タダで貰ってきたスーパーカブの再生シリーズ
前回の記事 ↓ からのつづきです
この先とても長くなりそうなので、
今回から表題に何回目かを記すようにしてみました
完成までにはたして何十回の連載になるのやら ( ̄▽ ̄;)
今回は灯火機器、
ライトやウインカーなどの修理と再生です
まずはヘッドライト
リムが激しくサビてます
正面からの写真では見えないけど、リムの下半分はメッキ面がすべて赤錆に変化してる状態
このヘッドライトにだけはちょっとこだわりがありまして
今回のカブレストアの方向性は、外観についてはいわゆる新車のような全身の輝きを取り戻すということではなく
古いなら古いなりの、年季の入った外観でいいじゃないか と
35年前の古いカブが、それでも元気よく走ってるぞ 的な
そんな完成イメージを膨らませて取り組み始めたので、外観はある程度のヤレ感は残っていても良いと考えてるのですが
でも自分的にはヘッドライトはバイクの顔そのものなので
他はどうでもそこだけはキラッとさせてあげたい
・・・と、
このカブを貰ってきたとき真っ先にそう思ったので
実は何よりも先に一番最初に部品を買っておいたのが、このヘッドライトリムでした![]()
なのでこれだけは部品再生ではなくただの交換w
で、ヘッドライトの灯体本体は裏面が水没してたようでひどいサビだったので、例によってホルツのサビチェンジャーで黒サビ化して防錆
ライトの鏡面は35年分のほこりが溜まってすすけてたので軽く拭き取ろうとしたら
あらら
余計に汚くなっちゃった![]()
こりゃあ徹底的に拭き掃除するしかないか
鏡面の曲面形状に沿って拭き掃除するにも、カブの電球差し込み穴は小さくて指が入らないし
なので針金ハンガーの針金を曲げて拭き掃除用の差し込みツールを作った
これにウエスを巻いて
奥の方までゴシゴシと
空拭きで取り切れない汚れはアセトンも併用して
なぜアセトン?かというと
最初パーツクリーナーで拭き取りしてみたらどうしても鏡面に白いモヤが残ってしまって
アルコールも試したけど汚れがのびる感じで
「じゃ、アセトンならどうだ?」
と試してみたら拭き残りなくキレイに仕上がったので
でもアセトンは強い溶剤なので、このカブのような鉄にメッキのライトケースでなければ危険かも?ですね(^^;)
で、拭き掃除してると拭く場所によってひとつの掃除用ツールでは足らなかったので
曲面形状に合わせてツールを作ってたら結局3種類に(笑)
そうして磨き終わった灯体と新品のヘッドライトリムを合体![]()
うつくしい![]()
やっぱ、ヘッドライトだけはキレイに光ってないとね![]()
次はウインカー
くたびれてます
まず、ネジの頭がナメたまま錆びていて、このままでは外すことも出来ない
こんなやつは躊躇なくドリルでもんでネジ頭を取る![]()
で、開けてビックリ![]()
こりゃまた、いっちゃってるねえ。。。
水没してたって感じ
ビスの頭をドリルでもんで外したので写真ではビスのネジ部分が残ってるけど、ネジそのものは幸い生きていて普通に緩めて外せました
その点だけは良かったε-(´∀`*)ホッ
形が無くなりそうなほどに腐食した赤錆は真鍮ブラシで磨いて
(長くなるので中略 笑)
例によってサビチェンジャー塗布で錆止め
識別用に書いた「RH・LH」が左右逆だな![]()
向かって右・左を勘違いしてるアホな自分
フロントウインカーを外したついでに、ステアリングアッパーカバー側も裏面のサビがひどかったので、浮いた錆をブラシで落としてからサビチェンジャー塗布
ちなみに
錆びるってことは、このステアリングアッパーカバーも鉄です
現代なら間違いなく樹脂部品使うとこだけど
さすがは「鉄カブ」![]()
次はリアウインカー
これまたくたびれてます
フロントと違いネジは簡単に外れたけど
ケースのメッキが地金からブツブツとヤラレてる
このブツブツはもう手の施しようが無い![]()
平らに削ってからパテで埋めてメッキ調塗装するくらい?
それでも本来のメッキとは全然違う質感になるのは明らかだし
だったら今回は磨きだけで修正も交換もパスしましょ
こんなのは気が向いたら後からいくらでも出来るメニューなので、今やらなくても良い
ということで、ボンスターで磨くだけ
というお手軽処理w
ボンスターはミガキの鉄板アイテムですね![]()
安くて簡単に磨けて
今回は色んなパーツで大活躍です![]()
(これだけは近所のホムセンの方が安い)
ボンスターは
磨くと細かな金属繊維クズが散らばることだけが難点かな?
あれ、ドライバーの先とか磁性を帯びた金属に砂鉄みたいにひっついて地味に厄介なのよ
電動工具のモーター部分に入ったりするとヤバイし
で、左右ともボンスターで磨いただけで終わり!
ブツブツが大量にあっても、ミガけば5mも離れればキレイに見えるっしょw
(と、自分に言い聞かせる)
次はテールランプ
ちなみにテールレンズは最初から割れてたので問答無用で交換です
で、レンズを外してみると
まあ、フロントウインカーを見たばかりなのでこれくらいは軽傷に思えてくる(笑)
裏面もまあこのくらいは錆びてて当然か
なんて呑気に思ってたら
バルブ(電球)が、口金のとこが錆びついて固着してて外せなかった![]()
ので
電球のガラスを粉砕して![]()
プライヤーで口金をつぶして強引にネジって外す![]()
差し込み口の中は当然サビサビだったので
ここは丹念に真鍮ブラシでサビ落とし & ペーパーでミガキ仕上げ
電極ですからね
キレイに仕上げとかないと
で他の錆びた部分は全部サビチェンジャー処理して
レンズパッキンは本来は新品交換しないとまた水が入ってサビるけど
パッキン注文するのも面倒なのでエプトシーラーを適当な幅にカットして貼っといた![]()
純正パッキンと違って自作なので
一番下(写真で右側)に水抜き経路を作っておいたのがミソ
こうしておけば万一水が入っても抜けるっしょ![]()
で、完成!
(ビスはこのあとホムセンで買ってきて新品にしました)
テールは割れてたから交換だけど、
これでヘッドライトとテールレンズ
前と後のパーツが新品になりました![]()
灯火系最後の部品はスイッチ
すべて組んじゃってから「あれ?点灯しない」ってことにならないよう
スイッチ単品状態で導通確認してみました
ただ、自分はこの年式の配線図を持ってなくて
ネットでひと通り調べても出てこない![]()
仕方ないので配線色と関連の電装系の関係性を見て頭の中で回路を想像するしかない。。。![]()
なんて書くと難しいことやってそうですが
片っ端からテスターあててスイッチの各ポジションでの導通をメモっていくと、そのうち何となくわかってくるもんです
で、色々やってたら
ウインカースイッチ側(ハンドル右側)は問題無かったけど
ヘッドライトとホーンの各スイッチ(ハンドル左側)は導通不良や接触不安定があることを確認
この86年式当時はまだヘッドライト&ボジションの0N/OFFスイッチがあるからスイッチ回路的に少しややこしい![]()
で、
このカブのスイッチを見てみると接点までバラせないこともないみたいだけど
自分は過去に一見分解出来そうなスイッチをバラした時に、接点部品が非分解タイプだったみたいで二度と組めなくなった苦い経験をしているので![]()
このカブでそれをやらかしてしまうと二度と同じスイッチが手に入る保証は無いので分解するリスクは避けたくて
ひたすら接点クリーナーと接点復活材を吹きつけながらスイッチON/OFFを繰り返し
導通が戻ることを祈り続けるという神頼み作戦(笑)
その祈りが通じたのか(?)
無事にスイッチの各ポジションの導通が戻りました![]()
![]()
あ、ちなみに「今どきアナログテスター?」と思う方もいるかもですが
もちろん私もデジタルテスターも持ってるけど
こういう単純な導通確認の時はアナログの方が圧倒的に使いやすいですよ![]()
ところで
ヘッドライト関係は割とすぐに復活したけど
ホーンスイッチが結構シブとかった![]()
ホーンは瞬間的に流れる電流が大きくて接点に火花が飛んで焼けやすいので
カブの小さなシングルホーンといえど、スイッチ接点はそれなりに痛むのでしょうね
まあ、カブでホーンを鳴らす機会がどれほどあるのかはさておきw
導通を直したついでにスイッチケースもボンスターでツヤ出ししておいた![]()
スイッチの文字への筆差しはどうしようかなあ?
赤い塗料で筆差ししておけば簡単に見た目感は上がるけど
各スイッチノブが退色してるのに文字だけキレイってのもアンバランスだし
とりあえずこのままでいいか![]()
これで灯火機器関係はひと通り完了です
ていうか、灯火機器だけでも色々ありました
作業が進むほどに色々と問題の出てくるカブ再生
まだまだ続きます
【追記】 次回の記事です
よろしければこちらからどうぞ ↓


































