銭湯盛り上げ隊 第22番 福の湯@国分寺市
湯喝度:よろし
洗い場瞑想度:よろし
番台:フル
男女湯絆度:よろし
昭和度:よろし
赤蛇口度:よし
ペンキ絵:富士山by早川氏
備考:薪式、水風呂なし、おばあちゃんよろし
総合瞑想度:よろし
スーツ面2号ガイド:★★★
今日は立川で飲みがあったので、帰りにひとっ風呂浴びることにした。
銭湯検索。立川市に5つ、国立市に2つ銭湯があるが、番台式はない。
さらに探すと、国分寺市に3つ銭湯があり、2つが番台式。
国分寺市、いいところだ。
国分寺駅から徒歩7分の福の湯へ行くことにする。
国分寺駅を降りて商店街を歩く。
今日は風がとても冷たい。
商店街を左折すると一気に人がいなくなる。
煙突が見えた。ここだ。
木曜日午後9時30分。
のれんの奥は見えない。ここにドアがあるタイプは初だ。
まさか平成スタイルか?
カラカラカラ。
傘立て、そして木の感じ。何の問題もなく昭和度が期待できる。
ガラガラガラ。
番台はおばあちゃん。
どこかなつかしく、とてもあたたかい。
昭和銭湯バリバリスタイル。天井もバリバリ。文化財並み。
高い天井からつり下がる、十字に配置された蛍光灯もかなりイカす。
こんなナイスなインテリアは都内のこじゃれたレストランでもないだろう。
ひとりうなずくスーツ面2号。やるなここは。
風呂場へ。
富士山がやさしく迎えてくれる。
そして真ん中の島が鏡なしスタイル。
これは斬新であった。初である。
近所の孫の湯も同じスタイルらしい。
東京西部はこういうスタイルなのだろうか。
瞑想準備完了。湯船へ。
うーむ、西伊豆の富士山がすばらしい。
早川氏の作だ。
そして岩にぶち当たる波は力強い。
爽快である。
その下には九谷焼のタイル絵。
これがまたすばらしい。
鯉が泳ぎ、滝登りのところまで描かれている。
ナイス喝である。
しばし瞑想。
ココロ洗われる。
煩悩流しタイム。
両サイドの洗い場の鏡には、今はないと思われる近所のお店の広告が残っている。
洗い場で同席した、銭湯好きのドッグリバー氏と盛り上がる。
映像作家の彼は、特にここのタイル絵が好きだという。
ドッグリバ-氏の解釈では、湯船の我々がタイル絵の鯉となり右から左へと川を上って行き、滝を登る。
そしてペンキ絵へとつながり、丘を越え、左から右の女湯の方、富士山の頂上まで登っていくというストーリーだ。
うむ、縁起がいい。あやかろう。
ふたりで風景を堪能する。
いい景色だ。
じゃ、僕先上がります。
ドッグリバー氏は先に瞑想を終えたようである。
スーツ面2号、しばし無の世界へ入る。
気持ちよい。
いい瞑想ができた。
風呂上がりにコーヒー牛乳をやりながら番台おばあちゃんに聞く。
まず番台の手すりの装飾がすばらしい。
雲をあしらったもののようだ。
おばあちゃんから見て右側、女湯側の方だけくたびれている。
貸しタオルをやっていたころ、回収したものを右の番台手摺へかけていたそうである。
この手摺がほしいと名乗り出ている人もいるそうだ。
閉店間際となり掃除がはじまる。
おばあちゃんの担当は、電気のスイッチを消す作業。
番台の上から背伸びしてなんとか届いたスイッチ。
数あるスイッチから、何個か消す。
入り口の脇には籐のかごが高くつみあがっている。
当時ひとつ3000円したらしい。
あそこはロッカー小さくしちゃったからね、昔はあそこにカゴがいれられたんだけど…
昭和銭湯では、たまにこのカゴが置いてある。
どこも同じ会社のものと思われる。どれも50年ほど前のものだ。
今度使ってみよう。
おばあちゃんには、どれも思い入れがある。
聞くと間髪いれずにストーリーが出てくる。
この銭湯のすべてに愛情を注いできたのだ。
でもその表情、語る口調は、どことなくさびしい。
もう長くは続けられないわね。
跡取りはいない。
大変よ、お風呂屋さんは。
後ろの機械も難しいのよ、54年やってても難しいわよ。配管なんかも入り組んでるのよ。
お風呂屋さんは大変よ…
言いながらうつむく。
おばあちゃんが番台から降りてきた。
あら、今日はおかしいよ、スカートが静電気でくっついちゃって、あらあら。
うまく歩けないわよ。
ちっちゃな後ろ姿。腰はちょっと曲がっている。
福の湯、続けてほしい。
スーツ面2号継ぐか。うむ。
番台、脱衣所、洗い場、湯船、ペンキ絵、タイル絵、おばあちゃん、すべてにおいてすばらしい。
ちなみにミシュランガイドって3段階評価なんですね。
じゃあ、スーツ面2号ガイドだ。
1つ星:特に昭和度の高い愛情銭湯
2つ星:極めて昭和愛情度が高く、遠回りをしてでも訪れる価値がある銭湯
3つ星:それを味わう為に旅行する価値がある卓越した昭和愛情銭湯
スーツ面2号ガイド、3つ星の愛情銭湯、福の湯。
また来るよ、おばあちゃん。

























