■今号のスゴい★PR事例■
スペイン発。
ファッションを通して女性のエンパワーメントを啓蒙。
タブーに挑んだオンラインフィルム
|スゴい★PR《世界のマーケティング最新事例》
読者の皆様、こんにちは。
今回ご紹介するのは、スペインのファッションブランド"Davidelfin/ダビデルフィン"の主宰者でありデザイナーのDavid Delfín(ダビッド・デルフィン)氏と広告代理店のDDB Españaが展開しているキャンペーンです。
マドリッド(2002年から)、ニューヨーク(2009年から)のコレクションなどで作品を発表してきたデルフィン氏は、1970年スペインのマラガ生まれ。もともとは、画家としてまた俳優としても活動していましたが、2001年に自身のブランド「ダビデルフィン(Davidelfin)」をスタートし、2009年には雑誌GQにスペインのベストデザイナーとして表彰されました。
そしてこちらは、2016年春夏のコレクションの一部です。
Picture:Screeen shot from Davidelfin Official Website
※Davidelfin Official Website
http://www.davidelfin.com/es/
デザイナーとしてヨーロッパを中心に世界で人気の彼ですが、この春からあるキャンペーンをスタートさせています。
それがこちら。
" Fashion to Be Free "
Picture:Screeen shot from Davidelfin Official Youtube Video
「自由になるためのファッション」と題されたキャンペーンでは、ファッションをきっかけにして、"gender inequality/男女不平等"のある現在の世界にアプローチし、そこからジェンダー・イコーリティー(男女平等)の重要性を訴え、女性の人権を尊重し、そして平等の権利を保証し、あらゆる人々が安全で安心な暮らしができる社会を実現することの大切さを認識してもらおうとしています。
今回のキャンペーンの実施に際し、ファッションは、思いや考えをみせるスタイルであり、主張を表現する術であり、そしてまた自己表現の方法でもあると考える彼らは、その思いを詰め込んだオンラインフィルムを制作し公開しました。
フィルムの撮影はアジアやアフリカ、中東にある、行動や服装などの日常生活の場面で女性の権利が実際に制限されている国で、それらの国出身の「女性でいることは(生きていくのが)難しい」と感じているモデルを起用して行われました。
例えば、女性が許可無く一人で外出はできない国。
Picture:Screeen shot from Davidelfin Official Youtube Video
そして、女性がバイクに乗ることが禁じられている国。
Picture:Screeen shot from Davidelfin Official Youtube Video
また、女性がパンツ(ズボン)をはくことが禁じられている国。
Picture:Screeen shot from Diana Kunst Official Youtube Video
ユニセックスな雰囲気のモデルが登場しているためか、一見すると細身の男性モデルのようにも見えますが、フィルムに登場しているのは全て女性。
彼女たちに、デルフィン氏のジェンダーフリーデザインの洋服をまとってもらうことで、女性の自由が制限されている国での撮影を可能にしたのです。
ファッションを起点に女性の自由と権利尊重を啓蒙する動画の全編はこちらからご覧ください。
" Fashion to Be Free by Davidelfin, Fashion film "
また、オンラインフィルムの公開とともに、同氏は撮影でモデルが着用した衣装のオークションを開催。
その売り上げは全額、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのために設立された国連機関、"UN Women"に寄付されました。
※FASHION TO BE FREE Official Website
http://www.fashiontobefree.com/en/index.html
※ニュースソース
※Marketing Interactive
http://www.marketing-interactive.com/video/fashion-campaign-attacks-gender-inequality/
※BEST ADS ON TV
http://www.bestadsontv.com/ad/78904/David-Delfin-Fashion-to-be-Free
■編集後記■
読者の皆様、こんにちは。
スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。
GWも明け、本格的な夏の到来まであと少し。
ピクニックや海水浴、BBQやキャンプなどアウトドアレクリエーションがこれからどんどん活発化してきますね。
数年前、東海岸のあるビーチに確か4月の半ばから下旬ごろに出かけたことがあるのですが、ちょっと陽気なお天気になれば、せっせとビーチに繰り出して日焼けや水遊びを楽しむアメリカ人の皆さんに驚いた覚えがあります。
私にとっては、まだ到底ビーチで水着姿になるような気温でもなければ、水遊びに興じられる水温でもありませんでしたが、夏(ではまだありませんが・・・)とビーチと日差しをとことん楽しもうとする姿勢と、おそらくは体温の違いがなせたことなのかもしれません。
ハイキング、ピクニック、海水浴、キャンプ・・・読者の皆様はどんなアウトドアがお好きですか?
今年の私は、「片付けのなるべく楽」なアウトドアを実践すべく、計画とその実行を助けてくれるギアの調達&実践に海や山で励みたいと思います。
※にっぽんの熱いマーケターの連載コラム、アメリカ&世界各国の旬な
マーケティングニュースをタイムリーにお届け。
『にっぽんのマーケター』