ペットの安楽死問題 | 酔竜の館 新館

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今日のYahooのニュースで、「ペットの安楽死悩む飼い主」というようなタイトルの記事がありました。回復の見込みのない病気にかかり、苦しみだしたらどうしますか、ということです。
 
実例として低血糖で脳にダメージを負った犬と、認知症でひたすら家の中をぐるぐる歩いていて眠らなかった犬、度重なるけいれんで苦しむ犬のことが載っており、いずれも安楽死を選択した結果飼い主さんが苦しんでいるという内容でした。
 
野生動物の場合は自分でえさを取れなくなると命を失います。ペットの場合は野生動物として扱うのは抵抗があると考えるのは不思議のないことです。ペットが人間と野生動物の中間的な存在だと考えると、まず人間だったらどうするかを考えるのがいいと思います。
 
低血糖で脳にダメージを負ったのが例えば若い人であったら、点滴をしたりして命をつなぐでしょう。普通の点滴はカロリー補給が不十分ですし、いずれ血管が痛んでできなくなるので、鼻から管を入れたり胃瘻をしたりして栄養剤を入れることを考えるでしょう。
 
でもこれって果たしてご本人のためになっているのでしょうか。例えば意識が完全になくなっているならまだしも、意識があるのにそれを表現できない状態であったとしたら、これは耐えがたい苦しみになるんじゃないかと思います。
 
それでも自分のために生きてくれ、というのは「エゴ」の一言で片付けてもいいことかもしれませんが、他人のために生きるというのも人間の幸せの一つです。簡単に否定はできません。
 
そこで判断基準となるのが、「自分がその立場になったらどうしてほしいか」です。
 
私は絶対に嫌です。自分自身が先ほどの3つの事例のようになったとしたら、退院して家のふとんに寝かせてもらい、医療行為はすべて中止し、食事も水分もとらないのがいいです。2日3日も経てば脱水でぼんやりして、その後数日で眠るように旅立つはずです。
 
実は安楽死については私は反対です。命を助ける教育を受けているはずの獣医師が薬を投与することになりますので辛いはずです。飼い主もそれでOKではなくて良心の呵責に苦しむのであれば、あまりいいことはありません。医療を中止して食事も水もあげない方がいいです。
 
本当はもっと根本的に、我々の死生観を考え直すべき時期に来ているのではないかと思います。医療はこの30年ほどでかなりの進歩を遂げましたが、その反動で自然死が受け入れられなくなっています。医療の介在がなければ死はあり得ない、というのはいかにも不自然です。医療がなければこうなっていた、という形で死を迎えるのは何も問題がありませんし、そういう形の死を許容できない方が大きな問題のような気がします。
 
今の医療はこういう自然な死をよしとしてくれませんので、意思表明をしておかなければいけません。去年亡くなった祖母は家族で話し合い最後はそのようにしました。うちの犬も数年以内に死が避けられなくなりそうですが、そのようにするつもりです。