日常を営む自由は誰にも奪わせない | よしすけのツレヅレなるママ 映画日記

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大好きな映画の感想をメインに、読書感想や子育てについてetc…のんびりした日々をゆるゆると綴った日記です

『枯葉』

(2023年 フィンランド他)


つい数日前は

3月下旬の陽気だったのが一転

今日は大型の寒気に見舞われ

朝から冷え込んでいたが

午後からは更に寒さが身に染みている。


私が暮らす太平洋側の暖かな地域でも

これだけ寒さが堪えるのだから

被災して不便な生活が続く方々の

心と身体の健康が心配。

微力だけど

私は私なりの支援を続けていくしかない。


年明けて24日が経った。

今日はやっとこさの映画初め。

選んだのは

引退撤回して撮影した

アキ・カウリスマキの『枯葉』


カウリスマキかカウリマスキか

すぐ分かんなくなっちゃう

ってこれ何回目?泣き笑い

「🐿が薪を買うカウリスマキ」

テストに出るから憶えよう上差し(ウソ)





この先ちょっとネタバレあり。

未見の方は要注意⚠️⚠️⚠️





introduction
2017年、『希望のかなた』のプロモーション中に監督引退宣言をし、世界中のファンを悲嘆に暮れさせたアキ・カウリスマキ。それから6年、監督カウリスマキはあっけらかんと私たちの前に帰ってきた。可笑しみと切実さに満ちた、最高のラブストーリーを連れて。

新作『枯れ葉』の主人公は、孤独さを抱えながら生きる女と男。ヘルシンキの街で、アンサは理不尽な理由から仕事を失い、ホラッパは酒に溺れながらもどうにか工事現場で働いている。ある夜、ふたりはカラオケバーで出会い、互いの名前も知らないまま惹かれ合う。だが、不運な偶然と現実の過酷さが、彼らをささやかな幸福から遠ざける。果たしてふたりは、無事に再会を果たし想いを通じ合わせることができるのか? いくつもの回り道を経て、物語はカウリスマキ流の最高のハッピーエンドにたどりつく。
(公式サイトより転載)


以下

私的に好きだったところをランダムに…


アンサは家に帰ると必ずラジオをつける。

ロシアとウクライナの戦争のニュース。

そして音楽番組に切り替える。


アンサは戦争に対し

一度だけ憤りをみせたが

それ以上声高に

反戦を表に出すことはなかった。


それよりも

アンサの日常を通して

理不尽には屈しないという

強いメッセージが発せられていた。



アンサがスーパーで働いていた時に

廃棄する食品を

食べ物に困っている若者に分けていた。


アンサ自身も廃棄食品を持ち帰っており

日頃アンサの行動を見張っていた警備員が

上司に密告しクビを言い渡された。


その時にアンサを庇った同僚の女性二人

一人はアンサと一緒にクビに

一人は自分から「辞めてやる」と言った乙女のトキメキ



それから

ホラッパの職場の先輩のカラオケ王。

いつもホラッパを気にかけていて

ホラッパがクビになっても

なんやかんや世話焼いてるのが良かった乙女のトキメキ




アンサと一緒にスーパークビになった女性も

ずっとアンサのことを気にかけていて

良い人だったな。


二人がカフェ?で飲んでた

飲み物のグラスのマドラー

先っぽが寿司だった寿司


『希望のかなた』といい

カウリスマキは寿司が好きねー泣き笑い



ホラッパが選んだ映画が

ジム・ジャームッシュの

『デッド・ドント・ダイ』

よりによって

初デートにコレを選ぶとはね爆笑


でも

アンサは「こんなに笑ったのは久しぶり」って

言ってたから

ホラッパ、ナイスチョイスグッ



今回のワンコもめちゃくちゃ可愛かったラブラブ

カウリスマキ作品に出てくるワンコは

いつもほんとに可愛いのだ犬犬



そしてそして

ここからは私のズキューン案件飛び出すハート飛び出すハート


その1.パブのライブシーン。

マウステテュトットという

姉妹デュオの歌にズキューン飛び出すハート飛び出すハート


 マウステテュトットのインタビューと劇中歌(一部)


その2.アンサのウインク飛び出すハート飛び出すハート

これはぜひ作品を観て確かめてみてねウインク


アンサ役のアルマ・ポウスティは

『トーベ』も良かったラブラブ


彼女の雰囲気

カウリスマキ作品にもよく合ってたなニコニコ



 アルマ・ポウスティ主演『TOVE/トーベ』レビュー


世界中で戦争や紛争が続いている。

貧困や格差は広がるばかり。


無力感に打ちひしがれてしまうけど

理不尽で暴力的な世の中であっても

変わらず日常を続けていく。


それが力を持たない私たちにできる

抵抗なんだと

アキ・カウリスマキは教えてくれた。


恋をする、映画を観る、歌を歌う、

好きな人のために花を買う、

誰かと他愛ないおしゃべりをする…

日常を営む自由は誰にも奪わせない。


大きな声で叫ばなくても

大切なことは伝えられる。

アキ・カウリスマキは

力を持たない私たちの代弁者だと思う。



アキ・カウリスマキ監督『希望のかなた』レビュー