88ccから110cc仕様にする決断をしたのでした
やらないで後悔するくらいならやってから後悔しろ
とは
私の好きなアニメでも散々言われてるフレーズです
(オイ 笑)
てな感じで、これがクランク交換のために買い集めたパーツ
肝心のクランクシャフトは他に付属品一切無しのストロークアップクランクシャフトだけというシンプルな商品
メーカー名の記載も無し
まあ使えればまったく無問題だけど
パッキン・シール類以外に他に準備したのは
カブエンジンのクランクシャフトをロングストロークにするとオイルポンプシャフトがクランクに干渉するので、軸の細いシャフトに交換が必要
そして潤滑と冷却を強化のためオイルポンプの流量アップも必要
あとはカブエンジンのウイークポイント…というほどでもないけど、カムチェーンテンショナーもスペシャル品に交換しておこうと
ということで部品も揃ったので
早速始めました
エンジンを降ろして
分解開始です
まずはヘッドを外したところで、このキタコ88ccのピストンヘッドの上死点(TDC)位置を計っておきます
このキットを組んだときに、ピストンヘッドがTDCでもシリンダー上面から下がった位置なのはわかっていたけど、実際に何ミリくらい下がっているのか
1.39mmでした
1/100mmは計測誤差として、1.4mmという感じかな?
クランクシャフトを交換してこの数値よりもピストンヘッドが上に行くようだと
その程度によっては最悪はバルブがピストンに当たる可能性もあるということになる
はたしてどうなるのか?
ちなみに
今回はクランクシャフトの交換だけなのでカムシャフトやロッカーアームはバラしませんでした
前回組んでから1,500km程度しか走ってないのに、またいちいちバルブクリアランスを調整するのもメンドーなので
今回はいじる必要のないところはいじらない作戦です
腰上を外したらいよいよ腰下の分解
ところで今回は
このように略図を書いて穴を開けたダンボールの切れ端に、外したネジがどの部分のネジかわかるように該当箇所に差し込んで判別出来るようにして作業を進めました
この方法、先日ネットを見てた時にやってる方がいたので真似したみたけど
組む時にとっても楽で良かったです
元々私は現役で整備をやってた頃は毎日のように色んなミッションやエンジンをバラしていたので、どのボルトがどこの穴かなんてことはすべて記憶していて外す時はチャッチャと外してゴチャ混ぜで置いとくクセがついてたのだけど
今のように趣味でたまにケースを開けたりするだけではそんなわけにもいかないので
このようなちょっとしたひと手間だけでも結構な時短になりますね
これからはネジの本数の多い部分の分解ではこの方法でやっていこうと思いました
そんなわけでRケースを開けて
もろもろ外して
オイル交換はマメにしているので
前回レストアでオーバーホールしてから1万キロちょっと走ったけど中はキレイなままです
中身の健康状態は良好
と、ここまで作業した時に友人と先輩が冷やかしに見に来たのでw
肝心のケースご開帳のときの写真は撮り損ねた(^^;)
とりあえずケースを割ったので
まずはノーマルクランクとの比較です
左がノーマル、右がストロークアップクランク
ノーマルのストロークは41.4mm、
ストロークアップの方は52.0mmなので
その分だけクランクピン位置がウェブギリギリまで外周側にズラしてあります
で、その分ノーマルよりもコンロッドは短くなってる
コンロッドの肉厚は増やして、パワーアップ分の強度を確保している様子
また、ストロークが増えた分のイナーシャ対策としてクランクウェブは厚く、見るからにウエイトを増やしてますね
安いけどちゃんとツボは押さえてるように感じます
ただ、コンロッドの肉抜き部切削端面は切り落としのエッヂのままで
ここは時間がとれれば個人的には応力分散のために面取りはしておきたいところだけど
まあチューニングエンジンでもないのでw
今回はこのままでヨシとします
値段が2倍・3倍もするキタコ製や他社製がどうなのか自分は手に取って見たことが無いので知らないけど
この状態で見る限りではこのクランクの造りは必要十分だと思いました
これでキタコのピストンに適合すれば大正解かも?
ワクワク
ということで
早速ケースにクランクシャフトをセットして
このクランクが寸法的に使えるかどうかの確認をしてみます
この診断でアウトならとりあえずノーマルに戻すしかないので
ミッションなどの分解を進めずに、まずはクランクシャフトの適合確認です
コンロッドにピストンを取り付けて(ピストンピンを差し込んだだけ)
ガスケットとシリンダーをケースに仮組み
この状態で各部確認します
まず一番心配だったピストンハイトは
このクランクでもピストンヘッドはシリンダー上面から下がっていました
では何ミリ下がっているのか?
写真の黄色線の部分をノギスで計測
2.40mmでした
ノーマルクランクのときが1.39mm、約1.4mmだったので
ノーマルクランクのときよりもピストンヘッドは1mm下がることになります
これならバルブがピストンに当たることはない
まずは第一関門クリヤー
では圧縮比はどうなる?
多分、なのですが
上死点のピストン位置から考えてキタコの108ccキットとあまり変わらないのでは?
と推測しました
少なくともこのピストン位置なら圧縮比が極端に高過ぎたり低過ぎたりしてエンジンが回らないということはないハズ
なので圧縮比はエンジンを組んでから調べればいいか
と考えて、判断は後回しにすることに
上死点は大丈夫として
下死点位置にしてみると
スリーブの下からピストンスカートが出てるじゃん
いやーんパンチラ
エッチ
じゃない(笑)
これ、いいのかなあ?
スケールを当ててみると大体5mm弱程度飛び出てる
でもキタコのクランクとはストロークで1mmしか違わないので
見たことはないけど多分キタコのクランクを組んだとしても、ここはスカートがスリーブの下に飛び出る設定のハズ
ということはキタコの仕様としてはこれでヨシとしているはずだよなあ???
いいのかあ?これ。。。
まあ、スリーブ下端からピストンスカートが飛び出たら絶対ダメとは聞いたことないし
この仕様でキタコ108ccとして市場実績あるなら実害は無いはず
・・・と納得しておこう( ̄▽ ̄;)
他の部分で部品干渉などは
クランクウェブやコンロッド大端部とピストンとの干渉は無し
オイルポンプシャフトもキタコの軸の細いシャフトで逃げれているので問題無し
ということで
このクランクシャフトは寸法的にはキタコ88ccのピストン・シリンダーに適合している
と判断しました(^^)v
ならばこのまま予定通り組み替えていこう
オイルポンプは85ccキットを組んだ時にキタコの「スーパー」という吐出量ノーマル比1.3倍のものに組み替えてあったけど
今回は110cc化に伴いキタコ108ccに推奨の「ウルトラ」
吐出量ノーマル比1.8倍のものに交換します
左が「ウルトラ」、右が「スーパー」
ポンプの高さが厚くなって吐出量を増やしている
それでこのポンプの説明書には、シリンダーの油路のオリフィス穴径を2.0mmに拡大するように指示されてるのだけど
あくまで私の個人的考えではどう考えても2.0mmに拡大では大きくしすぎだと思うのです
必要以上に大きくすると、ヘッド側に流れる流量は増えて冷却には有利かもしれないけど
負荷が増大して一番肝心な腰下周りへの潤滑が不足する心配があるので
これは前回スーパーを組む時にも考えて
スーパーの時は1.5mmに拡大指示だったのを1.2mmにしたのだけど
同じように今回も吐出量の増加分と穴の断面積で単純に計算してみます
ノーマルのオリフィス穴径は1.0mmで断面積は0.785㎟
強化オイルポンプの流量は1.8倍になるので
圧力一定の場合で1.413㎟以上必要
これに対し穴径を1.5mmに拡大すれば1.766㎟になるので断面積で225%
もちろんこんな単純な理屈ではないだろうけど
吐出量1.8倍のポンプにしてヘッド側へのオリフィス断面積が2.25倍になっていれば、ヘッド側への流量が不足ということは少なくとも無いわけで
よって今回は1.5mmに拡大することにしました
次に
クランクシャフト交換だけならミッションを外す必要は無いけど
実は私のカブ、
これまでニュートラルではNランプは点灯せず
4速でNランプが光るという
なかなかオシャレな(?)仕様になっていてw
レストアのときに友人から頂いた4速ミッションをそのまま組んだからそうなっていたわけで
本来はニュートラルスイッチの接点プレートは3速用と組み替えなければいけなかったのです
ミッション組み替え時はそんなこと知らなかった
今回せっかくケースを割ったので
シフトドラムをケースから外してスイッチプレートを3速用のものに付け替えておきました
(紛らわしいけど写真は組み替え前の4速用プレートです)
これでちゃんとニュートラルのときにNランプが光るようになる
ちなみに3速用と4速用ではこのようにスイッチプレートの形状が異なります
4速用は内周側に4速の接点、外周側にニュートラルポジションの接点という構造で
3速用プレートと同じ円周上には4速の接点があるから、そのままでは4速で接点ONになってしまうという理屈
こんなものニュートラル用の接点は4速用プレートでも3速用と同じ内周側に設定しておいてくれれば、4速用プレートそのままでもちゃんとニュートラルでNランプが点くのに
ホンダさんのイジワルw
あとひとつ分解したついでで
カムチェーンテンショナーもスペシャル品に交換します
これも別にクランクシャフト交換とは直接は関係ないのだけどオイルポンプを換えて油圧が上がるので、その対応のひとつではあります
テンショナーを油圧で押すためのプッシュロッド先端が当たる部分が
ノーマルだと細い板になっているのを幅広形状にして面当たりに改善することの出来るアフターパーツ
こういうのが売ってます
このパーツも今回使用したクランクシャフトと同じショップからの出品だけど
やはり他メーカーの同じようなテンショナーの半額以下ですね
モダンワークスというショップさんのパーツだけど
色々と価格破壊してくれていて助かります
で、上がノーマルで下がその強化品
この先端部分の形状が、プッシュロッド側の樹脂キャップに優しい面当たりになるのがポイント
ノーマルのテンショナーだとプッシュロッド側の先端樹脂パーツへのアタックが強くて樹脂キャップのヘタリも早いので、油圧が上がることを考えたらやっておいた方がいいかな?と
これは転ばぬ先の杖的な対策です
などなど、部品を組み込んでいって
ヘッドも取り付けて
クランクシャフト組み替えエンジンの完成
とりあえずそのままエンジンを載せて
・・・そのまま というのは
スプロケや吸気系など88ccのときと同じ組み合わせで載せて
という意味で
まずは110ccでどれくらいパワーアップしたのか走ってみました
まだ初期慣らしでエンジン回転はかなり控え目で走ってみたけど
やはり88ccとは段違いのポテンシャル
気になっていたクランクシャフトとキタコ製ボアアップキットとのマッチングも、特に問題なさそうです
これならいける
ということで
本格的に排気量アップに伴うセッティングを進めます
まず吸気系は
私はあくまで外観ノーマルにこだわりたいのと
前回記事で書いたようにノーマルエアクリBOXの吸気管長は伊達ではないと思ってるので
110ccにしてもエアクリーナーボックスは使うつもりなのですが
それにしては今付いてるエアインテークパイプは50cc用のままでいくら何でも110には細すぎると思ったので
太いタイプのインテークパイプを入手しておいたのです
ホンダ純正部品で
17523-GT3-J70 という部品番号のもの
これをエアクリBOXに付けたいんだけど
そのままではパイプの嵌め込み部外径に対してクリーナーBOX穴径が小さくて入らない
ので
穴を大きくして
なんとかエアクリBOXに取り付け
で、インテークパイプが太くなった分、
ノーマルの外気導入口も拡大する必要があるので
ボックス下部に開いてる水抜きポートを無理矢理拡大してやることに
この2箇所のデカ穴追加で、太くなったインテークパイプの吸い込み量増加分に対しても計算上は余裕がある、はず、、、
大きく開けた穴は下面で、そのままでは下からの水はねがボックス内に入ってしまうので、
カバーを付けてエアクリBOXの改造は完成
カバーは余っていたボトル容器の底を加工した端材利用です
見た目は気にしない派w
これだけ太くなれば吸入抵抗のロスは少しは改善されるだろうと
で、肝心のエアクリーナーは
そのままではやはりエアクリーナー側の穴径が小さくてインテークパイプのベース部分にはまらないので
もう面倒なのでインテークパイプのベース部分に載せるだけにして
スキマから吸わないようにエアクリーナー側にエプトシーラーを貼って
エアクリーナー本体はエアクリBOXのフタで押さえ込んで固定する仕様に
こんな感じのスペシャルエアクリBOXにしました
純正パーツの種類を精査すれば、もっとスマートな出来映えになるのかも知れないけど
機能が満足してればいいっしょ 笑
キャブとの結合はそのままいけるので
パッと見では下に余計な白いカバーが付いてる以外はノーマルと見分けがつかない?
レッグシールドを付けるとキャブレターも隠れてしまうので
外見的にはどノーマルのカブにしか見えないところが良いのです
そしてトルクが大幅に上がったので
ギヤ比も見直します
これまではドライブ15T、ドリブン38Tのセットにしてたけど
このギヤ比で4速では登れなかった坂も
110ccにして試走してみたら4速ハーフスロットルで余裕で上るほどトルクに余裕が出たので
ドライブは15T→16Tにひとつ上げて
ドリブンは38T→35Tに3つ下げました
16T×35Tのこの組み合わせでは、ギヤ比からの計算上で
60km/h時のエンジン回転数は5,000回転弱
今までは6,000回転近く回ってたので、それに比べれば余裕のクルージングです
エンジンをギンギンに回さなくてもスピードに乗せられる、
このゆとりが私は欲しかったのです
ドリブンスプロケットを交換のついでに
ハブダンパーラバーも1万キロ使って少しヘタってきてたので交換しておきました
ということで16T×35Tのチェーンライン
チェーンは現在98コマだけど
アジャスターが最後部になってしまったので、あとでチェーンカットも必要ですね
そのうちやります
ところで圧縮比がどうなったか?の件です
前回、85ccライトボアアップ仕様から88ccNew STDボアアップ仕様に組み替えた際に85ccのときよりもかなりキックが軽くなってしまい、パワーが出きらない要因のひとつが低すぎる88ccキットの圧縮比設定にあるのでは?と疑念を感じたので、
今回は適合性不明のクランクシャフトを組んだことで圧縮比がどう変化したのか?
個人的にとても気になっていたのです
ただキタコのボアアップキットはカタログにも説明書にもどこにも圧縮比が公表されてないので、キタコにボアアップキットの圧縮比について問い合わせをしてみました
その結果
・85ccライトボアアップKIT 11.1
・88ccNewSTDボアアップKIT データ無し、多分10.0くらいとのこと
・108ccNewSTDボアアップKIT 12.1
とのことでした
88ccのデータ無しというのには正直「?」だけど
85ccよりもやはり圧縮比が低いことは確かみたいで、自分の感覚とも一致していてそこは納得です
で、問題の今回組んだモダンワークスさんのクランクシャフトとキタコ製シリンダーヘッド・ピストンとの組み合わせではどれくらいになるのか?ですが
キタコの88ccが大体10.0くらいとのことなので、そのデータを正として計算してみました
まずキタコ88ccの圧縮比が10.0だとすると、そこから逆算すると燃焼室容積はおよそ9.76cc(1/1000以下四捨五入)となります
その燃焼室容積に対してモダンワークスのクランクを組むと、上死点でのピストンヘッドが88ccのときよりも1.0mm下がるので、燃焼室容積は約2.12ccプラスされることになり
110cc仕様のときの燃焼室容積は11.89cc
110cc仕様の行程容積はボアφ52.0mm、ストローク52.0mmで110.38ccなので
圧縮比は10.29という結果になりました
個人的感想としては高過ぎず低過ぎず
まあ無難な圧縮比?
まあ組む時の予想通り、そんなに大ハズレな圧縮比でもなかったですね
実際110ccにしてからのキックペダルの踏力は排気量アップもあり結構な踏みごたえなので、実用性を考えたらこれくらいで丁度良いかと思えます
ということで圧縮比も判明し、エンジンも絶好調で
近場をグルグル走って現在は慣らしの最終仕上げってところです
秩父の向こう、小鹿野近辺を走っているときに
偶然もの凄い地層の露出した岩肌の場所を発見
こういうところに気軽に近付いて行けるのもカブならでは
これまで走ってみた感じとしては
このクランクはロングストローク化での一次振動増大は結構抑えられているみたいで
88ccのときと比べてさほど振動が大きくなったようには感じません
適合診断で見ていた時に気になった、下死点でスリーブから5mmくらいピストンスカートが下に飛び出てしまう点は
エンジンから変な音がするわけでもなく、スラップ音などもなくとても静かに回っているので
今のところ実害は無さそうな感じです
なので今のところクランクシャフトに起因する不満はまったく無し
なにより110ccになったことで今までより格段にストレスフリーで
走らせていてとにかく「楽しい!」のひと言
走っていて「これは楽しさ無双だな!」 と
クロスカブやハンターカブが大人気なのがわかる気がする
やはりカブとは言え、110ccクラスのゆとりは走行性能以上に感性に訴える魅力があると率直に感じるのです
燃費についても、真冬の厳寒期で燃費的には条件が厳しい中でも
今のところ57km/Lくらいは走れてます
非力な88ccのときがどれだけ燃費走行をしても最高で54km/Lだったことを考えると、これだけのゆとり性能で57キロ走れば私的には文句無しです◎
まあそれでも新型のクロスカブなどが70km/L以上も走ることを考えれば、同じ排気量で相対的には決して好燃費というほどでもないけど
キャブ車でハイカムの入った旧車にしては、
という感じですかね?
排気量アップによる油温上昇がどうか?については
真冬の寒い中だからということがあるにしても
いつもの山登りをしてみて頂上での油温が
90℃ちょっとというところ
88ccのときは同じ山登りでも100℃近くになっていたので、その時よりも上がってない
今のところは排気量アップによるオーバーヒートは特に気にしなくて済みそうです
てか、85ccの時でも真夏の全開山登りでオーバーヒートというところまでは上がらなかったので、カブのエンジンって熱容量的にはかなり余裕があるように感じます
なので今のところオイルクーラーを付けるつもりは無し
ということで私にとっては今回の110cc化は大正解でした
今回組み替えたモダンワークスさんのクランクシャフトは
私のようなトコトコ散歩で使う分には十分なパフォーマンスのように感じます
この性能が12,000円で買えるのだから
コスパは最高ですね