■今号のスゴい★PR事例■
アジア発。"LOVE/愛"の解釈はブランドそれぞれ。
バレンタインに絡めたプロモ4事例
|スゴい★PR《世界のマーケティング最新事例》
読者の皆様、こんにちは。
前回のトピックスに続き、今回はバレンタインで盛り上がる2月にぴったりの、「LOVE/愛」に絡めたプロモーション4事例を、シンガポール、マレーシア、インドからご紹介したいと思います。
1) Degussa (Singapore)
まずご紹介するのは、純金やシルバー、希少金属の取引やそれらを
利用した商品を取り扱っている、ドイツの"Degussa"がシンガポールで
行っているプロモーションです。
Picture:Screeen shot from Degussa Goldhandel official Youtube Channel
実は、Degussaは3か月ほど前にシンガポールのオーチャードロード沿いに
アジア初出店となる旗艦店をオープンさせたばかり。
そこでこのバレンタインの贈り物として、同社の金製品を選択肢を
シンガポールの人にアピールしようと、
"True love is made of gold/真実の愛は金でできている"
といったキャッチフレーズとともに、金の延べ棒をモチーフにした
広告素材を、印刷・オンライン両メディアに登場させています。
Picture:Screen shot from mumBrella
Picture:Screen shot from mumBrella
Picture:Screen shot from mumBrella
Picture:Screen shot from mumBrella
「愛は金なり」と言ってしまうのも少々さみしい気もしますが、すぐに
なくなるバレンタインの贈り物と比較すると、確かにゴールドは、
変質せずに、価値も大きくは変わらず、長く持ち続けられるという
点では、「永遠の愛」の証として特別な人に贈ろうというメッセージは
的を得ています。
※Degussa Official Website
http://www.degussa-goldhandel.de/
2) Malaysia Airlines (Malaysia)
続いては、マレーシア航空の取り組みをご紹介します。
Picture:Screen shot from LOGOK
昨年発生した、MH370便とMH17便の2件の航空機事故の後、
その経営の立て直し、信頼回復、そしてブランドイメージの
刷新に取り組んでいる同社。
半年前には、新しいマーケティングディレクターCharles McKee氏を起用、
また時期を同じくして広告代理店も新しくしていました。
そんな新たなチームによる今年のバレンタインのアプローチでは、マレーシア
国内のカスタマーをターゲットにした、センチメンタルなコマーシャルが
制作、使用されています。
Picture:Screen shot from Malaysia Airlines Official Video
それが、こちらの動画。
" Layers of Love - #kasihberlapis #sayangsikabis "
https://youtu.be/QeG6rJwoSY0
傷心の若い女性が、母親の下へマレーシア航空を使って帰省。
ケーキ作りを一緒に楽しみながら、傷ついた心を癒しているところへ、
傷心の原因となっていた女性の彼が現れ、無事に仲直りするという
内容です。
少し前には、Chinese New Year(中国の新年)に合わせて、次のような
コマーシャルも制作していた同社。
" Sweetness of Sacrifice - #kalendarbudu - Chinese New Year 2016 "
いずれのコマーシャルも、
"HOME
NO DISTANCE TOO FAR
Bringing you closer to home with ocer 150 flights daily within Malaysia"
というメッセージで締めくくられていて、家族や大切な人との距離を縮めてくれる
のがマレーシア航空なのだという、家族を大切にしたいという同社の姿勢を表現しています。
※Malaysia Airlines Official Website
http://www.malaysiaairlines.com/my/en.html
3) IKEA (Singapore/Malaysia/Thailand)
続いては、イケアがシンガポール・マレーシア・タイの3か国で展開している
コミカルなバレンタインデーのプロモーションをご紹介します。
Picture:Screen shot from Thai-Austrian Technical College
‘Love is complicated, Ikea is simple’
「愛は複雑だけれども、イケアはシンプル」
というキャッチコピーとともに、"IKEA Love Manual"なる一連の
広告物をリリースした同社。
なかなかユニークなクリエイティブがこちら。
Picture:Screen shot from mumBrella
Picture:Screen shot from mumBrella
Picture:Screen shot from mumBrella
Picture:Screen shot from mumBrella
Picture:Screen shot from mumBrella
イケアの商品を使って、男女間のトラブルを解決するマニュアルに
なっています。
皆さんが最も好きなマニュアルはどちらですか?
※Ikea Singapore
http://www.ikea.com/sg/en/
4) amazon (India)
最後にご紹介するのは、アマゾンインディアの取り組みです。
Picture:Screen shot from mumBrella
同社はバレンタインデーを前に、"Endless love"、終わりなき永遠の愛を
テーマとしたショートフィルムを公開しました。
Picture:Screen shot from mumBrella
フィルムでは老いた男性によるナレーションが流れ、自身の古い思い出を回想しながらある準備をしている一人の男性が映し出されます。
" #celebratingendlesslove "
この男性は、彼の最愛の女性シンシアとの出会いからプロポーズ、結婚。幸せな日々を回想しているのでが、その途中にドアベルがなりアマゾンからの小包が届きます。
男性は、彼女を失ってからもずっと、毎年バレンタインには、彼自身はドレスアップをして、彼女の写真の前にカードを飾り、プレゼントを置き、そしてプロポーズの時に歌った曲を彼女のためにまた歌っているのだそうです。
そして結婚してから、63年と8カ月と6日が経過しても彼のシンシアへの愛は変わっていないことを表現しています。
バレンタインデーにぴったりのロマンチックなアプローチですね。
※Amazon India
http://www.amazon.in/
※ニュースソース
※Campaign India
http://www.campaignindia.in/Video/400187,amazon-tells-an-endearing-tale-of-endless-love.aspx
■編集後記■
読者の皆様、こんにちは。
スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。
前回に引き続き、今回もバレンタインに絡んだプロモーション事例を
アジア各国からご紹介しました。
昨日のバレンタインデーを、読者の皆様はどのように過ごされましたか?
さて、英語圏ではバレンタインデー限定の英語表現に
"Will you be my Valentine?"
もしくは
"Be my Valentine!"
意味はどちらも、「私のバレンタイン(=特別な人)になって」という
ものです。
アメリカの映画や、漫画スヌーピーにも出てくる有名なフレーズです。
もうすでに恋人同士、夫婦同士なら、シンプルに
"Happy Valentine's Day!"
や、
"You're my valentine."
=「あなたはは私のバレンタイン(=特別な人)だ。」などでしょうか。
今年のバレンタインは終わってしまいましたが、来年のバレンタインカード
に書き添えるメッセージなどにお役立てください。
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『にっぽんのマーケター』