病院ベッド利用をもっと柔軟にしてほしい | 酔竜の館 新館

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全国的にはインフルエンザの方が流行っているかもしれませんが、ここ備後ではコロナが大はやりです。そろそろピークは過ぎたかもしれませんし、今後暖かくなればかなり減るはずです。

 

1月2月というのは病院にとってベッドがなかなか空かない(満床近くで運用する)、結構きつい期間です。職員の仕事量が増えるのはもちろん、入院させたい患者さんがいても1日2日待ってもらったり(その間点滴に通ったり)。そうするとかかりつけでもない救急搬送の患者さんなんて受けられません。

 

理屈としては一旦救急搬送を受けて、検査と最低限の治療をして、ベッドの空いている高次病院へ搬送、となるわけですが、受け入れ先を見つけるのが相当に困難です。例えば医師ひとりで当直をしている時にそういうことになったら、搬送先が見つかるまで下手すると2時間くらいかかりっきりです。

 

おそらくここでも数回書きましたが、病院のベッドの運用はかなり厳格に管理されています。昔だったら一時的に定員を上回ることはできましたが、今は厳禁。ベッド稼働率が低すぎると収入が減り赤字転落、8割くらいじゃきついようです。つまりベッド数100の病院だと80床埋まっているだけだと赤字。うちの病院だと平均90%あたりで運用しているんじゃないでしょうか。

 

ベッド需要の多い季節で95%くらいとすると、普通に運用したら需要の少ない季節では簡単に80%を切るわけです。まあまあ信頼のある病院だと他の病院から転院依頼が来たり、体調を崩しやすい施設入所の高齢者の受診先としても人気が出ますが、そうでない病院だと考えただけで恐ろしいです。

 

結論ですが、国はやりすぎました。病院には最低限のもうけしか出させませんよという方針で、削れる所はめちゃくちゃ削られて来ました。ベッド稼働8割でも黒字になるようなやり方さえしてもらえたら何とかなるでしょうけど、先進国の中で突出して多いベッド数を削減する、医療費を削減する、それだけでめちゃくちゃにしてしまいました。

 

削るなら後期高齢者に対しては高額医療や延命措置だと思うのですが、そういう感じじゃありませんね。