【再投稿】フランス・第2の故郷 エクサンプロヴァンスVol.27 | すいらんぶろぐ

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フランス・第2の故郷 エクサンプロヴァンスのつづきです。

 

これは、僕がフランスに単身芸大留学で

フランスへ旅立つ前と旅立った後の

様々な出来事を思い出しながら綴っています。

 

以前から断片的にいろいろな人に話していて

”まるで小説の中の出来ごとのようだ” 

と言われるので

じゃ~ブログで最初から思い出しながら書いてみようと思って

書き始めたものです。


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で、友人Kがお土産に置いていったフォークギターは

さすがにちょっと高いギターだけあって、

いい音がしました~。

 

それまで、他の日本人から使わないからと言って

僕に譲ってくれたクラシックギターは持っていましたが

まあ、クラシックとフォークの違いはありますが

「ギターとして音はなるけど、今一つ・・・」

という程度のもので、

メーカーもかなりマイナーなものでした。

 

だから、同じ曲を弾いても

全然違っていて気持ちがいい

海外留学していると、

いろいろな意味で常に少し無理をしながら

虚勢を張って生きているので・・・、

まあそれでないとなかなか上手くいかないので

心が渇いてくるとうか、

荒れてくる人が多いんです。

 

だから、歌をうたったり、

好きな曲を聞いたりすることで

ストレスを発散することが多くて、

みんなで集まって、飲み会をしながら歌をうたう・・・。

そんな場面でいつしか、心を許せる人との間では

僕が弾き語り・・・

 

日本に居る時から、ギターは多少やっていて

歌は、こっそり隠れて唄っていた感じなのですが

フランスに行ったら、

なんか知らないうちに弾き語りをするようになって・・・。

 

飲み会をすると毎回、何曲も歌って

それも僕はどちらかと言うとあまり明るい歌ではなくて

暗い歌をうたうことが多いというか、

好きだったりしたので・・・。

 

そうすると皆な大粒の涙をながしながら、

"フランス人のバカヤロー!”

”○○○に帰りたいよ~・・”

”クソ~、〇○のヤツ 一生恨んでやる~”

とか、

普段抱えているストレスを発散するかのように

泣きながらお酒を呑んで、

そのあとはスッキリ みたいな感じでした。

そんなこともあって、突然友達から

 

”コンサートをやろう” 

と僕の意思とは関係なく

盛りあがってしまって、コンサートをすることに。

 

会場も企画してくれる日本人やフランス人、

ドイツ人、スイス人などが

地下蔵のような会場をみつけてくれて、


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そのころ、日本でパントマイムをやっていた

という劇団員の男性が 日本語で歌っても 

その詩の内容がわからないだろうから と

歌詞をパントマイムで僕の歌にあわせて翻訳する 

というのです。

 

そんな僕主体ではなく、

友達の輪から企画が立ちあがったこのコンサートも

僕の唄のレパートリーの中で、

テーマを決めてコンサートをした方がいい

ということになり、

「分かりやすい」 ということで

「恋 L'Amoeur」 に!

 

出合いから、恋が始まり、恋愛から愛に、

そして破局、別れ そしてまたあらたな夢へ 

みたいな構成で、それに合った選曲で・・・。

勿論全曲日本の詩。

五輪真弓や因幡 晃、小椋 佳、

井上陽水、さだまさし などなど・・・。

 

ポスターもシルクスクリーンで制作して、

漢字の「恋」をデザインしてもらって

エクサンプロヴァンスの街中に

100枚くらい貼って準備OK。

このポスターも大人気に。


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若かったからなのか、けっこう無謀だったのか、

それともちょっと自信があったのか、

自分でもよくわからないのですが

当日は、無名の実績のない日本人の素人が歌うコンサートに

チケット代当時で20フラン。日本円で約1500円。

カフェが一杯1フラン80くらいの時で

この値段にも関わらず、約100人を集めて開催。

いつも赤いバイクに乗って走り回ってる日本人が

コンサートをやるらしい って

どこからか 噂になっていたんだそうです。

 

結局、このコンサートでは約20曲くらい唄ったのですが、

このコンサートに来てくれたお客さんは

約8割くらいは日本人以外で、

パントマイムによる通訳効果もあったのか、

内容を理解してくれて 悲しい唄では皆な大泣き!!

 

ちょっと、地下のワイン蔵だったということもあり

薄暗くて、声もよく響いたせいもあって

盛りあがったのでしょう。

大盛況、大成功で終了しました。

 

そして、予想外の成功と収入になったので、

その後、この会場の上にあるカフェブラッスリーに移動。

スタッフ約20人の多国籍スタッフと共に、

僕の権限はまったくなく、

結局全額飲み代に使ってしまいました。

 

”結局、みんなの余暇の為に僕は唄わされただけ・・・??!”

まあでも本当に楽しいイベントでした。

 

その後、またやろうと 多くの友に言われましたが

コンサートはこの1回のみ。


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この後、唄うことがバイトになってしまうので・・・。

 

つづく