■今号のスゴい★PR事例■
米3大炭酸飲料メーカーが、2025年までに消費者当たりの
飲料からの摂取カロリー20%減に合意。
元大統領の後押しで、飲料の低カロリー化・
ヘルシー志向に拍車!
|スゴい★PR《世界のマーケティング最新事例》
読者の皆様、こんにちは。
先日9月23日の火曜日、米3大炭酸飲料メーカー、
・Coca-Cola(コカコーラ)
・PepsiCo(ペプシ)
・Dr Pepper Snapple Group (ドクターペッパー)
が、NYで開かれていた毎年恒例、今年で10回目の開催となった、アメリカ元
大統領、Bill Clinton氏が主催する「Clinton Global Initiative」という
会の議場で、ある大きな合意に達したことが発表されました。
Picture:Screenshot of CTV News California
それが、
「2025年までに、アメリカ国民の飲料類からのカロリー摂取を平均20%減らす!」
というものです。
アメリカでは、ファーストフードチェーンとともに、砂糖を大量に含む飲み物を
商品としているこうした飲料メーカーは、アメリカ国民の非常に高い肥満率、また
心臓病や糖尿病のリスクを高めている元凶の一つだとみなされ、より健康的
な食生活に関心を持ち推進している、有識者組織、消費者団体などから標的と
されていました。
クリントン元大統領は、
「合意は大きなステップだ。
これで、毎年数ポンド体重減少が期待できると聞いている。」
と今回の3大メーカーの合意を歓迎しています。
Picture:Screenshot of NY Times
もちろん、飲料メーカーは既に消費者の「ヘルシー志向」に応える数々の施策を
展開してきました。
2006年には、アメリカの小・中学校へは、ミネラルウォーター・低脂肪牛乳
もしくは100%果汁ジュースのみの販売で合意し、高等学校に対しても、ソーダ類
についてはダイエットバージョンに限定することに同意しました。
一般市場においては、各社から発売されている、「ダイエット」「ゼロカロリー」
バージョンのソーダや、コカコーラであれば、ミネラルウォーター「Dasani」の
フルーツフレーバー、同じくペプシコではミネラルウォーター「Aquafina」に
フレーバーを加えたものなどが市場でシェアを伸ばしています。
Picture:Screenshot of Adventures In Ads
また、通常よりも小さいサイズの商品の流通・販売もプッシュされてきています。
Picture:Screenshot of Wall Street Journal
さらには、最近発売された情報誌「Nature」では、ローカロリードリンクなどで
使用されている「人工甘味料」が、血糖値を上昇させてしまうという内容の
論文を発表しましたが、ロー&ゼロカロリー飲料を実現させていた人工甘味料
に対しても、その成分と人体への影響に疑問が呈されるようになりました。
そのため、ペプシコでは先ごろから、
「Pepsi Made With Real Sugar」
と称し、オリジナル、バニラ風味、チェリー風味の3種のドリンクを2014年4月から
販売しています。
Picture:Screenshot of Gamespot.com
今後は、自動販売機や店頭のクーラー什器、飲食店などに設置されている飲料
ディスペンサーなどに、カロリー表示を展開していく他、小さいサイズや
ロー&ゼロカロリーの商品の流通・販促を強化し、マーケティングを通じて、
消費者に「ソーダ類摂取を控えること、飲料からの糖分・カロリー摂取に留意
すること」などを、強力にプッシュ、呼びかけていくそうです。
ちなみに、これら合意に達した3社が、2025年までに目標を達成できなかった
としてもペナルティなどは無いそうですが、第三者団体がその進捗などを
厳しく監視するということです。
最後にもう一つ、クリントン元大統領のコメントを紹介します。
”When I was in my freshman year in college trying to live on a dollar a day,
I drank at least one and sometimes two 16-ounce bottles of Royal Crown Cola
a day because they cost 15 cents,”
「カレッジ一年生の時は、一日1ドルで生活しようとしていたんだ。 毎日少なくとも、
16オンス1本、時には2本のロイヤルクラウンコーラを飲んでいたよ。だって1本たった
15セントだったから。」
Picture:Screenshot of Rochelle Rivera
アメリカの貧困層コミュニティでは、ソーダ類からの摂取カロリーが、子どもの
一日の必要摂取カロリーの半分にも及ぶと、同氏は議場でコメントしており、
この問題の根深さも危惧していましたが、時代の流れに即して大きな決断・合意
に達した業界のトップ3社の努力が、アメリカ国民をより健康な体へと導いて
くれることを期待したいですね。
※ニュースソース
※Wall Street Journal
※NBC NEWS
※NY TIMES
※AdAge
■編集後記■
読者の皆様、こんにちは。スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。
秋分の日を過ぎ、日一日と日の出が遅くなり、そして日暮れが一層
早くなってきているように感じます。
ここのところ、曇りや雨の日が多いこちらですが、雨の景色を窓から
眺めながらふと思ったことと言えば、
「今年はハリケーンが少ないな・・・」
ということでした。
例年、8月から9月にかけては、ハリケーンの発生や、時には東海岸中部、北部
への接近などもニュースになるのですが、今年はそんなニュースをめっきり
耳にしていません。
日本でも、台風が多く発生、接近する年もあればそうでない年もあったり
しますよね。
とは言え、大西洋エリアでは、2014年は6月1日から11月30日までが
「ハリケーンシーズン」なので、まだまだ安心はできません。
もしもの時に備えて、次の晴れた休日には、庭の大木の枝を剪定
しておこうかな、などと思ったりしています。
一雨ごとに秋の気配をより一層色濃く感じるようになってきました。
長袖のシャツもついに登場。
季節の変わり目ですので、読者の皆様も体調管理などにご留意くださいませ。
※にっぽんの熱いマーケターの連載コラム、アメリカの旬なマーケティング
ニュースをタイムリーにお届け。
『にっぽんのマーケター』
■今号のスゴい★PR事例■
●米3大炭酸飲料メーカーが、2025年までに消費者当たりの飲料からの摂取カロリー20%減に合意。元大統領の後押しで、飲料の低カロリー化・ヘルシー志向に拍車!|スゴい★PR《世界のマーケティング最新事例》●
読者の皆様、こんにちは。
先日9月23日の火曜日、米3大炭酸飲料メーカー、
・Coca-Cola(コカコーラ)
・PepsiCo(ペプシ)
・Dr Pepper Snapple Group (ドクターペッパー)
が、NYで開かれていた毎年恒例、今年で10回目の開催となった、アメリカ元
大統領、Bill Clinton氏が主催する「Clinton Global Initiative」という
会の議場で、ある大きな合意に達したことが発表されました。
※(billclinton写真01)
Picture:Screenshot of CTV News California
それが、
「2025年までに、アメリカ国民の飲料類からのカロリー摂取を平均20%減らす!」
というものです。
アメリカでは、ファーストフードチェーンとともに、砂糖を大量に含む飲み物を
商品としているこうした飲料メーカーは、アメリカ国民の非常に高い肥満率、また
心臓病や糖尿病のリスクを高めている元凶の一つだとみなされ、より健康的
な食生活に関心を持ち推進している、有識者組織、消費者団体などから標的と
されていました。
クリントン元大統領は、
「合意は大きなステップだ。
これで、毎年数ポンド体重減少が期待できると聞いている。」
と今回の3大メーカーの合意を歓迎しています。
※(billclinton写真02)
Picture:Screenshot of NY Times
もちろん、飲料メーカーは既に消費者の「ヘルシー志向」に応える数々の施策を
展開してきました。
2006年には、アメリカの小・中学校へは、ミネラルウォーター・低脂肪牛乳
もしくは100%果汁ジュースのみの販売で合意し、高等学校に対しても、ソーダ類
についてはダイエットバージョンに限定することに同意しました。
一般市場においては、各社から発売されている、「ダイエット」「ゼロカロリー」
バージョンのソーダや、コカコーラであれば、ミネラルウォーター「Dasani」の
フルーツフレーバー、同じくペプシコではミネラルウォーター「Aquafina」に
フレーバーを加えたものなどが市場でシェアを伸ばしています。
※(billclinton写真00(
Picture:Screenshot of Adventures In Ads
また、通常よりも小さいサイズの商品の流通・販売もプッシュされてきています。
※(billclinton写真03)
Picture:Screenshot of Wall Street Journal
さらには、最近発売された情報誌「Nature」では、ローカロリードリンクなどで
使用されている「人工甘味料」が、血糖値を上昇させてしまうという内容の
論文を発表しましたが、ロー&ゼロカロリー飲料を実現させていた人工甘味料
に対しても、その成分と人体への影響に疑問が呈されるようになりました。
そのため、ペプシコでは先ごろから、
「Pepso Made With Real Sugar」
と称し、オリジナル、バニラ風味、チェリー風味の3種のドリンクを2014年4月から
販売しています。
※(billclinton写真04)
Picture:Screenshot of Gamespot.com
今後は、自動販売機や店頭のクーラー什器、飲食店などに設置されている飲料
ディスペンサーなどに、カロリー表示を展開していく他、小さいサイズや
ロー&ゼロカロリーの商品の流通・販促を強化し、マーケティングを通じて、
消費者に「ソーダ類摂取を控えること、飲料からの糖分・カロリー摂取に留意
すること」などを、強力にプッシュ、呼びかけていくそうです。
ちなみに、これら合意に達した3社が、2015年までに目標を達成できなかった
としてもペナルティなどは無いそうですが、第三者団体がその進捗などを
厳しく監視するということです。
最後にもう一つ、クリントン元大統領のコメントを紹介します。
”When I was in my freshman year in college trying to live on a dollar a day,
I drank at least one and sometimes two 16-ounce bottles of Royal Crown Cola
a day because they cost 15 cents,”
「カレッジ一年生の時は、一日1ドルで生活しようとしていたんだ。 毎日少なくとも、
16オンス1本、時には2本のロイヤルクラウンコーラを飲んでいたよ。だって1本たった
15セントだったから。」
※(billclinton)写真05
Picture:Screenshot of Rochelle Rivera
アメリカの貧困層コミュニティでは、ソーダ類からの摂取カロリーが、子どもの
一日の必要摂取カロリーの半分にも及ぶと、同氏は議場でコメントしており、
この問題の根深さも危惧していましたが、時代の流れに即して大きな決断・合意
に達した業界のトップ3社の努力が、アメリカ国民をより健康な体へと導いて
くれることを期待したいですね。
※ニュースソース
※Wall Street Journal
http://online.wsj.com/articles/soda-companies-set-goals-on-beverage-calories-1411493446
※NBC NEWS
http://www.nbcnews.com/business/consumer/coke-pepsi-pledge-cut-calories-drinks-n209906
※NY TIMES
http://www.nytimes.com/2014/09/24/business/big-soda-companies-agree-on-effort-to-cut-americans-drink-calories.html?_r=0
※AdAge
http://adage.com/article/news/coke-pepsi-sign-calorie-reduction-pledge/295105/
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■編集後記■
読者の皆様、こんにちは。スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。
秋分の日を過ぎ、日一日と日の出が遅くなり、そして日暮れが一層
早くなってきているように感じます。
ここのところ、曇りや雨の日が多いこちらですが、雨の景色を窓から
眺めながらふと思ったことと言えば、
「今年はハリケーンが少ないな・・・」
ということでした。
例年、8月から9月にかけては、ハリケーンの発生や、時には東海岸中部、北部
への接近などもニュースになるのですが、今年はそんなニュースをめっきり
耳にしていません。
日本でも、台風が多く発生、接近する年もあればそうでない年もあったり
しますよね。
とは言え、大西洋エリアでは、2014年は6月1日から11月30日までが
「ハリケーンシーズン」なので、まだまだ安心はできません。
もしもの時に備えて、次の晴れた休日には、庭の大木の枝を剪定
しておこうかな、などと思ったりしています。
一雨ごとに秋の気配をより一層色濃く感じるようになってきました。
長袖のシャツもついに登場。
季節の変わり目ですので、読者の皆様も体調管理などにご留意くださいませ。
※にっぽんの熱いマーケターの連載コラム、アメリカの旬なマーケティング
ニュースをタイムリーにお届け。
『にっぽんのマーケター』
http://nipponmkt.net/