イソギンチャクとクマノミみたいなパートナーシップ | よしすけのツレヅレなるママ 映画日記

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大好きな映画の感想をメインに、読書感想や子育てについてetc…のんびりした日々をゆるゆると綴った日記です

 



バリキャリの内装デザイナー愛子ちゃんは

仕事はデキるけど家事が苦手。

婚約中の彼氏にそのことを伝えても

全然分かってくれない。

「愛子の手料理が食べたい。

簡単なものでいいから」と言われてしまう。


絵本作家のともこはもうずっとスランプ中。

描きたいものが何か分からなくなっていて

イラストの仕事で食いつなぐ

ギリギリの生活。


高校の同級生の結婚式で

愛子ちゃんとともこは再会したが

お互いの呼び方がうろ覚えなほど

高校時代の二人に接点は無かった。


披露宴で二人は同じテーブルになったが

彼女たち以外はみんな子持ちの既婚者。

噛み合わない会話に

自分たちが世間的には

マイノリティであることを痛感。

疲れきった二人は

駅までの帰り道で本音を語り合った。


それからしばらく経ったある日。

ともこはスーパーで

号泣する愛子ちゃんと再会。


ともこは愛子ちゃんを自宅に連れ帰り

話を聴いた。

愛子ちゃんは

結婚はしたいけど家事は全くもって無理。

彼氏の理想は普通の家庭。

それは実家のような家庭という意味で

家事は妻がするもの。

それが普通でしょという考えだった。

愛子ちゃんはあまりにも自分の理想と違う。

それで一方的に彼氏から

婚約破棄されてしまったというのだ。


なぜ結婚と家事がイコールになるのか。

いまの私のことを愛しているから

結婚しようと思ったはずなのに

いざ結婚となった途端に

なぜ私ではない私が求められるのか。

しかもそれを求められるのが

なぜ女性の方だけなのか。


ともこに話して

少し落ち着いた愛子ちゃんは

部屋中を満たす

美味しそうな匂いに気がついた。


ともこが出してきたのは

塩で8時間煮込んだ肉。

一口食べた愛子は目を丸くした。

こんな美味いもの作れる人は魔法使いだと。


ともこは昔からプリンセスが嫌いで

魔法使いに憧れていたから

愛子ちゃんにそう言われて嬉しかった。



ともこは愛子ちゃんに

家事全般好きだけど

恋愛や結婚には興味がないのだと言った。

それなのに周囲の人からは

「家事が得意なら良いお嫁さんになるね」

「好きな人がいないのは

まだ運命の人に出会っていないだけ」

と言われてしまうことに

いつもモヤモヤしていたのだと。


なぜ家事と結婚がイコールになるのか。

恋愛や結婚をしない人は

未熟と見なされてしまうのはなぜなのか。


「いまは恋愛よりも

もっとバリバリ働きたい」

という愛子ちゃんは

「3口コンロのキッチンだったら

もっとお料理できるのに」と

嘆くともこに言った

「ウチのキッチン3口コンロだよ。

使ってないけど」



二人は愛子ちゃんのマンションで

共同生活することにした。

家賃は8:2。

生活費は折半。

愛子ちゃんは外でバリバリ働けるし

ともこは自宅で本業の傍ら

楽しみながら家事ができる。

二人にとってはマストなパートナーシップ。


ところが

恋愛体質の愛子ちゃん。

「いまは恋愛より仕事…」って言ってたのに

同業者のゆきと出会い

まんまと恋におちてしまうのだった…


ぽってり苺ぽってり苺ぽってり苺


今年の初めに放映された

テレ東のドラマ『今夜すきやきだよ』


よくあるメシ系ドラマだろうと

スルーしてたんだけど

観始めたらなにこれ

めちゃくちゃ良いドラマじゃん飛び出すハート飛び出すハート飛び出すハート



マイクロアグレッション

セクシャリティ

性別役割分業

エイジズム…から始まって

自己の加害性まで掘り下げてから

血縁ではなく

ゆるく繋がるコミュニティに

帰結していくのが最高だったなおねがい



価値観が合わないから諦めるのではなく

建設的な話し合いを経て

お互いの「ちょうどいい」を

見つけていくのは

規模は小さくとも民主主義。


そう。

ジェンダー平等もフェミニズムも

民主主義なんだよと

当たり前のことを再認識乙女のトキメキ



私的にはともこの友だちの

しんたがすごく好きだった。

隠れ家カフェ男爆笑


何時でも

どこにいても

誰といても

しんたはずっとしんたのまま。


自分の感情を大切にしているから

周りの人の感情も蔑ろにしない。

私もしんたみたいな人に

なりたいなぁって思った。


ともこが

「しんたも『人生の仲間』の補欠に」

って言ったのは冗談としても

私はしんたとならバッテリー組みたいな指差し



コミカルなイメージの三河悠冴。

今作も基本コミカルなんだけど

正直で真摯なところが良き良き乙女のトキメキ


昨年観た『さかなのこ』と

『MONDAYS』も面白かったし

これからの活躍も注目したいな。