【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例 -2ページ目

【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

今、戦略的にPRに取組む企業が売上を伸ばしている!
ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。

【今号のスゴい★PR】

 

 

オランダ発

 

他国とは一味違う!

平昌五輪ではナショナルハウスHHHに泊まろう

 

|スゴい★PR《海外マーケティング最前線》●

 

 

 


Source Medium

 

 

【SUMMARY】

 

・五輪開催時に各国が自国文化などを来場者にPRするナショナルハウスが年々多様化
・ナショナルハウス最古かつ最大のものは、オランダのオランダハイネケンハウス
・選手とファンが身近に五輪を楽しめるオランダハイネケンハウスには宿泊可能

 


【STORY】



「National House / ナショナルハウス」

 

 

 

前回のリオ五輪では、30か国以上が設置したナショナルハウスを皆様はご存知でしょうか?

 

 

 

「ナショナルハウス」または「ホスピタリティハウス」(または「ナショナルホスピタリティハウス」とも)」と呼ばれる施設は、オリンピックに参加している各国政府や各国のオリンピック委員会、そしてスポンサー企業などが五輪開催地で、自国の幅広い文化体験の機会を提供したり、観光PRなどを行うために設置されるものです。

 

 

近年の五輪大会では設置が恒例となっているナショナルハウスには、施設への入場がオリンピック選手のみに限定されているものや、特定の招待客のみが入場できるものもありますが、その多くは一般に公開されています(少額の入場料が必要な施設もあり)。

 

 

ナショナルハウスを設置する各国は、開催国の人々と世界各地からの観光客に向けて自国をポジティブにPRする良い機会として捉えていて、たとえばスイスは多くのブラジルの人が持っている「スイスは腐敗した政治家や官僚、金持ちたちが資産を隠す場所」というネガティブなイメージを払拭する目的と、前回サッカーワールドカップ開催時に実施したブラジルでのスイス認知度調査の結果があまりにも芳しくないものであったことから、「スイス・ハウス(House of Switzerland)」をリオ五輪時にオープンしました。

 

 

もちろん日本も、2020年の東京五輪のアピールもかねて「東京2020ジャパンハウス」を、バッハ地区の複合文化施設内に開設し、東京2020はもちろん、大都市東京と日本の魅力を紹介した展示コーナーや、茶道、書道、浴衣などの日本文化が体験できるエリアが設置されていたほか、設置期間中には数々のステージイベントも開催されました。

 


各国の個性豊かなナショナルハウスの中でも、その歴史、規模ともに一番と言われているのがオランダの「HHH」=「Holland Heineken House / オランダハイネケンハウス」です。

 

 


Source Holland Hineken House Official Facebook

 


1992年のバルセロナ五輪の時に初めて登場したオランダハイネケンハウス。

 

スポンサーであるハイネケンがDutch Olympic Committee(オランダ五輪員会)と協力して設置した第一弾のナショナルハウスは、テント設営式で選手とその家族が集うために設置されたこじんまりしたものでした。

 

 

以来規模内容ともに進化を遂げてきたオランダハイネケンハウス。リオ五輪時に開設したハウスの大きさは、10万スクエアフィート(およそ2800坪超)で、12メートル×7メートルサイズの大きなTVスクリーンが設置されたプール、いくつものバーカウンター(もちろんよく冷えたハイネケン生が楽しめます)などが設置されていました。

 

 

そして、オランダハイネケンハウスが他国のそれと際立って違う点というのが、同ハウスには自国のオリンピック選手が連日のように試合後に訪れて人々と袖を触れ合うこと。

 

メダリストが来場するとステージは栄誉を称える祝賀会場となり、メダリストたちも深夜まで会場でダンスなどパーティーを来場者とともに楽しむのだそうです。

 

 

 


Source Holland Heineken House Official Facebook

 

 


リオ五輪開催時に、試合後にオランダの選手がオランダナショナルハウスに到着し、ファンや来場者から盛大な歓迎を受けた模様はこちらの動画でもご覧いただけます。

 


" Heineken X Samsung – Home is where the heart is.  "

 

 

 

https://youtu.be/qUP4UWvdDLU

 


オレンジを身にまとったファンや選手などオランダ色に染まるオランダハイネケンハウスは、開幕が迫ってきた平昌冬季五輪でも開設されます。

 

一般入場が可能なオランダハイネケンハウスは、2月9日は入場料が無料(入場整理券が必要)。その後も、入場料12.5ユーロ(一日あたり)を支払えば誰でも入場することができ、試合後に会場を訪れるオランダのメダリストに会うこともできます。

 


進化を続けるオランダハイネケンハウス、人々が楽しみにしているのは会場でのパーティーだけではありません。今年のオランダハイネケンハウスの目玉企画といえば、「施設に泊まれる」ことなのです。

 

1月23日から27日の間、Booking.com ( https://www.booking.com/hotel/kr/hhh.html ) を通して予約を受け付けている宿泊企画。熱狂的なファンは一泊たった32,500韓国ウォン (およそ3300円)で、オランダファンの集う聖地で一夜を過ごすことが可能です。

 

" Booking.com Holland Heineken House "

 

https://youtu.be/-YEla6Y3kTI

 

 

<Holland Hineken House>

 

入場料: 一般入場可 32500韓国ウォン(12.50ユーロ)/日 (ただし2月9日は入場無料)
開館時間:毎日午後3時
公式ホームページ: https://www.hollandheinekenhouse.nl/
所在地: Gangneung cluster. 536, Haean-ro, Gangneung-sim Ganwon-Do, South Korea

 


東京2020でも、オランダハイネケンハウスはきっとユニークな仕掛けを用意してくれるのではないでしょうか(もちろん日本も負けていられません!)?

 

 


※ニュースソース

※Campaign UK
https://www.campaignlive.co.uk/article/stay-holland-heineken-house-winter-games-bookingcom/1455274

※Thrillist
https://www.thrillist.com/news/nation/olympic-hospitality-houses-rio-2016-national-house-parties

※Vice Sports
https://sports.vice.com/en_us/article/jp7g5x/olympic-hospitality-houses-are-a-place-to-cry-and-party-during-the-games

※Medium
https://medium.com/road-to-pyeongchang/olympic-hospitality-house-list-pyeongchang-ultimate-guide-to-pyeongchang-2018-cee00632a2c3

 

国発。

 

ミレニアル世代をターゲットにした

ダイエットコークのブランドイノベーションは

功を奏すのか?

 

|スゴい★PR《海外マーケティング最前線》

 

 

 

 

Source Coca-Cola Company

 

 

【SUMMARY】


・1983年から35年間もゼロカロリーソーダのナンバー1の地位を保ったダイエットコーク
・近年のソーダ飲料の消費低迷からブランドイノベーションを模索
・2年に及ぶ市場調査を経てミレニアル世代をターゲットに新商品を販売

 

【STORY】

 


35年間もの間、ゼロカロリー炭酸ドリンクの中でナンバー1の地位を保ってきたブランド。コカ・コーラ社のダイエットコークです。

 

 


Brandchannel

 


ダイエットコークは1982年に発売されてからたった1年余りのうちに、アメリカでナンバー1のダイエットソーダドリンクの地位を確立。また同時に、よりカロリーやダイエットに関心のある女性の間では、1983年末の時点で既にソフトドリンク類の中でナンバー1の地位を得ていたのだそうです。

 

当時のテレビコマーシャルがこちらです。

 


" Diet Coke (1982) "

 

https://youtu.be/ME22casPi3I

 

 


発売当初のタグラインは、「Just for the taste of it.」で、コカ・コーラ社からの商品であること、たった1カロリーであることなどがアピールされていました。

 

1982年に登場して以来、長く北米の人々に愛飲されてきたダイエットコークですが、近年のソーダ飲料の売れ行きが軒並み鈍化している状況の中、ダイエットコークの消費落ち込みもまた例外ではありません。

 

30余年前のセンセーショナルなダイエットコークの登場からその消費を支えてきた人たちは既にもう30台後半から50台に。加齢や健康志向の高まりもあり、今後こうした層の中でソーダの消費量が著しく伸びることは期待できません。

 

 

そこでコカ・コーラ社は北米のミレニアル世代をターゲットにした新たな境地を開拓すべく、およそ2年前からブランドイノベーションプロジェクトを進めていました。

 

コカ・コーラ社では、全米の1万人を超える人々から意見をヒアリング。

 

日頃よく食べている、飲んでいるものから、最近気になるフードトレンドや好きな味・風味などを、スイーツからエキゾチックでスパイシーなものまでジャンルを問わず広く意見を受け入れたそうです。

 

その結果を踏まえてまずは30種類のテストフレーバーを試作。

 

その中には、トロピカルフレーバー、シトラスフレーバーからスパイシーなもの、植物をフィーチャーしたものなどもあったのだそうです。


こうして試作とその後のテイスティングを繰り返す中から生まれた、近日中に新発売となるダイエットコークのフレーバーは以下の4種類です。

 


Coca-Cola Company Official Website

 


 Ginger Lime / ジンジャーライム
 Feisty Cherry / フェイスティチェリー
 Zesty Blood Orange / ゼスティブラッドオレンジ
 Twisted Mango / ツイステッドマンゴー

 


世界中の食べ物やフレーバーや食のトレンドを試す中から選ばれた4種類ということですが、チェリーコーラやコーラにレモンやライムを絞って飲むことなどは、アメリカでは特に目新しいことでもないので、新鮮味に欠けるようにも感じられます。

 

コーラ×マンゴーという組み合わせは、新しい気もしますが。

 

 

今回の新発売に合わせてパッケージも刷新。新しく販売される上記4種類とオリジナルのダイエットコークは、スリムでスタイリッシュな12オンス缶での発売となります。

 


ネット上では、ミレニアル世代が実際に新商品をテイスティングをした模様も公開されています。

 


" Millennials Try New Diet Coke Flavors for First Time "

https://youtu.be/51QDzjEOBc4

 

 

ターゲットとなるミレニアルの嗜好に合わせて戦略的に企画された今回の新商品とブランドイノベーション。

どのような結果となるのか楽しみです。

 

※Diet Coke Official Website
http://www.coca-colacompany.com/brands/diet-coke

 

 


※ニュースソース

 

※CNN Money
http://money.cnn.com/2018/01/10/news/companies/diet-coke-new-flavors/index.html

 

※Coca-Cola Company
http://www.coca-colacompany.com/stories/diet-coke-relaunch
http://www.coca-colacompany.com/stories/we-needed-a-big-idea-the-extraordinary-story-of-how-diet-coke-came-to-be

 

※Marketing Interactive
http://www.marketing-interactive.com/will-millennials-drink-to-diet-cokes-new-look-and-taste/

 

【今号のスゴい★PR】

 

インド発。

 

行為中には携帯電話をオフに!

安全な性行為の啓蒙活動は

コンドームブランドの責務

 

|スゴい★PR《海外マーケティング最前線》●

 

 

Source Manforce Condom Official Facebook

 

 

【SUMMARY】

 

・インドでは2割近いカップルが性行為中の携帯電話利用でリスクを高めている
・コンドームブランドが自社の社会的責任として安全な性行為の重要性を啓蒙
・性行為中の携帯電話利用をやめるよう訴えたキャンペーンは公共広告として評価を獲得

 

 

【STORY】

 


19%のインドのカップルが性交渉中に行っているある行為とは何だと思いますか?


India Today Sex Survey 2017によれば、19%のカップルが性交渉中に自分たちの行為を動画(や写真)に残しているのだそうです。

 

プライベートな楽しみとして安易な気持ちで撮影したものが、自身が全く予期していなかった結果やトラブル、例えば動画の流出といった事態を招く可能性があることは、皆さんが十分に知ることろだと思います。

 

しかし実際には、自分たちは大丈夫と思いながら2割近いインドのカップルが危険な行為に及んでいることは事実であり、そうしたリスクの高い行為が蔓延していることに警鐘を鳴らすことがブランドとしての責任だと考えた、あるインドのコンドームブランドがあります。

 

 

Manforce Condom / マンフォースコンドーム

 

 

 

Manforce Condom Official Facebook

 


インド最大のコンドームブランドである、マンフォースコンドーム。

 

インドで業界トップ5に属するMankind Pharma社傘下の、プレミアムクオリティコンドームブランドです。

 

 

これまでの同ブランドについて人々に思い浮かべるイメージを尋ねたなら、コマーシャルでその妖艶な魅力を振りまくインドにルーツを持つカナダ人女優サニー・レオーネ(Sunny Leone)さんを挙げる人がほとんどだったと思われます。

 

同ブランドのブランドアンバサダーを務める彼女は、実は元ポルノ女優という経歴の持ち主。現在はアダルト映画以外の映画女優として活躍する彼女は、インドでインターネットで検索される回数が最も多いセレブリティの一人でもあります。

 



Manforce Condom Official Facebook

 


しかし今回マンフォースコンドームが仕掛けたデジタルキャンペーンには、ブランドアンバサダーである彼女の姿はありません。

その代わりに、インドの4都市で300人を超える候補者と会う中から選ばれたカップルがキャンペーンのメイン素材であるショートフィルムの主人公となっています。

 

 

さらに、50を超える撮影候補地の中から選ばれたインドのNasikにあるSula Vineyard Resortで撮影が行われたキャンペーンフィルムがこちらです。

 

 

" #ShutThePhoneUp "

 

https://youtu.be/jGlf6gbsvUI

 


今回のデジタルキャンペーンの名称となっている「#ShutThePhoneUp」。

 

カップルの性行為中に携帯電話をオフにしておかないと、どんな招かれざる事態が起こり得るのか。その危険性を、新婚カップルのハネムーンの幸せな一夜と、興奮が冷めた翌朝の悲劇を描いたショートフィルムで視聴者に訴えています。

 


安全な性行為を人々に啓蒙することは、コンドームブランドとしての責任であると同ブランドを抱えるMankind Pharma社のCEOであるRajeev Juneja氏はメディアへのインタビューで答えています。

 

一般的に安全な性行為のためのコンドーム使用というと、例えば性感染症(STD)の予防や、バースコントロールなどのトピックスと紐づけて語られる方が自然であるように思えます。

 

そんな中で、同ブランドが今回あえて性行為中の携帯電話の利用というトピックスをキャンペーンの主題に選んだ理由としては、先にご紹介したインドでの性行為に関する調査結果で、およそ2割のカップルが性行為中に携帯電話で記録を残しているという驚くべき調査結果を知ったからなのだそうです。

 

「Play Safe, Stay Safe」という同ブランドが長く使い続けているタグラインの下で、行為中の携帯電話使用がもたらす危険性を啓蒙することは、同ブランドにとって人々の安全を守るために一つとして見逃すべきではない危険因子だったのです。

 


インドでは今回のマンフォースコンドームが製作したショートフィルムは、「Public Service Announcement(PSA)」=「公共広告」としての機能をもっていると認識されたようです。

 

 

※Manforce Comdom Official Website
https://manforcecondoms.com/

 

 

 

※ニュースソース

 

※afaqs!
http://www.afaqs.com/news/story/51673_This-video-by-Manforce-Condoms-has-a-chilling-message
http://www.afaqs.com/news/story/52042_Condom-Ghar-Ghar-Ki

 

【今号のスゴい★PR】

 

 

タイ発。

 

国技ムエタイの試合のリングガールが届けた

家庭内暴力(DV)撲滅を訴えるメッセージ

 

|スゴい★PR《海外マーケティング最前線》●

 

 


Source Campaign Brief Asia

 

 

【SUMMARY】

 

・世界中で何らかの家庭内暴力の被害経験のある女性は3割を超える
・高い被害率を誇る東南アジア圏の中でも、タイは世界第二位の高い被害率
・国技ムエタイの試合中に被害者女性がタイ社会に向けてメッセージを発信

 

 

【STORY】

 


WHO(Whorld Health Organization/世界保健機関)の調査によれば、世界のおよそ1/3(35%)の女性が生涯のうちに何らかの家庭内暴力(DV)や、異性からの暴力・性的暴力の被害を経験しているのだそうです。

 

これら女性に対する暴力の中でも被害が多いのが夫やパートナーによる家庭内暴力であり、婚姻または交際関係にあったことのある男性から何らかの暴力を受けた経験のある女性の割合は、世界中で3割を超えているのだそうです。

 

エリア別に家庭内暴力の被害経験のある女性の割合をみれば、例えば世帯収入の高い国々では23.2%、WHOのWestern Pacific地域では24.6%、同じくWHOのEastern Mediterranean地域では37%、 WHOのSouth-East Asia地域では37.7%となっています。

 



World Health Organization

 

 

WHOによれば東南アジア圏は家庭内暴力が大きな問題となっているエリアの一つですが、その中でも世界第二位の発生率を記録していると言われているのがタイなのだそうです。

 

この問題を直視し社会に対して気づきを与えることが大切だと考えてセンセーショナルな試みを行ったのが、タイのMen and Women Progressive Movement FoundationとX Siam Boxing Stadiumでした。

 


家庭内暴力の悲しさをタイの人々の心に直接的に訴えた試みは、テレビ中継が行われていたタイの人気国技であるムエタイの試合中に実施されました。

 

通常、試合の各ラウンドの始まる前にはボクシングの試合などでもおなじみの容姿端麗なリングガール(ラウンドガール)が、ラウンドナンバーが表示されたプラカードを掲げて観客席をぐるりと一周するのが通例ですよね。

 

しかし同日の試合では、いつもとのリングガールによるラウンド数コールとは様相が違っていたのです。

 


" 'Home is not a boxing ring' #PickYourFight  "

 

https://youtu.be/Wc4Uqr_4oc8

 


プラカードを掲げてリングの周りを一周したのは、実際に家庭内暴力の被害にあったタイの女性でした。

 

暴力によって受けた傷跡がまだまだ痛々しく残る彼女が持っていたのは、ラウンド数が書かれたプラカードではなく、「 'Home is not a Boxing Ring' #PickYourFight.(家庭はボクシングのリングではない。#あなたの戦いを選んで」というメッセージが書かれたものでした。

 


家庭内暴力の被害にあいながらもこすいて勇敢に立ち上がって社会に対してメッセージを送った彼女に、X Siam Boxing Stadiumに居合わせた多くの男性客も一瞬静まり返り、その後共感と称賛の拍手が起こりました。

 

この模様と女性へのインタビューがライブ中継された後、動画や写真がSNS上で数多くシェアされたそうです。

 


※Men and Women Progressive Movement Foundation
http://www.wmp.or.th/

 

 

 

※ニュースソース

 

※Campaign Brief Asia

http://www.campaignbriefasia.com/2017/11/muay-thai-fans-reminded-that-h.html#more

※Branding in Asia
https://brandinginasia.com/muay-thai-ring-girl-delivers-sobering-message-thailands-domestic-abuse-problems/

※WHO
http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs239/en/

 

【今号のスゴい★PR】

 

 

米国発。

 

流行語大賞に選出されそうな

キャッチ―なフレーズで話題のビールCM

 

|スゴい★PR《海外マーケティング最前線》

 

 

Source BUD LIGHT Official Facebook

 

 

【SUMMARY】


・人気TVドラマの視聴者を意識したメディアバル(中世)仕立てのCMをリリース
・CM内で使われるキャッチ―なフレーズがNFLの試合中に選手によって使われる
・Google検索10万回/週、Youtube検索4万5千回/週を記録

 

 

【STORY】

 

 


20台から30台の男性を中心に大人気の米ドラマといえば、2011年春から放送が始まったMedieval(中世)ヨーロッパに似た架空世界が舞台のジョージ・R・R・マーティン著作のファンタジー小説シリーズ『氷と炎の歌』を原作としたHBOのテレビドラマシリーズ' Game of Thrones / ゲームオブスローンズ 'が挙げられます。

 

先般Season 7の放送が終了しましたが、撮影がスタートしたばかりと言われる次シーズンSeason8の放送が、多くのファンたちから早くも待ち望まれています。

 


そしてこちらのドラマのターゲットである20台から30台の男性を同じくターゲットとしている商品といえば、ビールがあります。

 

とりわけ、NFLシーズン真っただ中の昨夏から2018年1,2月にかけては、友人たちと集ってのテールゲートパーティーやスポーツバーでの観戦、また自宅でのテレビ観戦時などにビールは欠かせないアイテムであり、その消費量も半端なものではありません。

 



Source BUD LIGHT Official Facebook

 


そこで米大手ビール会社Anheuser-BuschのBUD LIGHT(バドライト)は、ビール会社にとってメインターゲットである層が視聴をしていたゲームオブスローンズのフィナーレに合わせて、同じく中世をテーマにしたコミカルなテレビコマーシャルをぶつけてきました。

 

それがこちら。

 


" Bud Light: Banquet "

 

 

https://youtu.be/D8Cb5Wk2t-8

 


王様と王妃のバンケットパーティーが舞台のCMでは、招かれた客人たちが二人への贈り物を次々と持参します。

 

いずれもバドライトビールですが、バドライトをこよなく愛する王様と王妃は、彼らを真の友人だと賞賛します。

 

そこに現れたバドライトビール以外の贈り物を持参した客人。バドライトとは真逆に位置するクラフトビールを愛するこの客人は "spiced honey mead wine"のボトルを献上します。

 

ところがもちろん王様はそれをお気に召すはずがありません。即座に控えの者に、「Pit Of Misery」ツアー、すなわち「惨めな地獄」ツアーへ彼を連れていくよう命じます。

 

 

去る8月に公開されたこちらのコマーシャルは、その耳に残る乾杯の合図のように発せられる「Dilly Dilly/ディリディリ」というフレーズもあって、じわじわとその人気が広がっていきました。

 

バドライトによれば、この「Dilly Dilly」というフレーズには特別な意味は持たせていないそうです。またその由来なども一切明らかにしていません。

 

そこには、今の時代ブランド側が特定の意味を持たせて消費者に発信するよりも、その定義や判断を受け取り手に委ねた方が、より興味関心を喚起し、さらなる会話やコミュニケーションを誘発する=BUZZを生むと考えたからなのだそうです。

 

 

さて、こうしてキャッチーなフレーズ「Dilly Dilly」とそれに付随するバドライトの青いパッケージイメージが、2017年晩夏から消費者の間に定着していったわけですが、実は「Dilly Dilly」フィーバーがさらに高まりを見せた背景にはあるきっかけがありました。

 

それは、11月に開催されたNFLのピッツバーグスティーラーズ対テネシータイタンズの公式試合中に起こりました。

 

スティーラーズのクオーターバックであるBen Roethlisberger選手が、チームの攻撃スタート時に「Dilly Dilly!」とはっきり聞こえるように叫んだのです。

 

 

" Big Ben Dilly Dilly Snap Count "

 

 

https://youtu.be/ZS1mkLXk3GU

 


Roethlisberger選手によれば、彼の頭の中にこのフレーズが強く残っていたし、ロッカールームなどでもチームメイトと「Dilly Dilly」というフレーズを言い合ったり、コマーシャルについて話題にしていたのだそうです。

 

 

多くの人が視聴するNFLの試合中のハプニングは影響力が絶大でした。

 

その後1週間のGoogleでの検索は10万件ペース、Youtubeでの検索も4万5千件ペーストさらにハイピッチになったのだそうです。

 

 


現在は、昨夏から放送されているバンケットバージョンの他、王様が命じていた「Pit Of Misery」ツアーの模様がみられる続編コマーシャルも放送されています(2017年11月公開)。

 

 

https://youtu.be/I2MOimXE69s

 

 

そしてさらに、12月22日に公開されたばかりの最新コマーシャルがこちらです。

 


" Bud Light - Wizard "

 

 

https://youtu.be/9m3LuKlpqy4

 


2月にはスーパーボウルがやってきます。

 

毎年各ブランドがどのようなコマーシャルを仕掛けてくるかでも話題のスーパーボウル。

 

もしかすると、バドライトのコマーシャルにはこの「Dilly Dilly」フレーズが登場するかもしれませんね。

 

 

※BUD LIGHT OfficialWebsite
http://www.budlight.com/

 

 

※ニュースソース

 

※afaqs!
http://www.afaqs.com/shareworthy/189-Dilly-Dilly-with-Bud-Light

※ADWEEK
http://www.adweek.com/creativity/bud-light-unveils-a-second-dilly-dilly-ad-and-likens-the-campaign-to-whassup/

※Kansas City
http://www.kansascity.com/news/nation-world/article181006346.html