新緑の季節になりました。
梅雨前の爽やか陽気。
このところの前橋はまるで南仏のようです。
そんな素敵な季節に、毎年5月恒例のアマダレ展を
今年も昨年に続き、企画展として開催します。
本年で12回目となる「アマダレ展」を開催いたします。
本展は、東北芸術工科大学日本画領域教授・長沢明氏が画廊翠巒にて個展を開催されたご縁からスタートした企画であり、当画廊と長沢明氏による「若手作家育成事業」として継続している、東北芸術工科大学大学院日本画領域修了作家によるグループ展です。
将来性豊かな若手作家たちの発表の場として毎年開催を重ね、今年で第12回を迎えます。
今回は、同大学院修士課程を修了後、既に活躍を見せている2名の作家です。例年は3名による構成ですが、本展ではあえて2人展とすることで、作家それぞれの世界観や作品表現に、より深くスポットを当てた展示となっております。
大野菜々子は、大学院修了制作にて最優秀賞を受賞。その後も東北芸術工科大学副手を務め、第9回郷さくら美術館 桜花賞展奨励賞を受賞するなど、着実に活躍の場を広げています。
その土地と人の記憶、というものは、デジタルアーカイブが主流となった現在では、それらは単なる情報・数値の集積として取り扱われ保存することが専らですが、そこには必ず、そこに関わる人々の感情、そして数値や情報では整理できない営みがあるはずです。
さらにそこには、その人々が生を受け、生活していく以前から存在する、土地の文脈があります。そうしたものをひっくるめて表現するその作業は、デジタル世界へ物事の価値観が移行していく私たちへ改めてその意味を問い直す、美しい研究書のようです。
奥山和奈可は、大学院修了後も数多くの展覧会へ精力的に参加・発表を続け、「公募 害蟲展 season2 ~ワルモノにされたイキモノたち~」では最優秀賞を受賞するなど、独自の視点による作品世界を展開しています。
本展では、ミモザやドグダミ、たんぽぽやぺんぺん草などの、身近な草花をモチーフとした作品を多く展示しています。
常識的には、忌み嫌われる、枯れた植物、雑草。
けれども、嫌い嫌いと言いながらも、なぜか構ってしまう、そして、崩れかけ、腐りかけのものは、なぜ人の心を奪い、時には満足させ得るものとなるのか。
生と死・好悪、そして美醜は紙一重。
ここに展示される”忌まわしい”ものの意味を自身で反転させることができるかどうか、
鑑賞者は試されているのかもしれないとも感じてしまします。
今回の2人の作品は、一見すると、印象の異なる作品群のように感じますが、
しかし、良い意味で、少し泥臭く、
いかにも人間・生き物らしく、生きること、そこにあること、について
精神世界だけでなく、物理的なものにこそ、その意味を探り、現世を探求している、
今だからこそ、今を生きる我々にこそ問うべき仕事であるように思うのです。
本展では、アクリル絵具や岩絵具を用いた日本画作品を中心に、120号の大作から小品、立体作品まで14点を展示いたします。
なお、初日・二日目は作家本人が在廊予定です。
ぜひこの機会にご高覧いただけましたら幸いです。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。
本展開催に際し、作家からは以下のような文章が寄せられました。
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大野菜々子
私は、土地に蓄積された記憶や、人々が暮らしてきた痕跡を掘り起こし、普段は見えにくい「時間の層」を作品として可視化することをテーマに制作しています。過去の芸術作品の調査やフィールドワーク、自身の身体的な経験を手がかりに、記録や土地に眠る記憶を観察し、絵画やインスタレーションとして再構成しています。
制作の原点には、故郷である秋田県男鹿市の伝統行事「なまはげ」の調査があります。そこから、地方と都市における家族や共同体の変化に関心を持つようになりました。また、山形県南陽市の山間集落での滞在制作や地域の方々との交流を通して、土地に刻まれた生活の記憶や時間の厚みを作品に取り入れてきました。
近年は、関東大震災をモチーフにした作品や、多文化共生の現場での経験をもとに、災害の記憶や変化する共同体にも目を向けています。日々の制作では、過去と現在を往復しながら、見過ごされてきた記憶に新たなかたちを与えることを大切にしています。
奥山和奈可
害虫や雑草、死や腐敗といった、現代社会で忌避されがちな存在に光を当て、慈しみを寄せたくなるような存在として翻訳し描きます。
煮出した珈琲を用いた古紙のような斑のある画面に、墨・金箔・岩絵具を用いて緻密に神秘性を表現することを得意としていますが、2024年の個展以降は、焼いた銀箔を背景に胡粉を盛り上げることで立体感を出すアプローチに注力しています。
これは化石の質感から着想を得ており、立体的な表現によって対象のマチエールを際立たせ、岩絵具や方解末による反射光の煌めきによってフォーカルポイント(焦点)の役割を与えます。
本展ではこのアプローチを軸に、ナズナやドクダミなど花のモチーフを例年より多く取り入れ、生花とドライフラワーにより生と死の循環を表現しています。
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また開催期間中、来廊が可能でない方には
動画を準備し、YouTubeで配信いたしますので
実物の作品鑑賞のようにはいきませんが
展示された作品の雰囲気やスケール観の参考にした頂き
ネットからのご購入も 以下から手続き頂けますので
是非参考にしてご高覧いただけたら幸いです。
東北芸術工科大学との共同企画:若手作家育成支援事業
2026年画廊企画PART5
■「アマダレ2026 大野菜々子・奥山和奈可 展」
■2026年5月16日[土]ー24日[日](19日火曜日休廊)
10:30-19:00(最終日17:00迄)
■画廊翠巒:GALERIE SUIRAN
■371-0801 群馬県前橋市文京町1-47-1
■TEL:027・223・6312
■Eメール:suiran@suiran.com
■URL:画廊翠巒/GALERIE SUIRAN
アマダレ2026の作品購入は以下から
👇
1)画廊翠巒オンライン:アマダレ展2026(大野菜々子・奥山和奈可)作品販売注文フォームVol.1
2) 画廊翠巒オンライン:アマダレ展2026(大野菜々子・奥山和奈可)作品販売注文フォームVol.2










































